フォーミュラ・ビート第13戦は13日、岡山国際サーキットで決勝を行い、ポールポジションからスタートしたハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)が、一度は3位まで順位を落とすも、挽回して優勝した。
決勝は午後3時45分、日も傾いた秋の夕暮れのなかフォーメーションラップが始まった。杉山寛(ミスト☆菱洋商事株式会社)はスタートできず、6台が1周を回ってグリッドに着き、スタートが切られた。
ポールポジションのハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)は前戦に続きまたしてもスタートをミス。予選2位の酒井翔太(ファーストガレージFG108)、同3位の宇高希(TAKE FIRST F108)の先行を許す。しかし伊澤はすかさずオープリングラップのヘアピンでインから宇高を攻略。トップ酒井に狙いを定める。
1周目、トップ酒井は2位に上がった伊澤を1秒5離して戻ってきた。3位には宇高、4位にはKAMIKAZE(FIRST GARAGE & 04W)、5位には松本隆行(SHOUEI☆ミスト)、6位には田中諭(ミスト・制動屋)が続く。
ここから3位以下を置き去りにして、酒井と伊澤、若者とベテランのマッチレースが始まる。2周目には伊澤が1分32秒663のファステストラップ(FL)をマークして伊澤との差を1秒3と縮める。3周目には32秒178と酒井がFLを更新、その差を1秒5と再び広げた。4周目には伊澤が32秒034のFLをたたき出し、酒井に1秒2と迫る。伊澤のプレッシャーか、この週末アンダーで曲がらないという問題をかかえていたのが原因か、酒井は5周目のリボルバーコーナーでオーバーラン。この隙に、伊澤が酒井のインに入り、パイパーコーナー手前で前に出てトップを奪った。
2位に落ちた酒井もあきらめない。6周目には1秒2となった伊澤との差を徐々に削り、10周目にその差を0秒5とすると、テールトゥーノーズに持ち込んだ。しかし老獪な伊澤は、酒井の追撃を振り切り、12周を回って0秒395差で優勝、今季7勝目を飾った。2位には酒井が入った。
3位には単独走行となった宇高が入った。4位にはジェントルマンクラス優勝のKAMIKAZEが、5位には8周目に松本を攻略した田中が、6位には松本が続いた。
最終大会となる第14戦、第15戦はスポーツランドSUGOに舞台を移し11月10日決勝が行われる。総合チャンピオンは、181ポイントの酒井と180ポイントの伊澤が僅差で争う。JAF戦は有効ポイント制の12戦で計算されるため、開幕大会欠場で全ポイントが加算される伊澤に対して、失うポイントのある酒井は不利な状況だ。最終大会のチャンピオン争いに注目だ。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Atsushi BESSHO