11月2日、2024FIA-F4選手権シリーズの第13戦が、栃木県・モビリティリゾートもてぎで行われ、チャンピオンクラスは、スタートでトップに立った野村勇⽃(HFDP with B-Max Racing)が午前中のレースに続いて連勝、インディペンデントクラスは、ポールスタートの今⽥信宏(JMS RACING with B-MAX)が優勝を飾った。
雨は降り続いているものの、雨量が若干少なくなるなか、午後0時40分にスタートを迎えた。
■チャンピオンクラス
ポールポジションの洞地遼⼤(HFDP with B-Max Racing)は、ホイールスピンで出遅れてしまい、好スタートを決めた野村と新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)が先行してレースが始まった。以下、洞地、⼤宮賢⼈(PONOS RACING MCS4)、⽩崎稜(Bionic Jack Racing)、⼘部和久(TGR-DC RS F4)と続いて1周目を終えた。
トップグループは水煙を上げ、視界の悪いなかで縦に並ぶ形でレースは進むが、トップ野村のペースがやや抜き出ており、コンマ数秒ずつ2位の新原を引き離していく。
4周目のビクトリーコーナーで、中団を走っていた佐藤凛太郎(PONOS RACING MCS4)と清⽔啓伸(Drago CORSE MCS4-24)が絡み、これに巻き込まれた森⼭冬星(HELM MOTORSPORTS F4)がストップしてしまい、セーフティカー(SC)が導入される。
7周終了時にSCランが解除されるが、今度は熊⾕憲太(OTG DL F4CHALLENGE)がヘアピンでコースオフしてグラベルに捕まり、再びSCランとなる。
10周終了時にリスタートしても、トップ野村の速さは衰えることなく、2位新原とのギャップを広げつつ、今季5勝目のチェッカーを受けた。なお、レースは規定の30分を経過したため、12周でチェッカーとなった。
終盤白熱した、⼘部、梅垣清(TGR-DC RS F4)、白崎による5位争いは、卜部が逃げ切った。
今大会2勝目の野村は、前大会から3連勝。シリーズポイントを168ポイントとし、ランキング2位の洞地との差を28ポイントに広げ、3レースを残してかなり優位に立つことになった。
■インディペンデントクラス
1周目にトップに立ったのDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)が、ポールスタートの今田を従えて周回を重ね、少し離れてKEN ALEX(BUZZ RACING)が続く展開でレースは進んだ。
ところが、1回目のSC導入がDRAGONにとって、思わぬ落とし穴になってしまった。SCランが解除された8周目に「周りのクルマを気にしすぎた」と、5コーナーでスピンを喫し、大きく順位を落としてしまった。
これでトップに立った今田が、間にチャンピオンクラスのマシンを挟んで、2位の鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F4)に5秒という大差をつけて、今季5勝目のチェッカーを受けた。3位は最終ラップに鳥羽にかわされたAREX。
一時はポイント圏外に落ちてしまったDRAGONだが、最終ラップに意地のパッシングを見せて、7位フィニッシュ。貴重な6点を手にした。
この結果、ランキング2位だった今田が163.5pで首位に立ち、悔しい結果となったDRAGONが162pと、二人がほぼ並ぶこととなった。
※ポイントは手元集計です。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Kazuhiro NOINE