2026年スーパーFJ、FJ1500もてぎ・菅生選手権シリーズ第4戦決勝は4月25日(土)にモビリティリゾートもてぎで開催され、スタート直後から混沌とした展開になったレースで、FJ1500は宮本颯斗(制動屋☆ミスト☆KK-F)が優勝、スーパーFJ(S-FJ)はジェントルマンクラスの畠山退三(Hobbybase&MYST)がトップチェッカーを受けるもペナルティで降着となり、藤井翔大(Drago CORSE)が開幕戦に続く2勝目をあげた。
全7戦で行われる同シリーズの折り返し、とはいえ前回SUGOでの第2戦/第3戦でFJ1500が行われなかったため、FJ1500にとっては今年2戦目、S-FJにとっては4戦目ということになる。S-FJはここまでの3戦すべて異なる選手がキャリア初優勝を飾るという流れになっている。
午前中に行われた予選に続いて10周で行われる決勝は午後3時45分フォーメーションラップ開始。晴天だが午後1時ごろに17度ほだだった気温は15度ぐらいと下がってきている。FJ1500が5台、S-FJが10台の計15台がグリッドに整列して10周のレースが開始。
FJ1500ポールポジションの酒井翔太(ファーストガレージ)の出足が悪く、フロントロウに並んだ鈴木大翔(ZAP SPEED KKF)が加速で前に出てホールショットを奪う。S-FJが並んだセカンドロウでも混乱があり、4番グリッドの大川烈弥(B-Auto&TAKEFIRST)がエンジンストールで大きく出遅れてしまい、後続車が左右に回避していく。逆にスタートがよかったのが3番グリッドのS-FJ木幡直生(群馬トヨペットTeam RiNoA)で、鈴木に続いて酒井の前に出て2位で第1コーナーへと進入、さらに5番グリッドのFJ1500宮本颯斗(制動屋☆ミスト☆KK-F)に続いて、7番手スタートのS-FJ畠山退三(Hobbybase&MYST)までもが酒井に先行している。畠山は第2コーナーへの進入で宮本のインを奪い3位進出、宮本はラインがワイドになり失速、すかざず酒井がポジションを奪い返し4位、5位にはS-FJの小林留魁(アルビ新潟第一ホテルギアED)がお馴染みのロケットスタートを決めて8番手からジャンプアップ。6位FJ1500の村上太晟(ファーストガレージ KK-F)に続いて宮本は7位まで落ちている。
スタート失敗で4位に落ちた酒井だがさっそく反撃を開始。第5コーナーでアウトから畠山に仕掛けるが、ここは自重。S字の入り口でインを奪い、サイド・バイ・サイドで抜けるとV字までにオーバーテイク、3位に上がる。さらにダウンヒルストレートで木幡のスリップストリームから抜け出し90度コーナーへイン側からブレーキング勝負でオーバーテイク、これで2位。
後続のバトルをよそにトップ鈴木は2位酒井に0.522秒の差でオープニングラップを終了。鈴木のFJ1500は他のマシンと比較してリヤウイングの上側のメインプレーンがかなり低い位置に取り付けられており、翼端板が垂直尾翼のように立って見える(形状は規格で共通)。予選後に鈴木に聞いた話では、この方がターン時のリヤの挙動がクイックになる印象だとのこと。酒井に続いて0.429秒の差で木幡、さらに畠山~小林~村上が続き、スタートを失敗して最下位まで落ちた大川は12位までポジションを上げている。
2周目に入ると木幡と畠山の3位争いが激しくなり第5コーナー出口でテール・ツー・ノーズになるが、S字では木幡が間合いをひろげて1車長の差に戻す。ロケットスタートで5位に上がった小林だが、村上を仕留めていた宮本がNIPPOヘアピンでインを突くと先行してダウンヒルストレートへ。村上も小林のスリップストリームからオーバーテイクを狙う。ここで小林が挙動を乱してスピン。再スタートを切るも14位までダウン。村上もこれに巻き込まれたか順位を落としてしまう。2周目を終えてトップ鈴木と2位酒井は0.461秒差。3位木幡は酒井との差を0.421秒差に保ち4位畠山は1秒近く遅れている。5位宮本に続く6位にはS-FJの藤井翔大(Drago CORSE)が上がってきている。大川もポジションを上げて9位。
3周目、依然として酒井は鈴木の後方でチャンスを伺う状況。第5コーナーでは鈴木のリヤに接近してプレッシャーをかけるとダウンヒルストレートでは鈴木のスリップストリームを抜け出し右サイドへ。90度コーナーに対してイン側のポジションを取ってブレーキングで前に出る。これで酒井がトップ奪還。しかし鈴木も粘って半車長の差で並走してビクトリーコーナーへ。ここでなんと酒井がスピン、アウト側のグラベルへと飛び出してストップしてしまう。
これでトップ鈴木はひと安心と言いたいところだったが、この間に2位に浮上した木幡が完全にロックオン。テール・ツー・ノーズでストレートを加速すると並びかける勢いでコントロールライン上ではほぼ真横、0.001秒差で4周目に入るとストレートエンドまでに鈴木の前に出てターンイン、なんとS-FJが全体のトップに立った。
しかし鈴木も引き下がらず、第3コーナーでインから切り込んでトップを奪い返す。このバトルの間に3位畠山、4位宮本も接近。第5コーナーでアウトから畠山が木幡と鈴木に先行するが、その直前にセーフティカー(SC)投入が宣言されており微妙なタイミングだ。この段階で見た目の順位はトップS-FJ畠山、以下FJ1500鈴木~S-FJ木幡~FJ1500宮本~FJ1500村上~S-FJ藤井と続きさらに大川が7番手まで上がってきている。
酒井の車両移動のためのSCランは5周目まで続き6周目からレース再開。リスタートをうまく決めたのが7位走行の大川で、第1コーナーへの進入でインから藤井を仕留めて6位進出。鈴木は畠山からトップを奪い返そうとプレッシャーをかけるが畠山もブロックラインで阻止する。そして90度コーナーでは宮本が木幡をインからオーバーテイクして3位へ。
6周目を終えてトップ畠山と2位鈴木は0.541秒の差。3位宮本は鈴木と0.279秒差。4位に落ちた木幡に今度は村上が0.36秒差と迫り、さらに大川もテール・ツー・ノーズで続いて7周目、大川は前の周のリプレイのように第1コーナーで村上をインからオーバーテイク、これで5位。
鈴木はFJ1500が有利と言われる第1セクターで畠山に接近し、第5コーナーで大外刈りを狙うが立ち上がりでスピン。再スタートを切るものの、大きくポジションを落としてしまう。これで宮本が2位。3位木幡に対して大川がV字のインを突いてサイド・バイ・サイドで立ち上がるとNIPPOヘアピンを通過しダウンヒルストレートへ。90度コーナーでアウトから木幡に被せてオーバーテイクを完了。これで3位、表彰台圏内まで順位を戻した。
8周目、コントロールライン上でトップ畠山に0.238秒差と迫った宮本は第3コーナーの手前前に出てついにトップを奪取する。大川に3位を奪われた木幡だが第1コーナーからテール・ツー・ノーズで大川を追いかけまわしてスキを狙う。大川がディフェンシブになることで、5位藤井、6位村上も追いつき木幡から3台がワンパックの状態になり、3ワイドで第5コーナーへアプローチ。藤井が前に立ち4位進出、5位木幡、6位村上の順でターンすると、ファーストアンダーブリッジで村上が木幡に並びかけて5位を奪い取って130Rへ。続くS字でコーナーが有利なFJ1500の村上は藤井に接近すると出口までに仕留めて4位へ。藤井5位、木幡6位。続く9周目の第1コーナーでは木幡が藤井をインからオーバーテイク、順位を取り戻すがS字進入で藤井が再度前に。これで上位はFJ1500が宮本~村上に続く3番手が総合10位の山本龍(おさきにどうぞ⭐︎KK-F)。S-FJは畠山~大川~藤井の順でレースはファイナルラップへ。
ここで異変が起きたのがここまで怒涛の追い上げを見せていた大川で、第2コーナー出口で失速。スローダウンして順を次々と落としていってしまう。レース後確認したところシフトレバーが折れてシフトチェンジできなくなってしまったとのこと。大川はシフトチェンジできないマシンをなだめつつ、総合10位、S-FJの7位でフィニッシュ。そして木幡は最後まであきらめず、藤井のスリップストリームから抜け出し並びかけるが前に出るまでにはいたらすフィニッシュ。
後方の混乱をよそにトップ宮本は2位畠山とのギャップを一気に広げて3秒以上としてフィニッシュラインを通過。FJ1500初優勝を飾った。2番手フィニッシュの畠山だったが、SCランの際に前車を追い越したことと、宮本との接触によりフィニッシュタイムに15秒加算となり、リザルトとしては11位、3番手フィニッシュは村上でFJ1500の2位、4番手藤井はS-FJの優勝、5番手木幡S-FJの2位、6番手松下S-FJの3位という結果になった。
FJ1500優勝の宮本はポディウムに戻ってくるとゆっくりマシンを降り、スタッフに向けて大きく雄たけびを上げ、喜びを爆発させた。一方S-FJ優勝の藤井は対照的に自分の戦いぶりに納得が行かなかったのか固い表彰でマシンを降り立った、
FJ1500/スーパーFJもてぎ・菅生選手権第5戦は7月18-19日にスポーツランドSUGOで開催される。3カ月近いインターバルの間にそれぞれの課題に向き合うことになり、答え合わせは菅生の地で行われる。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE
Junichi SEKINE












