8月24日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦が、栃木県・モビリティリゾートで開幕した。午前中に行われたフリー走行1回目は、ランキング5位の山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)がトップタイムをマークした。
今大会前にITOCHU ENEX TEAM IMPULから、19号車にWECやフォーミュラEで活躍するニック・デ・フリースが、今大会と10月の富士大会に参戦することが発表された。F1にも参戦した世界レベルのトップドライバーの参戦はシリーズの活性化、注目度アップには大きな効果をもたらすはずだ。
午前8時55分から行われたフリー走行では、各チーム、予選に向けてのセットアップを進めるが、この日の天気予報は午後から雨。かなりの確率でウェットコンディションの予選になりそうだ。
開始30分。大湯都史樹(VERTEX CERUMO・INGING SF23)が1分33秒965をマークしてトップ。以下、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)と続き、序盤はトヨタエンジンユーザーが上位を占めた。
注目のニック・デ・フリース(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)は1分35秒565で17番手だが、今日が初走行、まだ30分しか走っていないことを考えると、十分なタイムだ。
この後、各チームは1回目のニュータイヤを投入して、各車は次々にタイムアップ。
60分経過時には、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が1分32秒725でトップ。太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)32秒854、山下33秒046と続く。デ・フリースも果敢に攻め、33秒742まで詰めて8番手に浮上してきた。
残り15分となる頃から、2セット目のニュータイヤが投入されたことで動きが激しくなり、大湯が1分32秒634で佐藤のタイムを上回ると、終了間際のアタックでは、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)32秒510、佐藤32秒438とトップタイムが更新され、最後に山下が32秒366を叩き出して、予選さながらのアタック合戦を締めくくった。
デ・フリースは、トップから遅れること0.946秒で16番手、Jujuは2.051秒遅れの21番手だった。
気になるのは、ドライバーズランキングで上位につけるチーム無限の二人、岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)と野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が、12、13番手と中位に埋もれたことだ。
ただ、予選は雨になることを考えると、このフリー走行結果は、予選を占う上でほとんど参考にならないことになる。
予選は、午後2時45分から行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Atsushi BESSHO