全日本ツーリングカー選手権第18戦 レポート --------------------- JTCCの最終レース第18戦は、第17戦の勢いをそのままに、#87アンソニー・ リード(HKS OPEL VECTRA)が優勝した。2位は#1ヨアヒム ・ウィンケルホック(BMW 318i)が、3位は#36関谷 正徳(TOY OTA CORONA)が入り、#36関谷は初代JTCCチャンピオンの栄冠 を表彰台で飾った。 一時は回復を見せた天候も、ウォームアップ走行までに、再び厚い雲が太陽 を隠すした。サポートレースと、わずかに吹く風によってコースは完全にドラ イとなった。 第17戦でのクラッシュにより、グリッドに整列出来ない6台を残し、15時ちょ うどにフォーメーションが開始された。#15田中 哲也(PIAA CIVI C VTEC)がスローダウンし、ピットスタートとなる。 15時4分、グリーンシグナルが点灯して、最終戦の火ぶたは切って落とされ た。 ポールの#12星野一義(カルソニック・プリメーラ)が1コーナーにトップ で飛び込み、2位の#87リードが追い立てる。#38黒澤 琢也(TOYOTA CORONA)はオープニングラップで順位を上げることに成功して3位。 以下、#3長谷見 昌弘(カストロール・プリメーラ)-#1ヨアヒム・ウイ ンケルホック(BMW 318i)-#14服部尚貴(ジャックス・シビック) -#8見崎 清志(FET SPORTS COROLLA)。 #87リードと#38黒澤は、早々に#12星野をパス。#38黒澤は#87リードを 攻めていたが、4周目のサントリーコーナーでスピン。戦列には復帰するもの の、大きく順位を落としてしまう。#87リードは後続との差を徐々に広げ、# 3長谷見は#1ウィンケルホックに抜かれて、4位へ落ちる。 4周目、チャンピオン候補の3人の順位は、10位:#36関谷、13位:#39ク リステンセン、16位#2ソパーとなっている。 6周目、#1ウィンケルホックは#12星野を抜いて2位。#36関谷は6位へ と順位を上げて来ている。 7周目、#14服部が#36関谷を1コーナーで抜くが、1周たたずに抜き返さ れ、逆に#37鈴木亜久里にも抜かれてしまう。そのすぐ後ろには、猛烈な追い 上げを見せる#39クリステンセン、#2ソパーが続く。 #1ウィンケルホックと激しいバトルを繰り広げていた#12星野が、9周目 のサントリーコーナーでスロー走行。長時間のピットインを行い、上位入賞の 望みが絶たれた。 #87リード、#1ウィンケルホックは、ますます差をつけて単独走行となる。 3位#3長谷見は、#8見崎に追い回されて苦しい展開となっている。 #39クリステンセン、#2ソパーの追い上げは止まらず、10周目、11周目に は#14服部を相次いでパス。#37鈴木亜久里に迫る。 12周目に#2ソパーが#39クリステンセンを300Rで抜き、#37鈴木亜久 里を後ろから文字通り「プッシュ」。14周目の1コーナーでインを奪って6位 へ。 ダンロップコーナーで#39クリステンセンと#37鈴木亜久里が接触するが、 大事に至らずバトルは続行される。 #2ソパーの勢いは止まらず、15周目には#36関谷に追いつき、#8見崎と 3台並んだまま、ストレートエンドのブレーキング競争。1コーナーの進入で 4位を奪う。#36関谷も続いて5位。 17周目、#2ソパーは#3長谷見をヘアピンで抜いて3位。しかし、#3長 谷見もあきらめずに追いかけ続ける。 18周目のダンロップコーナーで、#2ソパーが姿勢を乱してカウンターを当 てる。#3長谷見はその機を逃さず、3位へ復帰。#36関谷も続き、3台が1 コーナー手前でブレーキング競争。#36関谷-#3長谷見-#2ソパーの順で 1コーナーをクリア。 #8見崎が3台が牽制しあう隙をついて、サントリーコーナーで#2ソパー と#3長谷見を2台まとめてパス。この後、#2ソパーは#39クリステンセン にも抜かれてしまう。 優勝は第5戦以来4勝目の#87リード、2位は#1ウィンケルホック、3位 #36関谷は劇的な逆転劇でチャンピオンを決めた。 シリーズポイント(全18戦終了) TOTAL 有効ポイント #39 トム・クリステンセン 138 134 #36 関谷 正徳 140 135 #2 スティーブ・ソパー 134 132 レポート:GEA00555★進藤 泰昭