最終ラップまで格闘を繰り広げた3車(Photo:FDO)
『高崎、岡本が自滅、武藤が漁夫の利』 曇り空の下、決勝のスタートが切られた。ポールポジションは安田裕縺Aその隣に は高崎保浩が並ぶ。予選3番手の坂本祐也が高崎をかわして加速、第1コーナーで安田 のインを取ろうとしたが接触、安田をグラベルへ押し出してしまった。坂本はグラベ ルを走り抜け最後尾から戦列に復帰したが、安田はグラベルに埋まってその場で短い レースを終えた。 この混乱の間に高崎が首位を奪うが、その背後にはスタートの第1コーナーで膨ら んだ河津光晴をかわした岡本章平、武藤英紀が続いた。3台は後続車両を引き離して 格闘を開始した。中では岡本の元気が良く、高崎がミスを犯すとテールトゥノーズま で攻め込むが、高崎も必死にこれを押さえる。武藤はこの2人の格闘を眺めながらい つでも前に出られる距離を保って走り続けた。 トップ争いの後方に、友森雄一、藤井誠暢、河津、行方由久、武田雄一らが続く。 この中では河津が速く、藤井を抜いて友森の後ろにつけてプレッシャーを与えた。友 森は3台のトップ争いには追従できずじわじわと間隔を離されていったが、河津の追 い上げにも耐え、4位のポジションを守る。そして8周目、河津は自滅のスピンで再び 順位を下げ、友森を逃がしてしまった。 10周目、行方が第1コーナーでコースオフしてリタイア。車両の回収の間、第1コー ナー付近では黄旗が提示されたため、先頭争いも一旦仕切り直しとなった。しかし13 周レースのフィニッシュ間際、岡本がスパートをかけた。最終ラップの5コーナー、 高崎がミスして失速したスキを突いて岡本がインに飛び込んだ。高崎も首位を守ろう とブロックにかかったが、わずかに行き過ぎ、岡本の進路をふさぐ形になって2台は 接触、そのまま折り重なってコースオフし、リタイヤしてしまった。 この間に終始3位のポジションにつうけて様子を見ていた武藤が先頭に抜け出し た。結局武藤はそのままチェッカー旗をかいくぐり、今季2勝目をあげた。2位には友 森、3位には藤井が続き、それぞれ初めての表彰台に上がることになった。 詳しくは公式サイトへ。http://www.f-dream.gr.jp