5月3日、2024年FIA-F4選手権シリーズが静岡県・富士スピードウェイで幕を開けた。
今シーズンから車両が東レカーボンマジック製のMCS4-24に、エンジンがTOM'Sが開発したTMA43に変わりハードウェアが一新。また、若手中心のチャンピオンクラスと、ジェントルマン対象のインディペンデントクラスの2クラスが設定されるなど、大きくリニューアルされたシーズンのスタートとなった。
その記念すべき第1戦のポールポジション(PP)は、チャンピオンクラスは新原光太郎(YBS Verve 影⼭ MCS4)が、インディペンデントクラスはDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)が獲得。
第2戦は、森⼭冬星(HELM MOTORSPORTS F4)と仲尾恵史(TCS AKILAND)がポールの座を得て、両クラスともにWポールを得る者は現れず、混戦必至のシーズンの幕開けとなった。
■チャンピオンクラス
20分間の予選開始から、森⼭1分45秒625、野村勇⽃(HFDP Racing Team)1分45秒432、佐野雄城(TGR-DC RS F4)1分45秒319と、この3人が徐々にタイムアップしながら1分45秒台でトップタイムを更新していたが、13分経過時に新原が急浮上。
森山に次ぐ2位に上がった新原は、勢いそのままに次の周には唯一1分45秒の壁を破る1分44秒948をマークしてトップへ。
結局このタイムを上回る者は現れず、ダークホース的存在だった新原が、実績のある森山、野村、佐野を抑えて自身初となるPPを獲得した。
セカンドタイムで決まる第2戦は、森山がPP、以下、新原、佐野、野村の順で続いた。
■インディペンデントクラス
開始から三強ともいえる、仲尾、DRAGON、IKARI(Bionic Jack Racing )の激しいPP争奪戦が行われた。
予選前半は、仲尾1分48秒081、DRAGON1分47秒981、IKARI1分47秒974と僅差のPP争いが繰り広げられたが、後半になるとこの争いがさらに激化。
DRAGON がそれまでのトップタイムを大きく上回る1分47秒196を叩き出すと、IKARIが1分47秒164で上回り、それを仲尾が1分47秒041で逆転するという手に汗握る争いを見せた。
この争いにピリオドを打ったのはDRAGON。最終周のアタックで1分46秒963を叩き出して、三つ巴の戦いを制した。仲尾も最後に1分46秒978までタイムアップするも僅か1000分の15秒届かなかった。
第2戦は、仲尾がPP、DRAGON、IKARIの順となった。
第1戦の決勝は、本日午後12時15分から、第2戦は明日の午前8時から、それぞれ14周で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI