2007スーパー耐久第2戦、鈴鹿500Kmレースの決勝が5月13日、鈴鹿サーキットで行われ、#3エンドレスアドバンZ
(影山正美/青木孝行組)が他を圧倒する速さで総合優勝をもぎ取った。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:12,000人)
ポールポジションのエンドレスZがホールショットを決め、序盤から一気に後続を突き放しにかかる。
2番手には#50ペトロナスBMW Z4、3番手には#23カーチャンネルアドバンZ33がつける。
Z4はスタートドライバーの柳田の懸命の追い上げで一時4秒8まで広げられた差を32周目にはコンマ8秒まで縮めて見せるが、
34周終わりでルーティストップを行った際、左リヤのジャッキが戻らないという、まさかのトラブルで後退。
柳田とハイムランはその後も懸命に追い上げたが、3周ものビハインドはあまりにも大きく、総合11位、
クラス5位まで順位を戻したところで惜しくもチェッカー。上位入賞が見えていただけに残念なレースとなった。
一方の#23カーチャンネルZも、28周終わりでピットインした際にパワステオイルのリークが見つかり、 この修復に時間をとられて総合28位、クラス最下位でレースを終えた。
その他のポルシェ勢はエンドレスZにまったく歯が立たず、 3号車は2位の#8黒豆リボイスGT3に1分59秒もの大差をつけてチェッカーを受け、念願の総合優勝を達成することとなった。
ST2クラスは、5番手スタートの#2プローバフジツボインプレッサが一気に3番手にジャンプアップするが、 これにジャンプスタートの裁定が下って2号車はドライブスルーを課せられてしまう。
インプレッサが後退してからは#11オーリンズランサー、#13エクセディシーケンシャルCS、 #12ゼルスランサーEVOワゴンの3台による熾烈なトップ争いが繰り広げられた。
スタート直後から#11オーリンズを激しく追い立てる#13エクセディの背後にじわじわと迫った#12EVOワゴンは、
9周目のスプーンで13号車のインを突いて2位にあがると、11周目の1コーナーで11号車をもかわしてトップに立つ。
11号車はこの11周目からペースが上がらなくなり、12周目には13号車、15周目には20号車にも抜かれてしまう。
ところが一時はクラストップに立った#12EVOワゴンも16周目に失速。
これを17周目に捕らえた#13エクセディシーケンシャルも23周目にターボトラブルに見舞われ、この修復に7周を要してしまう。
一時はクラス4位まで後退したオーリンズだったが、29周終わりで最初のピットストップを行い、 タイヤ4本を交換した後はペースを取り戻し、49周目のヘアピンで#20阪口良平のインを木下隆之が突いてトップを奪い返すと、 その後は順調にトップを快走して開幕2連勝を飾った。
今回最も出入りの多かったのはST-3クラスだった。
オープニングラップをトップで戻ってきたポールシッターの#7アメニティホームRX-7を2周目に#14開成商事RX-7が抜いてトップに立つと、 これを38周目に給油のみの23秒ストップを敢行した#113カルラレーシングZの大井がかわしてトップに立つ。
その後、#7RX-7は45周目にエンジントラブルでリタイヤ。#14RX-7もペースが上がらず、 1スティント目を長めに引っ張った#74アラビアンオアシスZと#27FINAアドバンBMW M3が順位を上げてくる。
#27M3は39周目まで最初のピットストップを引っ張って2位に上がると、
3スティント目を担当した小林且雄が#113伊橋勲を次第に追い詰め、ついに72周目の1コーナーでインに飛び込んでトップを奪い取る。
抜かれた伊橋もしぶとく食い下がり、ファイナルラップで再びテール・トゥ・ノーズ状態に持ち込むが、一歩及ばず、
#27FINAアドバンBMW M3が今季初勝利を挙げることとなった。
ST4は序盤トップに立った#87ケイズオートDC5が10周目の逆バンクでデフトラブルによりスローダウン。 ダンロップ外側のグラベルにストップして以降は#73PSY.A-ONE.ED DC5が最後までトップを守りきって地元での初勝利をあげ、 2位には#4AVANZZA BOMEX アドバン DC5がつけた。
スーパー耐久第3戦は、シリーズ最長のサバイバル戦、十勝24時間。
7月14日決勝スタートだ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum