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2023年4月

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿JRPサンデーミーティング 日向坂46の富田鈴花さんが広報大使に就任

サンデーミーティング:JRP上野禎久社長と富田鈴花さん

 全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)を運営する、株式会社日本レースプロモーション(JRP)は23日、同レースが行われている鈴鹿サーキットでサンデーミーティングを行い、日向坂46の富田鈴花さんが広報大使に就任することを発表した。また、株式会社AbemaTVが運営するABEMAの新番組で5月16日から始まる「サーキットで会いましょう」も富田さんがMCとして放送されることも併せて発表した。

 会見にはJRPの上野禎久社長と富田さんが出席。まずは、上野社長が富田さんを起用した経緯を説明した。

 「我々の取り組みを若い世代に伝えられる方を探していました。富田さんのお母様が、大変モータースポーツをお好きで、F1ブームの頃に鈴鹿に観戦にお見えになって、それが高じてお嬢様に"鈴花"という名前をお付けになった。ぼく自身も鈴鹿出身で、運命的な出会いと勝手に思っています」

 「直接事務所に行って、直談判をしました。ご本人もモータースポーツに関心がおありだったので、来て欲しいと、我々の魅力を伝えていただく仕事をして欲しいとお願いしました。これが経緯です」

 富田さんはレースを現場で見たことはなかったそうだが、上野社長に懇願され頑張るしかないと思ったという。

 「上野社長が直接事務所に来てくださいました。ドライバーさんやスタッフさんから、いきなり上野社長に会えるのはすごいことだといわれました。それを肝に銘じながら、初心者が初めて見る感覚で伝えていただければいいと番組の方にも言っていただけたので、自分的には負担がなく、頑張るしかないという感じでした」

 上野社長は、富田さんは勉強熱心で涙が出るほどうれしいという。彼女のファンも巻き込むハブとしても期待しているという。

 「大変勉強熱心で、ぼくがモータースポーツを教えるという設定があるんですが、ほぼほぼ予習はクリアされていて、モータースポーツのことを知ろうという意欲があります。鈴花さんのファンも勉強してくれ、彼女にいろんな情報を与えてくれます。広告塔じゃなく、われわれの新しい形でのファンマーケティングができ、一緒にモータースポーツの魅力を知っていただく大きなハブになると思います。この番組が成立したのが本当にうれしいです」

 「会うたびに感動するんです。本当にモータースポーツを深く理解しようとされているし、彼女を通じていろんな方に魅力を伝えたいと思います。うるっと来ました」

サンデーミーティング:富田鈴花さん

 富田さんは「鈴花ノート」という選手名鑑も作って、レースの魅力を伝えたいという。また、レース以外の周辺情報も発信したいとのことだ。

 「選手のみなさんの名鑑として、母と共同で『鈴花ノート』を作り始めています。ドライバーのみなさんの魅力をいかに知っていただくかが大切なので、伝えられるように作りました」

 「サーキット周りのグルメだったり、楽しい場所だったり、知らないことがたくさんあるので、それをいろんな方からの情報を集めて、この番組でたくさんの方に見ていただけたらと思います」

 現場で着用するレーシングスーツも自分でデザインしたという。

 「サーキットですぐに見つけてくださるようなレーシングスーツにしたいと思い、自分でデザインしました。もう、こだわりしかないです。いっぱいちりばめている三角マークは、日向坂46の坂道マークです。日向坂46のエンブレムも入れました。背中にも『SUZUKA』と入っています。私の推しメンカラーの紫×紫と、グループカラーの空色も入れました」

サンデーミーティング:富田鈴花さん

 富田さんは、昨年BSフジで放送された「GO ON! NEXT〜サーキットで会いましょう」からSFの番組を担当。今回、その名称を引き継いだ「サーキットで会いましょう」が富田さんをMCとしてABEMAで始まる。

 初回放送は、5月16日の午後10時から。ゲストは野尻智紀とリアム・ローソン、チーム無限の2人の予定だ。

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿 進歩の手応えは感じるも、ポイント獲得はならず(B-MAX)

 B-Max Racing Team(SFチーム代表 宮田雅史)は、4月22~23日、鈴鹿サーキットで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦に参戦し、2台ともに完走を果たしました。前戦に続きポイント獲得はなりませんでしたが、松下選手が決勝日のフリー走行で6位のタイムをマークするなど、確実に進歩しているという手応えは感じています。

 富士、鈴鹿戦が終了し、早くもシリーズは三分の一を終えたことになります。残るレースで巻き返しを図るべく、準備を整えて次のオートポリス戦に臨みます。

■予選(4月22日(土)午後3時55分~4時37分)

 午前中のフリー走行では、松下選手が1分38秒030で16位、ハイマン選手が1分38秒539で20位とやや出遅れた感がありましたので、アジャストして予選に臨みました。

 風はあるものの、快晴のコンディションのなか行われたQ1。Aグループのハイマン選手は、2周のウォームアップ後にアタックしますが、S字でスロー走行する車をパスする形になるなどタイミングが合わずに11位。Bグループの松下選手は、タイヤのポテンシャルを最大限引き出すべく、1周のウォームアップ後にアタックしますが、タイヤが想定どおりに温まらずに8位と、2台ともにQ2に進むことはできませんでした。

ドライバーセッションタイム/順位

  • 50号車 松下信治 予選
    • Q1(順位) 1分37秒709(8/11)
    • Q2(順位) ----------------(15/22)
  • 51号車 ラウル・ハイマン 予選
    • Q1(順位) 1分38秒566(11/11)
    • Q2(順位) ----------------(20/22)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:19度、路面温度:30度

■決勝(4月23日(日)午後3時45分~30周)

 予選日同様、風はあるものの天候に恵まれた決勝日。午前中のフリー走行で松下選手が6位と好位置につけ上位進出を期待させました。レースは、グリッドでエンジンストールした車両があり、再度フォーメーションラップを行ったことで1周減算の30周で行われました。

 序盤は、2台ともに我慢の走りを続け、松下選手は13位、ハイマン選手は21位の位置でレースを進めました。膠着状態のなか11周目にハイマン選手が、16周目に松下選手がタイヤ交換を敢行。そのすぐ後の19周目に上位走行中の大湯選手と野尻選手が接触、コースアウトしたしたことでセーフティカー(SC)が導入されました。

 このSCランが勝負の分かれ目となり、ここでタイヤ交換を行った選手が終盤ハイペースで追い上げ、ポイント圏内の10位を走っていた松下選手は、それらを抑え切れずに12位、ハイマン選手は最後まで粘り強く走り18位でチェッカーを受けました。

 レースはSCランを利用した宮田選手が終盤に逆転し初優勝を飾りました。

ドライバーセッションタイム/順位

  • 50号車 松下信治 決勝
    • 順位 12位
    • ベストタイム 1分41秒995(22/22)
  • 51号車 ラウル・ハイマン 決勝
    • 順位 18位
    • ベストタイム 1分41秒252(14/22)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:23度、路面温度:38度
■チーム監督 本山 哲コメント
 開幕大会とは異なる展開でしたが、今回も結果だけみると厳しいものでした。やはり予選で上位につけないと難しいですね。ただ、2台ともペナルティやアクシデントもなく完走できたことは次に繋がると思います。特にラウルに関しては、課題だったスタートもきちんとこなすことができましたので、富士、鈴鹿での完走で得たものを次に生かして上位を狙えるようになってほしいですね。
■50号車チーフエンジニア 宮田雅史コメント
 クルマは富士と比較するとかなり良くなっています。レースに関してはもう少し前方グリッドからスタートできれば展開も変わっていたと思います。予選でのピークの出し方を考えないといけないですね。SCのタイミングもうちにとっては不利な方向に働いてしまいました。終盤あそこでタイヤ交換をしたクルマに追い上げられてしまいました。次戦のオートポリスも抜きどころの少ないコースですので、予選をなんとかしたいと思います。
■51号車チーフエンジニア ティム・ネフ コメント
 ラウルは週末の少ない時間で経験を積まなくてはいけませんので、クルマはあまり変更せずに、ドライビングに集中できるようにしました。予選は厳しい結果でしたが、レースペースは中盤までかなり良かったと思います。ただ、タイヤを早く交換したことで、セーフティカーの後は少し苦労していましたけどね。次は初めてのコースですが、一歩ずつ前進できるようにサポートしたいと思います。
■50号車ドライバー 松下信治選手コメント
 後方スタートでしたが、クルマの戦力はかなりありましたし、ポイントは獲得できませんでしたが、内容的にも悪くなかったと思います。SCランまではペースもかなり良かったのですが、SCが悪いタイミングで入ってしまったので、そこでタイヤ交換したクルマを終盤抑えるのは厳しかったですね。でも、富士と比較するとクルマは格段に良くなっています。この3戦で引き出しは増えましたので、それを次戦の予選でどう出して、どうまとめるか、そこがポイントだと思います。
■51号車ドライバー ラウル・ハイマン選手コメント
 初めて普通にスタートできたことは進歩でした。富士と同じ手順を踏みましたが、今回はクラッチに問題は発生しませんでした。レース中はクルマについて多くのことを学ぶことができました。周回を重ねることでクルマのバランスがどう変化するのか、また、より多くのデータを蓄積することもできました。結果は自分が望むものではありませんが、改善するために努力をし続けます。次戦オートポリスは初めてのコースですが、とても楽しみにしています。これまでの経験やデータを駆使して、できる限りの準備をして臨みたいと思います。
B-Max Racing Team Press Release

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第3戦鈴鹿決勝 小高一斗、自己最高の7位「決勝のペースが良かった」

決勝で7位に入った小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)

 少し目立たないかも知れないが、今シーズンブレークしそうなドライバーがいる。コンドーレーシングからフル参戦を果たした小高一斗だ。

 小高は1999年生まれ。3歳からカートをはじめ数々のタイトルを獲得。4輪にステップアップすると2018年にはFIA-F4でランキング3位。同年には全日本F3にも参戦を始めた。

 2021年には、小林可夢偉の代役として早くもスーパーフォーミュラに参戦。しかし、7戦中6戦で、予選最高11位、決勝最高14位とまったく振るわなかった。

 2022年にはスーパーフォーミュラライツ(SFL)に専念。太田格之進とのバトルを制し、チャンピオンを獲得した。

 フル参戦を果たした今シーズンは、SFLチャンピオンの実力を徐々に示しつつある。もともとレースセンスの評価も高い。開幕大会の富士ではトラブルを抱えながらも第1戦で10位に入り、初ポイントを獲得した。

 この第3戦鈴鹿では、富士でのトラブルも解消し、小高はノックアウト予選Q1B組を4位のタイムで通過。Q2でも6番手のタイムを出し、自己最高位で予選を終えた。

 決勝は、前方の牧野任祐がピットスタートとなったため、実質5位からのスタートとなるが、オープニングラップで7位まで順位を落としてしまう。1セット目のタイヤの感触が思わしくなく、2周目には8位、7周目には9位まで後退した。

 11周目にはピットインしてタイヤを交換。ピットアウト後は、阪口晴南の後ろに付け、オーバーテークを狙うが、抜けず。前方を走る2台が接触でリタイアしたため、自己最高の7位でレースを終え、選手権ポイント4を獲得した。

 「富士に関しては若干トラブルみたいな感じもあったし、ちゃんと走れなかった部分があるんで悔しかったです。今回クルマをちゃんと仕上げてくれたチームのおかげで予選もちゃんと走れました。予選も決勝も、クルマのポテンシャルはあり、もうちょっといけたとう部分もありましたが、ポイントを取るのが第一の目標だったので、ちゃんと取って帰れたので良かったかなと思います」

 「決勝のペースは良かったです、タイヤを替えて2セット目からは速かったです。最後、阪口選手に詰まって抜けない状況があって、速かったので悔しかったです。1セット目のタイヤはぜんぜんグリップしなったですが、2セット目のペースは良かったので、次に向けていい結果だったと思います」

 第4戦は九州のオートポリスに舞台を移し、5月21日に決勝が行われる。小高の動きにも注目したい。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

Forumula Beat

第3戦もてぎ決勝 2位・佐々木孝太「少しでもプレッシャーになればと思ってプッシュした」

優勝 81号車・卜部和久(H・R F108)

優勝した卜部和久(H・R F108)

 「(スタートは?)めちゃくちゃホィールスピンしちゃって、でもチームがすごいいいクルマを作ってくれたので、追い上げて勝てました。トップに立って、途中からブレーキにすごいジャダーが出てきちゃって、練習から懸念していたトラブルだったのですけれど。それで(コーナー)進入から出口までちょっとバランスが悪くなって、すごい滑って、ペース落ちちゃったのですけど、なんとか、まぁ勝てました」

2位 6号車・佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)

決勝2位の佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)

 「(終盤の追い上げは?)向うがトラブルっぽかったので。ただ自分としても予選でブレーキのローターのフィーリング悪かったので、新品じゃないけれど全部(表面を)削ってもらって、新品みたいな状態たったので。最初ブレーキで勝負できなかったのすけれど。後半になってそこのフィーリングが戻ってきたので、ちょっと自分なりにプッシュして、相手もペース落ちてきているから、少しでもプレッシャーになればと思って、プッシュしていた感じです。(これでシーズン開幕?)やっとですね(笑)、とりあえずやっとチェッカー受けられたので、今までトラブルやいろんな出来事が起きていたので、そういうことがこれからは起きずに、ちゃんとシリーズで戦っていけたらな、と思います」

3位 47号車・徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

決勝3位の徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

 「よかったのはスタートだけでしたね、後のペースは、抜けませんでした。7周目以降が特につらかったですね。(佐々木選手に抜かれてからのペースは?)あれから僕もリズムが掴めなかったので、後は後半どういう形でタイムが出せるかが、次の課題ですね」

4位 72号車・金井亮忠(チームNATS・正義・001)

決勝4位の金井亮忠(チームNATS・正義・001)

 「よく言えば安定していたのですけれど(笑)、もうちょっといいところを出したかったですね。ちょっと引き離される形になっちゃって。後半、最後の方でまたちょっと追い詰められたのですけれど、なかなか、マシンバランスをきれいに合わせていくのは難しいですね。いい所もあるんですよ。(具体的にはどんな強み?)前はウエット路面とか冷えた路面とかがよかったのですけれど、いま、暖まって、気温が上がってきた時のポテンシャルを上げるために、いろいろやっているので、そこがまだいまいち煮詰め切れていないかな、っていう感じです。次の出場は7月のSUGOでスーパー耐久とダブルエントリーです。(クラッシュした72号車の修復は?)直らないので、今新しく作りなおしています。24時間までに頑張って作って、という感じです。生徒たちと頑張ります」

5位 19号車・ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

決勝5位のハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

 「全て裏目にでちゃいまして、予選では左リヤのサスペンションのボルトが折れている状態だったので、それを修復したのですけれど、ちゃんと直らなくて。次はちゃんと走りたいですね。途中からもうズリズリ落ちていくしかなくて、悪いところが出てきちゃったですね。次は巻き返したいと思います」

6位 9号車・下村剛司(ファーストガレージ&ISP)

決勝6位の下村剛司(ファーストガレージ&ISP)

 「(6位に上がった場面は?)S字で、たぶんマシントラブルですかね? 後ろから見ていて、なんかちょっとグラグラしていたのですけれど、それが最終的に外に広がっていって失速していたので、そのままインに行きました。F-Beのレース初めてだったので、タイヤの熱入れとか、自分まだまだ下手くそだったので、メカの方に(タイヤの)内圧高めとかにして、暖まりやすくしてもらったおかげで前半は結構頑張れたけれど。後半はタイヤがその分きつかったので、前がいなくなって、後ろも余裕ができたので、ペースをちょっと落としたのですけれど、とりあえずこの順位キープできれば、とりあえずいいかな、と思っていました」

ジェントルマンクラス優勝 11号車・植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)

決勝10位、ジェントルマンクラス優勝の植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)

 「河野さんが速いので、ちょっと届かんかな、と思っていたのですけれど(向うが)止まったので、ラッキーな勝利です。速さで河野さんにダントツで負けているので、ちょっと頑張らないと(笑)って感じです。クルマの調子は メカニックがだいぶ頑張って、初日はすごい乗りにくかったのですけれど、だんだん良くしてくれて、決勝を考えてやってくれたので、すごく乗りやすかったです」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
Asako SHIMA

Forumula Beat

第3戦もてぎ決勝 卜部和久がスタートで出遅れるもトップを奪還するとそのままゴールまで突っ走り連勝

トップでゴールする卜部和久(H・R F108)

 Formula Beat第3戦決勝は4月23日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、12周のレースはポールシッターの卜部和久(H・R F108)が序盤ポジションを落としたものの、3周目にトップに立つと後続を突き放してフィニッシュ、富士での第2戦に続いて連勝を飾った。

 朝の予選に続いて決勝は午後2時50分コースイン開始。もてぎの空はよく晴れて6時間のインターバルの間に気温は12度から18度まで上昇。路面温度も35度で絶好のドライコンディションだ。

 フォーメーションラップを終えた19台がグリッドにつきレッドライトが消えるとレーススタート。

12周の決勝がスタートした

 ポールシッターの卜部の加速がややにぶく、反対に蹴り出しがよかったのが2番手スタートの徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)で、第1コーナーに向けてホールショットを奪いトップに立つ。さらに3番手スタートの佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)の加速も伸びて第1コーナー進入で卜部のインを突くと、第2コーナーでは前に出て卜部は3位までポジションを落とす。4位は金井亮忠(チームNATS・正義・001)、5位ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)とグリッドポジションを守り。伊澤の後方では9番手スタートだったチームメイトの大宮賢人(ハンマーR疾風)が好スタートで8番手安井和明(ブースカ隊長)、7番手下村剛司(ファーストガレージ&ISP)を次々とかわし、さらに第3コーナーで河野靖喜(ファーストガレージ&ISP)のインを突いて6位に進出する。

 ダウンヒルストレートではスリップを嫌ったか右にラインを取った佐々木に対して卜部がアウト側から90度コーナーにアプローチ。大外刈りを狙うがここは佐々木がラインを守り、卜部は立ち上りでアウト側の縁石まで押しやられてチャンスを奪われる。

 オープニングラップを終えてトップ徳升と2位佐々木、3位卜部の差はそれぞれ0.259秒、0.570秒。4位金井はやや離され1.656秒のギャップがある。そこから伊澤、大宮と続き7位には下村、8位に安井とポジションが入れ替わり9位には岩本瞬(ファーストガレージ&ISP)が上がり、ジェントルマンクラストップの河野だが10位まで順位を落としてしまう。

 2周目、第2コーナーからの加速で卜部は佐々木を捕らえると第3コーナーでインに飛び込んで2位へとポジションアップ。佐々木は130RからS字にかけて右に左にとプレッシャーをかけるが卜部は落ち着いてこれを封じると徳升を追い0.379秒差とする。卜部を追う佐々木も0.380秒のギャプで続いている。

 3周目、卜部の勢いは明らかに徳升を上回っていて、第2コーナー立ち上がりで間合いを詰めて第3~第4コーナーへ。ここはイエローフラッグだがテール・ツー・ノーズ状態で加速すると続く第5コーナー、アウト側からブレーキングで前に出た卜部が徳升にかぶせるようにターンイン、トップの座を奪い取った。その勢いで卜部はこの周1分55秒802のファステストラップを出し、0.406秒の差で3周目を終了。佐々木はやや離され徳升の0.967秒後方につける。

 4周目の第2コーナー立ち上がりで、そこまで全体10位、ジェントルマンクラスのトップを走っていた河野がストップ。コースサイドのガードレールにマシンを寄せて降りてしまう。河野によるとミッショントラブルでシフトがスタックして動かなくなったとのこと。これで植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)が全体11位のクラストップへ。

 トップを行く卜部は4周目1分55秒278、5周目55秒187とファステストラップを叩き出し続けて徳升を突き放す。徳升も自己ベストを出し続けているが、毎ラップ0.5秒近い差があり、5周目終了時点で1.312秒の差をつけられている。ジェントルマンクラスでは植田がトップを守り、続いて舩井俊仁(ファーストガレージ&ISP)が7秒差で続く。

 卜部はその後の徳升とのギャップを拡げて7周目終了時点で3.127秒差。徳升は逆に佐々木に追い詰められていて、5周目0.826秒差が6周目0.601秒、7周目0.214秒とロックオンされた状態になる。そして8周目の第3コーナーで佐々木は徳升のアウトからかぶせに行くがここは徳升がしのぐ。佐々木はなおも徳升に仕掛け、第5コーナーの出口で徳升が僅かにラインを乱したところでインからオーバーテイク。2位の座を奪い取る。

 2位に上がった佐々木はここから卜部を追走に入り、8周目3.662秒あったギャップは9周目3.309秒→10周目2.642秒と削り取られていくが、いかんせんレースは12周、残り周回が足りない。一方佐々木に抜かれた徳升はラップタイムが落ち、瞬く間にギャップが広がってしまう。

 各選手のポジションが膠着状態になっていた中で気を吐いていたのが7位を走る下村で、ペースの上がらない6位大宮に6周目0.601秒、9周目0.367秒とじわじわと接近、10周目の大宮がS字でアウトに拡がったところでオーバーテイク、6位に浮上した。大宮はトラブルが出たかスローダウン、岩本、安井にも先行されてしまう。

優勝は卜部和久(H・R F108)

決勝2位は佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)

決勝3位は徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

決勝4位は金井亮忠(チームNATS・正義・001)

決勝5位はハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

決勝6位は下村剛司(ファーストガレージ&ISP)

 佐々木は最後まで前を追ったが卜部の走りに揺るぎはなく、1.946秒の差でチェッカードフラッグの下を通過、前戦富士に続いて圧倒的な速さを見せて連勝した。2位は佐々木、開幕から2戦連続でリタイヤしていただけに今回は上位での完走がマストだったが、そこはきっちり果たした。3位は徳升が表題を守り切り、4位は金井、今シーズン初戦を好位置でフィニッシュ、まずは新体制で結果を出した。5位伊澤は終始ポジションキープの苦しいレースを走り切った。そして6位にルーキー下村。デビューレースで前日にマシンチェンジ。昨年までドライブしていたスーパーFJはHパターンのシフト、練習でドライブしていた車両はシーケンシャルミッション、さらに土曜日に1本だけ走った本番のマシンはパドルシフト、と短時間で対応に追われたが無事に乗りこなして、バトルも経験しての入賞で、自分のエントリーを取り消してまで下村の出場機会を作ったKAMIKAZEの期待に応えた。

決勝10位、ジェントルマンクラス優勝の植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)

 ジェントルマンクラスは独走の河野が脱落した後の接戦を制して植田が全体10位でクラス優勝、2位舩井は全体12位、3位には2019年以来4年ぶり参戦の高橋忠克(高宮商事ミストKK-ZS)が全体13位で入った。

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

 Formula-Beat第4戦/第5戦はやや間を開けて6月10日-11日に岡山国際サーキットで開催される。連勝でシリーズの主役に躍り出た卜部に誰がストップをかけるか、注目だ。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE

Forumula Beat

第3戦もてぎ決勝結果

もてぎチャンピオンカップレース第2戦 -RIJ- (2023/04/23) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2023 Formula Beat Round 3 モビリティリゾートもてぎ 4.801km

PosNoClsCls
Pos
DriverCar
Maker Model
LapTimeBehindGap
181卜部 和久H・R F108
ZAP F108
1223'19.288--
26佐々木 孝太ファーストガレージ&ISP
ZAP F108
1223'21.234 1.946 1.946
347徳升 広平フジタ薬局アポロ電工高山短大
WEST 096
1223'26.952 7.664 5.718
472金井 亮忠チームNATS・正義・001
NATS 001
1223'29.71810.430 2.766
519ハンマー 伊澤アルカディア☆ハンマーRハヤテ
疾風
1223'38.84619.558 9.128
69下村 剛司ファーストガレージ&ISP
Formula Renault 2.0
1223'44.05624.768 5.210
792岩本 瞬ファーストガレージ&ISP
B-MAX RK01
1223'45.39726.109 1.341
81安井 和明ブースカ隊長
Dallara F301
1223'48.87829.590 3.481
920大宮 賢人ハンマーR疾風
疾風
1223'53.19833.910 4.320
1011G1植田 正幸Rnsports制動屋KKZS
MYST KK-ZS
1223'58.73939.451 5.541
1146入榮 秀謙アポロ電工フジタ薬局MT
WEST 096
1224'03.97644.688 5.237
123G2船井 俊仁ファーストガレージ&ISP
ZAP F108
1224'41.1061'21.81837.130
1335G3髙橋 忠克髙宮商事ミストKK-ZS
MYST KK-ZS
1224'45.4761'26.188 4.370
1426H1内村 浩二KRac WINMAX 056
WEST 056
1225'24.9562'05.66839.480
1536G4富澤 もぐら松伏光運転代行ハンマーR疾風
疾風
1124'10.3001Lap 1Lap
---- 以上規定周回数(90% - 10Laps)完走 ----
-8G-米谷 浩KK・ヨネタニ
Dallara F307
724'53.8805Laps4Laps
-0G-渡辺 義人チームNATS・エクシズWXR
WXR MKII
48'19.6758Laps3Laps
-55G-河野 靖喜ファーストガレージ&ISP
Formula Renault 2.0
36'06.3169Laps1Lap
-34G-三浦 勝NUTECルノー
TATUUS FC106
12'10.72511Laps2Laps
  • Fastest Lap: CarNo. 81 卜部和久(H・R F108) 1'55.817 (2/3) 146.817 km/h

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿決勝 S字ターン5の悲劇 大湯都史樹「結果を残したかった」 野尻智紀「ダウンフォースが抜けた」

 鈴鹿サーキットで23日に行われた、スーパーフォーミュラ第3戦では、ポールポジションからスタートした大湯都史樹(TGM Grand Prix)と予選3位の野尻智紀(TEAM MUGEN)が終盤、S字で接触するというアクシデントがあった。レース後、メディアミックスゾーンで行われたインタビューからこのアクシデントを振り返る。

 レースはポールポジションからスタートした大湯のリードで始まった。大湯は2~3周目に2位の坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)を1秒9リードするが、ペースが上がらず、逆に徐々にその差は縮み始める。

 一方、野尻もこの週末は万全ではない。予選ではあわやQ1落ちから、Q2で3位を獲得するも、朝のフリー走行、決勝前のウォームアップともマシンは決まらない。

 決勝では予選ポジションを守ってレースを始めるも3周目にチームメートのリアム・ローソン(TEAM MUGEN)に、5周目に山下健太(KONDO RACING)にかわされ5位に落ちてしまった。

 10周目にピットウィンドーが開くとまっさきに3位のローソンと4位の山下がピットインしてタイヤを交換。これを見て11周目には2位の坪井と5位の野尻もピットインしてタイヤを交換した。

 トップの大湯はコース上でステイ。クリーンエアでの走行を続けることを選択した。

 「現状でもレースペースは非常に苦しいんです。それでも引っ張りの方向を選択しました」

 野尻は、ピットアウト後、山下をオーバーカットし、順位を一つあげることに成功する。

 「フリー走行もウォームアップでも手応えを感じず、いろいろ変えました。そういう背景もあって、序盤は積極的にプッシュできなかったんですが、走り出してみると意外にペースをキープできました。そこで山下選手のオーバーカットがあったり、上位を狙えるという手応えがあったので、表彰台を目指していこうという組立をしました」

 タイヤ交換した坪井とローソンは大湯を上回るペースで走行を始めるが、大湯は、終盤のタイヤ交換後に勝負を賭ける作戦に出る。

 「タイヤマネジメントしつつ、できる限りOTS(オーバーテークシステム)もうまく駆使しながら、今やれるだけのことを完璧にできていました」

 大湯は19周目にピットイン。タイヤを交換してピットアウトすると、坪井とローソンにアンダーカットを許すが、野尻の前、実質3位でコースに復帰した。

 「ピットワークは過去1番の早さでした」

 ピットアウトした大湯は、タイヤが暖まっていないためペースが上がらない。そのため後方の野尻が急速に大湯に接近を始める。S字の1個目、2個目を過ぎ、ついに3個目で大湯に追いついた。

 「S字の2個目までは野尻選手はミラーに見えてました。ぶつかった瞬間は死角なので見えないです。入る瞬間のブレーキングでは一車身は残してたつもりです」

 S字の3個目、ターン5で野尻が大湯をプッシュする形で2台は接触。2台は絡むようにコースアウトし、砂塵を巻き上げクラッシュした。しかし、野尻はこのコーナーで大湯をパスしようと思っていたわけではない。通常このセクションでの追い越しは、逆バンクでアウトから並びかけ、ターン7(旧ダンロップコーナー)のインからパスするのが定石だからだ。

 「ターゲット的には、次の逆バンクで外側からという方向性で抜きに行こうと思っていました。ただ、大湯選手も巧みなブロックをする選手なので、あそこはより近づいていないといけない場面でした。自分の予想以上にダウンフォースが抜けて吸い込まれてしまったというところと、単純な距離のはき違えで起きた接触だったと思います」

 今シーズンから導入されたSF23はエアロを一新。追い抜きしやすい空力パッケージになった。しかしこのエアロは、マシン同士が接近すると挙動が不安定になるという。大湯はいう。

 「特にSF23のエアロになってから、接戦の状況でコントロールが難しくなってしまうのかなと思います。乱れが多いのはぼくも知っています」

 接触の原因は一義的には、距離感を見誤った野尻のミスだが、彼が「吸い込まれた」というように、新しいSF23のエアロも遠因としてあるようだ。

 野尻は接触直後に大湯に謝っている。

 「彼のチームのスタッフや彼自身、ファンに対しても非常に申し訳ないという思いです。周りの人たちに迷惑かけちゃうのでもっと技術を磨きたいと思います」

 仮に接触がなかったら大湯は優勝できたのか?

 「フレッシュタイヤと10周目で入ったドライバーと比べると、おおむね1秒くらいはタイヤだけでマージンがあるのは見えていました。タイヤが暖まってからは追い上げて、オーバーテークできたんじゃないかなと思います。それだけのOTSも計算して残してました。そういう意味では完璧にできていました。宮田選手のように追い上げるポテンシャルは持っていたと思います」

 大湯はどうしても結果が欲しかったともいう。

 「このレースに賭けていました。体制も苦しいんです。ギリギリのなかで、いろんなところでアピールしていかないといけないので、結果は非常に大事な部分だったんです。だからこそ早めの第2大会で、勝てるときに勝っておきたかったんです」

 トップクラスのプロといえどもミスは起こりえる。他者のレースを台無しにすることもあるし、台無しにされることもある。大湯は「野尻さんを責めるつもりはない」という。野尻も大湯に謝りつつ「戦う気持ちを忘れたくない」と前を向く。この2人のことなので禍根を残すことはないだろう。

 野尻はメディアミックスゾーンにいち早く参加し、各メディアからの質問に長時間にわたり真摯に答えていた。大湯は気持ちを落ち着かせる時間が必要だったのか、最後のドライバーとして参加。ときおり声を詰まらせながら話す姿が印象的だった。

 この2人はスーパーGTでもコンビを組む。先週行われた第1戦岡山では、運を味方に付け表彰台に登った。このレースでは不幸な結果となった。GWに行われるスーパーGT第2戦富士では、この2人に幸運が訪れることを願いたい。

大湯都史樹(TGM Grand Prix)

野尻智紀(TEAM MUGEN)

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

Forumula Beat

第3戦もてぎ予選コメント ポールポジション・卜部和久「まずはトラブルを解決してから、自信のある状態で挑みたい」

ポールポジション 81号車・卜部和久(H・R F108)1分53秒646

ポールポジションの卜部和久(H・R F108)

 「(予選後エンジンのメンテナンスを行っていたが?)最終ラップ手前でガス欠症状が出てちゃって、今調べています。計算上ではガスは足りているはずなんですけれど、そんな症状が起きてしまって、電気系のトラブルなのか、いろいろ今確かめているところです。(タイムはどうだった?)今回もベストの周回にダブルイエロー出ていて、そんなにいいラップじゃなかったのですけれど、ガス欠症状出る前にタイヤ温まって1発目でそれなりのタイム、自分のベストに近いタイムを出せて、すごいよかったと思います。決勝もしっかりスタート決めて。まずはトラブルを解決してから、自信のある状態で挑みたいと思います」

予選2番手 47号車・徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)1分54秒492 トップと0.846秒差

予選2位の徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

※佐々木の降格前の談話
 「卜部君速かったですね。速かったですけれど、どうしたいいのか考えないといかんです。ちょっといまのところ、思い当たるフシがないですね(苦笑)、このコンマ8秒。午後までに何か見つけて、見つけられなかったらこのままの順位で終わるだけになっちゃうので、ひとつでも上に行けるように頑張ります」

予選3番手 6号車・佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)1分54秒541 トップと0.895秒差

予選3位の佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)

※黄旗掲示中のタイム更新によるベストタイム(1分54秒381)抹消前の談話
 「(昨日の談話でマシンの感触がいまひとつ、と言っていたが?)ちょっとよけいひどくなってて。(それでもこのタイム)イエロー出てたので、僕のタイミングが微妙なタイミングだったので、ちょっとどうなるのかな? って感じはしますけれど。(決勝に向けては?)今ブレーキがロックしちゃう症状がひどすぎて、全然詰められなかったので、なにか対策しないと厳しそうです」

予選4番手 72号車・金井亮忠(チームNATS・正義・001)1分54秒712 トップと1.066秒差

予選4位の金井亮忠(チームNATS・正義・001)

 「うちとしては昨日ベストが55秒台だったので、54秒台入ったらいいね、という話だったので。クルマとしても悪くないです。まわりがちょっと速すぎましたね(笑)。卜部君速すぎますね。決勝に向けては、朝と昼ですごい気温差があるじゃないですか。そこらへんも含めていろいろ考えないとまずいかな、と思っています。頑張ります」

予選5番手 19号車・ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)1分55秒061 トップと1.415秒差

予選5位のハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

 「(早い時期に出たタイムが更新されなかたが?)クルマが調子よくなかったです。セッティング変更したら裏目に出ちゃって、そのあたりをこれから考えて、リセットです。(そこが当れば期待できる?)そうですね」

予選6番手(ジェントルマンクラス1位) 55号車・河野靖喜(ファーストガレージ&ISP)1分55秒067

予選6位、ジェントルマンクラスポールポジションの河野靖喜(ファーストガレージ&ISP)

 「54秒6とか7とか入れたかったのですけど。それは行けなかったのですけれど、元ジェントルマンクラスのエースの伊澤さんが目標なので、今回伊澤さんの調子分からないですけれど、僕の中では一番近く(0.006秒差)なれたので、まぁまぁかなと思っています。決勝に向けては吉田さん(メカニック)がすごいしっかりやってくれたので、一番いい状態ですね」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
Asako SHIMA

Forumula Beat

第3戦もてぎ公式予選 卜部和久が圧倒的なタイムで前戦に続きポールポジション獲得

ポールポジションは卜部和久(H・R F108)

 Formula Beat(F-Be)第3戦公式予選は4月23日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、卜部和久(H・R F108)が2番手以下に0.8秒以上の大差をつけてポールポジションを獲得した。

 今回のエントリーは第2戦と同じく20台。しかしKAMIKAZE(ファーストガレージ&ISP)がエントリーを取り消し。これは今回がF-Beデビュー戦の下村剛司(ファーストガレージ&ISP)のマシンにやや深刻なトラブルがあり出走不可ということで、普段KAMIKAZEがドライブしている9号車を下村に使わせることにしたためで、おかげで下村は無事にF-Beレースデビューを飾れることとなった。下村はKAMIKAZEに感謝しつつコースインした。

 前日までの温暖な気候に比べて晴れてはいるが気温は12度と低い。ドライコンディションで20分間の予選が午前8時25分に開始。路面温度も低いということで各車ウオームアップに時間をかけて、本格的なタイムアタックは残り15分あたりから開始された。

 まずは残り13分、ハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)が1分55秒673のタイムでトップに立つ。ワイメイク供給のダンロップタイヤは今シーズンから仕様が若干変わって、ここまでの2戦でもラップタイムの向上が見られていたが、今回も傾向は変わらず昨年3月にもてぎで行われた予選のポールポジションのタイムを早くも上回っている。2番手は徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)の56秒891、3番手に今回がシーズン初戦の走る先生、金井亮忠(チームNATS・正義・001)が続く。金井のチームは彼が教鞭をとる日本自動車大学校の生徒がエンジニアやメカニックを務めており毎年メンバーが入れ替わる。その為学年が代わって新たなメンバーになり、新品のツナギを着たかれらにとってはレースの舞台へのデビューとなる。

 残り11分、トップ伊澤はベストタイムを1分55秒086まで更新、2番手には安井和明(ブースカ隊長)が56秒685で進出するが、すぐに徳升が55秒295を出して2番手を奪い返し、金井が56秒065で3番手、4番手にはジェントルマンクラスの河野靖喜(ファーストガレージ&ISP)が56秒218を出して、安井は5番手に押しやられる。そして6番手にはKAMIKAZEのマシンを借りた下村が浮上する。

 残り10分、まず徳升が1分54秒877と55秒を切ってトップに出るも、前戦ポールシッターの卜部がセクター1、2とベストタイムを出して54秒270と徳升を0.6秒以上も上回る。これで伊澤は3番手へ後退。さらにここまでタイムが出ずに10番手以下にとどまっていた佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)が55秒227で4番手へ。佐々木は第1戦、第2戦とトラブルでリタイヤ。どちらも同じ左のドライブシャフトが折れたということで、パーツそのものよりもリヤの足回りに問題ありと考えて、今回リヤのトレッドを僅かに狭めてきたという。しかし今度はコーナリング中にアンダーステアからオーバーステアへと変化が大きくなり、前日の練習走行ではS字の出口で暴れそうになるリヤを抑えるようなドライビングを見せていた。

 残り8分、卜部はさらにタイムを詰めて1分53秒646とし、佐々木は54秒381で2番手にポジションアップ。しかしこの直前にビクトリーコーナーで止まったマシンがいて黄旗振動が提示されており、佐々木のタイムが認められるかは微妙だ。徳升は54秒574と自己ベストを更新するが3番手へ後退。金井も55秒246から54秒712まで自己ベスト更新して4番手へ上がり、タイムが更新されない伊澤は5番手へ。6番手は55秒534で安井。残り5分、7番手に落ちていたジェントルマンクラストップの河野が55秒466で6番手へ浮上、クラス2番手は植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)で全体11番手だ。

 残り2分40秒、ここで卜部はピットイン、マシンを降りてしまう。後で確認したところガス欠のような症状が出ていて、点検のため早めに走行をやめたとのこと。2番手佐々木はアタックを続けるがタイムは更新されず0.735秒もの差がある。

 チェッカードフラッグが振られ、この周回でトップタイムを上回る者は現れず卜部のポールポジションが確定。2番手佐々木はやはりベストタイム抹消ということでフロントロウには54秒492の徳升が繰り上がり。しかし卜部とは0.846秒と大差がある。

 佐々木はセカンドベストタイム54秒541で3番手、4番手には金井が並んだ。中盤タイムが伸び悩んだ伊澤はチェッカードフラッグ後のアタックで55秒061までタイムを伸ばしたが5番手。6番手にはジェントルマンクラストップの河野がつけた。同じくチェッカー後のアタックで7番手を確保したかに見えた安井がこちらも黄旗中のタイムということで抹消されて8番手へ下がり、ルーキー下村が7番手となった。

予選2位は徳升広平(フジタ薬局アポロ電工高山短大)

予選3位は佐々木孝太(ファーストガレージ&ISP)

予選4位は金井亮忠(チームNATS・正義・001)

予選5位はハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

予選6位、ジェントルマンクラスポールポジションの

予選7位は下村剛司(ファーストガレージ&ISP)

 Formula Beat第3戦決勝は午後2時45分コースイン予定。6時間のインターバルがあり、その間に気温はかなり上昇すると予想されている。圧倒的ともいえるタイムを出した卜部に対して追う側はギャプを削る策を考えねばならない。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhisa NOINE

Forumula Beat

第3戦もてぎ公式予選結果


もてぎチャンピオンカップレース第2戦 -RIJ- (2023/04/25) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2023 Formula Beat Round 3 モビリティリゾートもてぎ 4.801km

Pos Cls Cls
Pos
Driver Car
Maker Model
Time Behind Gap km/h
1 81     卜部 和久 H・R F108
ZAP F108
1'53.646 - - 152.083
2 47     徳升 広平 フジタ薬局アポロ電工高山短大
WEST 096
1'54.492 0.846 0.846 150.959
3 6     佐々木 孝太 ファーストガレージ&ISP
ZAP F108
1'54.541 0.895 0.049 150.894
4 72     金井 亮忠 チームNATS・正義・001
NATS 001
1'54.712 1.066 0.171 150.670
5 19     ハンマー 伊澤 アルカディア☆ハンマーRハヤテ
疾風
1'55.061 1.415 0.349 150.212
6 55 G 1 河野 靖喜 ファーストガレージ&ISP
Formula Renault 2.0
1'55.067 1.421 0.006 150.205
7 9     下村 剛司 ファーストガレージ&ISP
Formula Renault 2.0
1'55.457 1.811 0.390 149.697
8 1     安井 和明 ブースカ隊長
Dallara F301
1'55.534 1.888 0.077 149.598
9 20     大宮 賢人 ハンマーR疾風
疾風
1'55.548 1.902 0.014 149.579
10 92     岩本 瞬 ファーストガレージ&ISP
B-MAX RK01
1'55.675 2.029 0.127 149.415
11 11 G 2 植田 正幸 Rnsports制動屋KKZS
MYST KK-ZS
1'55.882 2.236 0.207 149.148
12 46     入榮 秀謙 アポロ電工フジタ薬局MT
WEST 096
1'57.661 4.015 1.779 146.893
13 8 G 3 米谷 浩 KK・ヨネタニ
Dallara F307
1'57.695 4.049 0.034 146.851
14 3 G 4 船井 俊仁 ファーストガレージ&ISP
ZAP F108
1'58.096 4.450 0.401 146.352
15 34 G 5 三浦 勝 NUTECルノー
TATUUS FC106
1'58.265 4.619 0.169 146.143
16 26 H 1 内村 浩二 KRac WINMAX 056
WEST 056
1'58.667 5.021 0.402 145.648
17 35     髙橋 忠克 髙宮商事ミストKK-ZS
MYST KK-ZS
1'58.886 5.240 0.219 145.380
18 0 G 6 渡辺 義人 チームNATS・エクシズWXR
WXR MKII
2'00.619 6.973 1.733 143.291
19 36 G 7 富澤 もぐら 松伏光運転代行ハンマーR疾風
疾風
2'04.405 10.759 3.786 138.930
---- 以上基準タイム(130% - 2'28.494)予選通過 ----

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿決勝記者会見 優勝・宮田莉朋「まさかトップ争いができるなんて」

優勝 宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)

決勝記者会見:優勝した宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)

 「チームのみなさん、スポンサーのみなさん、応援してくださるファンのみなさん、長らくお待たせしました。スーパーフォーミュラフル参戦3年目でようやく優勝ができてうれしいです。昨日は残念な予選だったので、ポイントを取れたらいいなという気持ちで臨んでたので、まさかトップ争いができるなんて思っていませんでした。本当にうれいしいですし、感謝しかないです」

2位 坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)

決勝記者会見:2位の坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

 「2位という残念な結果になりましたが、レースは支配できていたと思います。予選から前に出てトップ争いをできるような状態で運べたので、前回の2位とは違った内容の濃い日でした。あのタイミングでセーフティーが出たら厳しいので、なんとか平川選手の前では終われましたが、後ろから速いペースで来られたのでしんどい残り5周でした。去年はこんな成績を残せるとは思えないシーズンを過ごしてきました。このレベルの高いスーパーフォーミュラで連続2位になれるのはなかなかないです。宮田選手とはGTで組んでいて先週は悔しい思いをしたので2人で1-2を取れたのはうれしいです。初優勝は特別なもので、ぼくも経験してるので素直に莉朋におめでとうです」

3位 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)

決勝記者会見:3位の平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

 「昨日からあまり調子が良くなくて正直3位までなれるとは思っていませんでした。レース中もクルマの調子、タイヤの状況は良くなかったですが、粘り強い走りができました。セーフティーカーでラッキーもあり、チャンスを逃がさず3位になれたのでよかったです」

決勝フォトセッション:トップ3のドライバーたち

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿決勝優勝監督記者会見 舘信秀監督「やっとドアが開いた」

優勝チーム監督 舘信秀監督(VANTELIN TEAM TOM’S)

決勝記者会見:優勝チーム監督の舘信秀氏(VANTELIN TEAM TOM’S)

 「まさか優勝するとは。スタート前は良くてポディウム、悪くてもポイントは取ってもらいたいと思っていました。スタートしてからはペースが良かったし、いつものクレーム無線もなかったし、いいとこ行くかなと思いまいした。多少の幸運もありましたし、優勝できてうれしいです。ずーっと勝てそうで勝てなかったし、ポールも取れそうで取れなかった、そんな状況でした。こういう選手は一度勝つと割とポンポンといくのが多いし、やっとドアが開いたかなという感じです。宮田選手は存在感がないんです。あ、いたのかという感じで、ひょうひょうとしているし、ビジュアルでも速いとか強いとかいう感じは受けない選手ですが、終わってみると意外や意外。細かいことに注文を付ける選手で、エンジニアともよくしゃべっています。伸びる素質はあると思います」
Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿決勝 宮田莉朋が12番グリッドから涙の初優勝 

優勝した宮田莉朋と舘信秀監督(VANTELIN TEAM TOM’S)

 全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦「NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース」は23日、鈴鹿サーキットで30周の決勝を行い、予選12位からスタートした宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)が優勝した。

 決勝は午後3時45分にフォーメーションラップが始まった。鈴鹿は快晴、過ごしやすい陽気となった。22台がグリッドに着くも、予選5位の牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)がエンジンストール。スタートはディレイとなりエクストラフォーメーションラップが行われることとなった。また、予選7位の佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)もクラッチトラブルでピットイン。20台が再びグリッドに着き、シグナルブラックアウトで30周に短縮されたレースが始まった。

30周の決勝がスタートした

 トップで1コーナーに飛び込んだのはポールシッターの大湯都史樹(TGM GP SF23)。これに予選2位、同3位、同4位の坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)、野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)が続く。予選8位のリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)は好スタートを切り、山下の背後に付けるとオープニングラップで山下をパスして4位に上がる。

 トップに立った大湯は1周目に2位の坪井を1秒7離すと2周目には1秒9と差を広げる。3位の野尻はペースが上がらない。3周目にローソンに、5周目に山下にパスされると5位まで順位を落とす。

 10周目にピットウィンドウが開くと真っ先に3位を走るローソンがピットイン。これを見て坪井と野尻は11周目にピットインしてタイヤを交換した。坪井はローソンを押さえて12位で戦列に復帰。ローソンの後ろには野尻が付けた。

 トップを走る大湯はコース上でのステイを選択したため、同じくステイの宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)と平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が2位、3位に上がってきた。

 トップを走る大湯のペースが上がらない。タイヤを交換した坪井、ローソンが後方から大湯を上回るタイムで周回を始める。

 大湯は引っ張って19周目にピットイン。坪井、ローソンの先行を許すが、野尻の前に出ることには成功する。S字ではまだタイヤの暖まらない大湯に野尻が迫る。そしてS字3個目で、野尻が大湯のリアをプッシュ。この2台は絡むようにクラッシュしてコースアウトした。

レースはアクシデントでセーフティーカーが導入された

 この2台のアクシデントでセーフティーカー(SC)が導入される。このタイミングで、大湯のピットインでトップに立った宮田、平川らが相次いでピットインしてタイヤを交換した。

 これでトップには坪井が立ち、2位にローソン。SCのため3、4位には大きく順位を落とさなかった宮田、平川が続く。

 SCが退き、レースは24周目から再開された。ここからフレッシュタイヤを履いた宮田と平川が躍進する。宮田は26周目に入るストレートで前を走るローソンに並びかけ1コーナーで2位に浮上。そしてトップを走る坪井に狙いを定める。

 11周目にタイヤを交換した坪井は苦しい。29周目にはついに宮田が1コーナーアウトから坪井を捉えてトップに浮上した。その後ろの平川も前を走るローソンを同じく1コーナーアウトからパスして3位に順位を上げた。

優勝は宮田莉朋(VANTELIN TOM\'S SF23)

決勝2位は坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)

決勝3位は平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)

 レースは30周を回り終了。優勝は宮田で自身初。なんと12番グリッドからトップまで上り詰めた。2位には坪井が、3位には平川が入った。

決勝4位はリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)

決勝5位は山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)

決勝6位は阪口晴南(P. MU/CERUMO・INGING SF23)

 4位にはローソンが、5位には山下が、6位には阪口晴南(P. MU/CERUMO・INGING SF23)が入った。

表彰式

 第4戦は大分県のオートポリスに舞台を移し、5月21日に決勝が行われる。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿決勝結果

NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2023/04/23) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 3 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoDriverCar
Team
Engine
LapTimeBehindGap
137宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
3056'02.944--
238坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
3056'05.966 3.022 3.022
320平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
3056'06.348 3.404 0.382
415リアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
3056'07.074 4.130 0.726
53山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
3056'11.653 8.709 4.579
639阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
3056'15.31012.366 3.657
74小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
3056'16.01513.071 0.705
836ジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
3056'18.15715.213 2.142
955ジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
3056'18.67215.728 0.515
1012福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
3056'19.06816.124 0.396
1164山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
3056'19.60616.662 0.538
1250松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
3056'21.03918.095 1.433
1314大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
3056'21.24118.297 0.202
147小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
3056'23.07420.130 1.833
155牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
3056'23.92720.983 0.853
1618国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
3056'29.33726.393 5.410
176太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
3056'29.84126.897 0.504
1851ラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
3056'37.28134.337 7.440
1919関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
2955'27.5831Lap 1Lap
---- 以上規定周回数(90% - 30Laps)完走 ----
-53大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1932'26.14911Laps10Laps
-*1野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1933'29.59811Laps1'03.449
-65佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
-D.N.S--
  • Fastest Lap: CarNo. 37 宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23) 1'40.049 (26/30) 208.950 km/h
  • CarNo. 1は、全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第15条1.1)(危険なドライブ行為)により、競技結果に対して30秒を加算、ペナルティーポイント1点とした。

SUPER GT

小山美姫がルーキーテストに合格 第2戦富士にCドライバーとして参加(ANEST)

 ANEST IWATA Racing with Arnageは、SUPER GTシリーズ第1戦をAドライバーのイゴール・オオムラ・フラガ及びBドライバーの古谷悠河のコンビで闘い、予選7番手からスタートし決勝レースを12位で完走しました。ご声援ありがとうございました。

 チームは長距離レースに備え3人目のドライバーとして小山美姫を起用する予定でいますが、このほど小山がルーキーテストに合格したことをお報せします。

 ルーキーテストは、SUPER GTシリーズに初めて参戦するドライバーの技量を確認するためGTA(GTアソシエーション)が行う試験走行で、これに合格しなければ実戦に出走することができません。

 イゴールと古谷は開幕前テストのセッションを使ってそれぞれルーキーテストに合格しシリーズ開幕戦に出走しました。しかし小山は、これまで悪天候に見舞われるなど環境が整わず、合格基準を満たせずにいました。 第1戦終了後の4月21日、晴天の富士スピードウェイで、スポーツ走行枠を使ってルーキーテストが行われ、小山は規定の10周を周回して基準タイムを上回るラップタイムを記録しテストに合格しました。これにより、5月3日~4日に同じ富士スピードウェイで開催されるシリーズ第2戦にCドライバーとして参加する正式資格を得ました。

小山美姫選手
 「ルーキーテストであることを意識して身が引き締まる思いで走り始めたので、テストに合格できて、まずはホッとしました。でも結構良い感じで走れたので楽しくも感じました。これまで雨も多くまとめて周回することができなかったのですが、イゴールと古谷君とチームが、こんなに良い状態にクルマを仕上げていてくれたんだなと驚きました。これでみんなと同じレベルで会話ができるようになりますね」
武田克己総監督
 「小山選手は、昨年FIA基準のフォーミュラカーシリーズで日本の女子選手として初めてシリーズチャンピオンとなった実力派です。今シーズンSUPER GTシリーズに本格参戦したANEST IWATA Racingは新たな可能性を追求して闘いますが、小山選手がそのパフォーマンスを通し、チームだけではなく女性の社会進出にも貢献することを期待します」
ANEST IWATA Racing with Arnage

SUPER GT

第1戦岡山 ANEST IWATA Racing RC F GT3、予選7位の好位置からスタートするも荒天に翻弄され決勝は12位で初戦を終える(ANEST)

 ANEST IWATA Racing with Arnageは、4月15日~16日、岡山県岡山国際サーキットで開催された2023 SUPER GT第1戦にANEST IWATA Racing RC F GT3で参戦しました。

 SUPER GTシリーズは、市販GT車をベースに製作した競技車両によって争われる、国内で最も人気があるレースシリーズです。

 競技車両は、改造レベルによってGT500クラスとGT300クラスの2クラスに分類され、レースでは混走しながらそれぞれのクラスで順位を競います。

 ANEST IWATA Racingは今シーズン、イゴール・オオムラ・フラガ選手(24歳)と古谷悠河選手(22歳)の陣容でGT300クラスを闘います。また長距離戦に備えて小山美姫選手(25歳)がリザーブ選手として登録される予定です。3人ともSUPER GTシリーズのルーキーで、SUPER GTシリーズでも異例の起用です。

■公式予選

 シリーズ開幕戦を迎えた岡山国際サーキットの週末は、低気圧の影響で大荒れとなりました。土曜日午後に行われた公式予選では、Q1、Q2の2段階でタイムアタックを行い、タイム順に決勝スタートポジションを決めます。チームはQ1セッションを古谷にまかせタイムアタックに送り出しました。古谷は雨で濡れた路面にもかかわらず出走27台中4番手のタイムを記録、Q1を終えました。

 Q2セッションではQ1セッションの上位16台が改めてタイムアタックを行い、最終的な予選順位が決まります。Q2セッションを担当したイゴールは、雨が止んで路面コンディションが好転する中、タイムアタックを行い出走16台中7番手となるタイムを記録し、ANEST IWATA Racing RC F GT3のスタート位置は7番手と決まりました。

■決勝レース

 不安定な天候は日曜日も続きました。午後1時30分決勝レースに向けた隊列走行であるフォーメーションラップが始まったときには薄日が射し路面はドライコンディションだったので出走全車がドライ路面用のタイヤを装着していました。しかしフォーメーションラップ中に雨が降り始め、スタートが切られるとさらに雨が強まっていきました。

 悪化するコンディションの中、スタートを担当した古谷は2つポジションを落としましたが10周目には慎重に前走車を交わしてポジションを上げ8番手で周回を重ねました。

 しかし雨はさらに強まり、コース上でアクシデントが発生したため15周目にフルコースイエロー(FCY)が宣言されてコース全域で追い抜きが禁止となり、その後セーフティーカー(SC)がコースインしてクラス別に順位を整え直すための先導が始まりました。

 レースはその後再開され、途中レイン路面用タイヤに交換した古谷は37周目に再びピットインしイゴールへドライバー交代を行うとともにドライ路面用タイヤへの交換を行いました。しかしその後で再び天候が悪化、FCYやセーフティーカーが介入、レース半ばで赤旗が提示されて一旦走行が全面的に中断されることになりました。

 天候回復とコース整備を待ってレースは再開されましたが、その後もコース上では混乱が続き、程なく赤旗で再びレースが中断、コース整備を待ってレースが再開されたものの、天候回復が望めないとして3回目の赤旗が提示され、そのままレースは打ち切られました。

 チームは当初、雨雲レーダーの解析で雨は長引かないと判断、最初のSC介入の段階でレイン路面用タイヤへの交換を見送りましたが、予想が裏目に出て天候がますます悪化したため18周を走った段階でタイヤ交換のピットインに踏み切りました。

 この混乱の中、いち早くタイヤ交換を行った他チームが一斉に順位を上げてしまったため、その後ANEST IWATA Racing RC F GT3は順位を大きく落として苦戦を強いられることになり、最終結果では12位でレースをフィニッシュすることとなりました。

 次回シリーズ第2戦は、5月3日(水)~4日(木)、静岡県富士スピードウェイで開催される予定です。

■正式結果

  • 公式予選 クラス7位(出走27台)
  • Q1: 1分44秒556(古谷悠河:4位/27台)
  • Q2: 1分37秒913(イゴール・オオムラ・フラガ:7位/16台)
  • 決勝 クラス12位(出走27台) 1周遅れ

■コメント

松浦祐亮監督
 「スタート時に降っていた雨は、雨雲レーダーを見る限り長引かないと判断したため、レインタイヤへの交換タイミングが遅れてしまいました。また、ドライタイヤへの交換もピットインのタイミングが裏目に出てしまい、思いがけないロスタイムが生じて順位を下げてしまいました。本来なら十分トップ10でフィニッシュできる実力を持っていたと思うので残念です」
Aドライバー: イゴール・オオムラ・フラガ
 「ヨーロッパでレースをして以来2年半ぶりの実戦だったので、もっと走りたかったです。コンディションが悪く、赤旗とSCで僕は実質10周くらいしかできませんでした。母の国である日本のレースにデビューできたことがとても嬉しかったし、難しいレースを完走できたので良かったとは思いますが、微妙な感じでレースが打ち切られてポイントが獲れず複雑な気持ちです。シリーズ第2戦では思い切り走りたいと思っています」
Bドライバー: 古谷悠河
 「スタートを担当して、1周目の混乱の中で2つポジションを落としてしまいましたが、その後は悪くはないペースでコンスタントにラップを重ねて、1台抜くことができました。天候の変化に対する決断をもっと早くできていたら、順位をあれほど落とさなかったのにと悔いは残ります。ただ、開幕前テストのときから比較すると、クルマの状態がはるかに良くなっている雰囲気はありますので、次回のレースが楽しみではあります」
武田克己総監督
 「1桁台の予選順位には満足です。コンディションが悪い中、ドライバーが本当に良くやってくれました。決勝レースではなんとかポイント圏内でフィニッシュしてくれたらと思っていましたが、雨に翻弄されてしまいました。ANEST IWATA Racingとしては初めてのレースであり何もかも挑戦です。今回はその第一歩を踏み出すことができました。結果が付いてくれば更なるモチベーション向上になっていくと思いますから、次戦では上位を目指したいと思います」
ANEST IWATA Racing with Arnage

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿フリー走行2回目 関口雄飛がトップタイム PP・大湯都史樹は14位

フリー走行2回目:トップは関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)

 全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦は23日、鈴鹿サーキットで決勝をにらんだフリー走行が行われ、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)がトップタイムを記録した。

 決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは早朝より快晴。昨日吹き荒れた強風もやみ、絶好のレース日和となった。午前11時5分より、決勝をにらんだフリー走行が30分間で行われた。

 序盤トップに立ったのは1分40秒929で大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)。中盤前の開始12分には山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)が40秒712でトップに。その直後には関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が40秒498でトップに立った。

 関口は残り8分でさらにタイムをただ一人40秒を切る1分39秒939をたたき出し、このままこのセッションをトップで締めくくった。2位にはチェッカー後に40秒670を出した宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)が滑り込んで来た。3位には山下、4位には大嶋が続いた。

 ポールポジションを獲得した大湯都史樹(TGM GP SF23)は14位、予選2位の坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)は7位、同3位の野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)は13位でこのセッションを終えている。

フリー走行2回目:2位は宮田莉朋(VANTELIN TOM\'S SF23)

フリー走行2回目:3位は山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)

 予選5位の牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)は、コースインしたもののペースが上がらずピットインするとマシンを降りてしまい、決勝に向けて不安を残した。

 決勝レースは午後3時45分より31周で行われる。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿フリー走行2回目結果

NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2023/04/23) Free Practice 2 Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 3 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
119関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'39.939--209.180
237宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'40.670 0.731 0.731207.661
33山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'40.712 0.773 0.042207.574
414大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'40.929 0.990 0.217207.128
57小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'40.955 1.016 0.026207.074
650松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'40.999 1.060 0.044206.984
738坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'41.040 1.101 0.041206.900
815リアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'41.096 1.157 0.056206.786
964山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'41.152 1.213 0.056206.671
1039阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'41.174 1.235 0.022206.626
114小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'41.261 1.322 0.087206.449
126太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'41.344 1.405 0.083206.280
131野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'41.387 1.448 0.043206.192
1453大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'41.418 1.479 0.031206.129
1520平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'41.436 1.497 0.018206.093
1618国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'41.506 1.567 0.070205.950
1765佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'41.939 2.000 0.433205.076
1855ジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'42.031 2.092 0.092204.891
1936ジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'42.459 2.520 0.428204.035
2012福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'42.459 2.520 0.000204.035
2151ラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'42.569 2.630 0.110203.816
225牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'56.60516.66614.036179.282

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿予選記者会見 PP・大湯都史樹「チーム底力のたまもの」

ポールポジション 大湯都史樹(TGM Grand Prix)

予選記者会見:ポールポジションの大湯都史樹(TGM Grand Prix)

 「鈴鹿に来るまでにチームと準備をしてきて、フリー走行でいろいろ試した結果、いい感触を得られました。予選は、ここにいる坪井選手や野尻選手がすごい強敵だと感じていたので、どうなるかは分からなかったんですが、Q1、Q2とも最高の準備をしてくれたチームに感謝しています。乗っていても気持ちのいいラップでした。ポールをチーム2大会目で取れるとは思ってなかったんですが、底力のたまものだと思います」

2位 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

予選記者会見:予選2位の坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

 「フリー走行から調子がよくて、予選に向けてもいい争いができるんじゃないかという手応えを感じていました。Q1からQ2にかけてタイムアップができない予選が続いていたので、今年はそこらへんをしっかり改善して、Q1からQ2でしっかりタイムを上げることができました。もうちょっとだったのに、予選でホンダ勢にポールを取られて悔しいです。ただ、アタックラップに関してはちゃんと走れていたので、しょうがないです。フロントローなので、あしたに向けてはいい流れだと思います」

3位 野尻智紀(TEAM MUGEN)

予選記者会見:予選3位の野尻智紀(TEAM MUGEN)

 「どこから話せばいいかなぁ(笑)。Q1に関しては自分ではそれなりに攻めたんですが、通過した瞬間にタイムが悪かったので『スミマセン』という無線を入れて、やっぱり通らなかったですよねぇという感じでした。本当に運よくQ2に進めて、エンジニアとコンプレインをいいながら会話ができたので、クルマの改善もギリギリ間に合いました。簡単なアジャストでしたが、すごくよくなりました。気持ち的にはこういう状況だったんで、横向いても行くしかないという感覚の中で、ダウンフォースも増えて走りやすくなりました。ロングランは不安を残しているので、あしたはしっかり改善して、優勝を狙う準備をしたいと思います」

予選フォトセッション:トップ3の選手たち

Text & Photo: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿公式予選 韋駄天・大湯都史樹が自身2回目のポールポジション Q1敗退から復活の野尻智紀が3位

ポールポジションを獲得した大湯都史樹(TGM Grand Prix)

 全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦は22日、鈴鹿サーキットで公式予選を行い、フリー走行から好調の大湯都史樹(TGM GP SF23)がポールポジションを獲得した。

 公式予選は、2輪との併催のため午後3時55分といつもより遅い時間から始まった。天候は雲一つ無い快晴だが、場内には強風が吹き荒れる。予選はノックアウト方式で行われ、Q1が2グループに分けられ11台ずつ。それぞれ上位6台がQ2に進出。Q2は12台で争われ、最速ドライバーがポールポジションを獲得する。

 まずはQ1Aグループ予選が10分間で行われた。ここでは大湯都史樹(TGM GP SF23)が1分36秒534でトップ通過。2位には宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)が僅差で続き、3位にはリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が入った。

 有力ドライバーでは山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が8位、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が10位にとどまり、ここで敗退した。

 10分間で行われたQ1Bグループは、波乱の展開となった。トップで通過したのは1分36秒413で坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)。ジュリアーノ・アレジ(VANTELIN TOM'S SF23)が奮闘し2位、3位には佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が続いた。

 ところがポールポジション候補最有力の野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がなんと7位。ここで敗退かと思われたが、6位に入った小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)が走路外走行でタイム抹消。6位に繰り上がった野尻は首の皮一枚つながりQ1通過を果たした。

ポールポジションを獲得した大湯都史樹(TGM Grand Prix)

予選2位の坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

予選3位の野尻智紀(TEAM MUGEN)

 小林の走路外走行の判定が長引き、予定より遅れて始まったQ2は7分間で行われた。

 ここでも大湯が速い。各セクターをトップタイムで通過すると、1分35秒792をたたき出し、自身2回目のポールポジションを獲得した。坪井も大湯に迫る走りを披露したが、わずか0秒043届かず2位。そして最後に3位に滑り込んできたのがQ1敗退かと思われた野尻で、劇的な復活を果たした。

 4位にはシーズンオフのテスト負傷から復活した山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)が、5位には宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)が入ったが、宮田は走路外走行で12位に後退。代わって5位には牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が、6位には健闘した小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)が入った。

ポールポジションは大湯都史樹(TGM GP SF23)

予選2位は坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)

予選3位は野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)

 決勝レースは明日23日、午後3時45分より31周で行われる。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿公式予選結果

NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2023/04/22) Weather: Fine Course: Dry
2023 SUPER FORMULA Round 3 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoGr.DriverCar
Team
Engine
Q1Q2
153A大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'36.5341'35.792
238B坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'36.4131'35.835
31B野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'37.4441'35.906
43A山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.2671'36.126
55A牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.9541'36.280
64B小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'36.9671'36.403
765B佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.9401'36.563
815Aリアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'36.9331'36.711
920B平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'37.3871'36.814
1039A阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.0041'37.023
1136Bジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'36.8931'37.060
12*37A宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'36.7051'53.858
---- 以上Q2で決定 ----
1312B福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'37.541
1418A国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'37.310
1550B松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'37.709
1664A山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.377
1755Bジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'38.176
1814A大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'37.615
1919A関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'37.626
2051Aラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'38.566
---- 以上予選通過 ----
-*6B太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
2'09.386
-*7B小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
4'33.233
  • Q1: CarNo. 7, 6は、全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第19条2.(走路外走行)により、当該ラップタイムを不採用とした。
  • Q1: CarNo. 6は、全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第19条5.(走路妨害)により、3グリッド降格とする。
  • Q2: CarNo. 37は、全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第19条2.(走路外走行)により、当該ラップタイムを不採用とした。

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿ノックアウトQ2結果

NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2023/04/22) Knock Out Q2 Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 3 鈴鹿サーキット 5.807km

PosGrDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
153A大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'35.792--218.235
238B坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'35.835 0.043 0.043218.137
31B野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'35.906 0.114 0.071217.976
43A山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'36.126 0.334 0.220217.477
55A牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.280 0.488 0.154217.129
64B小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'36.403 0.611 0.123216.852
765B佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'36.563 0.771 0.160216.493
815Aリアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'36.711 0.919 0.148216.162
920B平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'36.814 1.022 0.103215.932
1039A阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.023 1.231 0.209215.466
1136Bジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'37.060 1.268 0.037215.384
12*37A宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'53.85818.06616.798183.608
  • CarNo. 37は、全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第19条2.(走路外走行)により、当該ラップタイムを不採用とした。

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿ノックアウトQ1結果

■Aグループ

NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2023/04/22) Knock Out Q1 Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 3 class 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
153大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
HondaM-TEC HR-417E
1'36.534--216.558
237宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTATRD 01F
1'36.705 0.171 0.171216.175
315リアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
HondaM-TEC HR-417E
1'36.933 0.399 0.228215.666
45牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
HondaM-TEC HR-417E
1'36.954 0.420 0.021215.620
539阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTATRD 01F
1'37.004 0.470 0.050215.509
63山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTATRD 01F
1'37.267 0.733 0.263214.926
---- 以上Q2進出 ----
718国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTATRD 01F
1'37.310 0.776 0.043214.831
864山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
HondaM-TEC HR-417E
1'37.377 0.843 0.067214.683
914大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTATRD 01F
1'37.615 1.081 0.238214.160
1019関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTATRD 01F
1'37.626 1.092 0.011214.136
1151ラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
HondaM-TEC HR-417E
1'38.566 2.032 0.940212.093
---- 以上基準タイム(107% - 1'43.291)予選通過 ----

■Bグループ

NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2023/04/22) Knock Out Q1 Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 3 class 鈴鹿サーキット 5.807km

PosNoDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
138坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTATRD 01F
1'36.413--216.830
236ジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTATRD 01F
1'36.893 0.480 0.480215.756
365佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
HondaM-TEC HR-417E
1'36.940 0.527 0.047215.651
44小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTATRD 01F
1'36.967 0.554 0.027215.591
520平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTATRD01F
1'37.387 0.974 0.420214.661
61野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
HondaM-TEC HR-417E
1'37.444 1.031 0.057214.536
---- 以上Q2進出 ----
712福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
HondaM-TEC HR-417E
1'37.541 1.128 0.097214.322
850松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
HondaM-TEC HR-417E
1'37.709 1.296 0.168213.954
955ジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
HondaM-TEC HR-417E
1'38.176 1.763 0.467212.936
---- 以上基準タイム(107% - 1'43.161)予選通過 ----
-*6太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
HondaM-TEC HR-417E
2'09.38632.97331.210161.572
-*7小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTATRD 01F
4'33.2332'56.8202'23.84776.511
  • CarNo. 7, 6は、全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第19条2.(走路外走行)により、当該ラップタイムを不採用とした。
  • CarNo. 6は、全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第19条5.(走路妨害)により、3グリッド降格とする。

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿フリー走行1回目 大湯都史樹がトップタイム 野尻智紀は15位と出遅れる

フリー走行1回目:トップタイムは大湯都史樹(TGM GP SF23)

 鈴鹿サーキットは快晴。午前11時から行われたフリー走行は超僅差の争いになった。

 開始30分が経過してタイミングモニターのトップに名を連ねたのは、ベテラン山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF23)で1分38秒298。これに若手の阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING SF23)と坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING SF23)が続く。

 しかし、10分後には、これまたベテランの8国本雄資(Kids com KCMG Elyse SF23)が1分37秒818でトップタイムを更新。さらに終盤になると、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が1分37秒519でトップに。

 そして迎えた残り10分。各車がタイムアタックに出始めた段階で、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)がコースオフ。ノーズを傷め、これで赤旗が提示される。

 残り6分で再開されると、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)1分37秒379、坪井1分37秒265、大湯都史樹(TGM GP SF23)と目まぐるしくトップが入れ替わり、タイムアップ。

 トップの大湯から0.5秒以内に11台、1秒以内に19台という大混戦でフリー走行を終えた。

フリー走行1回目:2位は坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)

フリー走行1回目:3位は山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

第3戦鈴鹿フリー走行1回目結果

NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース -RIJ- (2023/04/22) Free Practice 1 Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 3 鈴鹿サーキット 5.807km

PosDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
153大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'37.212--215.048
238坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.265 0.053 0.053214.930
33山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.379 0.167 0.114214.679
465佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.491 0.279 0.112214.432
55牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.519 0.307 0.028214.371
64小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'37.524 0.312 0.005214.360
718国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'37.527 0.315 0.003214.353
87小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'37.535 0.323 0.008214.335
964山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'37.543 0.331 0.008214.318
1015リアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'37.599 0.387 0.056214.195
1137宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'37.681 0.469 0.082214.015
1236ジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'37.829 0.617 0.148213.691
1319関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'37.906 0.694 0.077213.523
1439阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'37.937 0.725 0.031213.456
151野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'37.989 0.777 0.052213.342
1650松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'38.030 0.818 0.041213.253
176太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'38.034 0.822 0.004213.244
1820平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'38.072 0.860 0.038213.162
1914大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'38.130 0.918 0.058213.036
2051ラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'38.539 1.327 0.409212.152
2112福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'38.775 1.563 0.236211.645
2255ジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'38.837 1.625 0.062211.512

SUPER GT

第1戦岡山優勝記者会見 松田次生「2023年に23号車がチャンピオンを取れるように頑張る」

GT500クラス優勝 23号車MOTUL AUTECH Z(NISMO)

ロニー・クインタレッリ(NISMO)

決勝記者会見:GT500クラスで優勝したロニー・クインタレッリ(NISMO)

 「昨日からすごく流れが良くて、私たちはほぼ一年半ぶりの優勝になります。シーズンオフからチームの雰囲気が23号車らしくなってきて、今回は行けるという感触がすごくありました。岡山の開幕戦でポール・トゥ・ウィンできたことはすごく嬉しいですし、ニスモのスタッフの皆さんにはすごく感謝しています」

 「レースの後半から雨が降り出すという予報があって、僕の中ではドライタイヤで濡れてもレースマネジメントしたい、とか考えながら序盤を走っていましたが、いきなり雨が降り出してきて、やめてくれってなりました。一番前だとベンチマークがいないし、どこでブレーキングすればいいかとかすごく集中して、ぎりぎりのところで走っていました。雨が強くなってきた時に監督や松田選手と無線で会話して、良いタイミングで迷いなくピットに入りました。ウェットの走り出しではブリヂストンがすごく良くて、6位までポジションを落としてしまいましたが、うちのタイヤが温まってからは順位を上げていきました。36号車はなかなかたれてこなくて、ちょっとずつスピードを上げていって、ここだというタイミングで抜くことができました。あとはどこでスリックタイヤにするかということでしたが、次生選手がアウトラップで踏ん張ってくれました。去年のSUGOは作戦が当たらなかったので他のチームに負けてしまいましたが、今回は逆に全てが噛み合っていましたね」

松田次生(NISMO)

決勝記者会見:GT500クラスで優勝した松田次生(NISMO)

 「今日まさかこんなコンディションになるとは思わなかったんですけど、ロニー選手が難しいコンディションの中踏ん張ってトップで帰ってきてくれました」

 「後半は厳しいレースになると思っていたので、アウトラップで『36号車が来てるよ』と無線が入ってきましたが、何とか守ることができました。そのあとFCYが入ってきた時に雨が降ってくるって予報になり、ピットとやりとりしてレーダーを見てもらったら、後半もっと降ってくるかもということだったので、SCが入ると同時に、大きなクラッシュがあったと無線で聞いた時に、第1セーフティーカーラインに差しかかっていたので、そこでピットに入ることができ、ウェットタイヤに交換することができました。そのあとはもうレースできる状態ではありませんでした。そういった意味では、作戦面とかGTAやエンジニアの判断だったり、ドライバーも言われたことに対してしっかり対処できたことなどが優勝につながりました」

 「自分の中ではすごいレースをしたという感じではないんですけど、昨日ポールを取ってからの流れを決勝で優勝に導くことができたというのは、自分の中でまた一つ壁を越えられたと思います。23勝を取ってからそれを超えるのが難しかったんですけど、これを機にまた25、26と勝利を重ねて、最終戦でチャンピオン争いをして、2023年に23号車がチャンピオンを取れるように頑張っていきたいなと思います」

GT300クラス優勝 18号車UPGARAGE NSX GT3(TEAM UPGARAGE)

小出峻(TEAM UPGARAGE)

決勝記者会見:GT300クラスで優勝した小出峻(TEAM UPGARAGE)

 「今回は優勝できると思っていなかったというのが正直なところです。今回の勝利はチーム全体が最後まで諦めなかったこと。昨日の予選でも運悪く赤旗が出てしまって、Q1敗退という結果になりましたが、チームは一回も諦めていなくて、レースでもストラテジーが本当に完璧だったし、僕らのドライビングもある程度のところは行けたかなと思っています」

 「(自分は『持ってる』と思うか、と聞かれて)これを持ってないと言ったら『どういうことなんだ』となると思うので、もちろん『持ってる』とは思います。もちろん運の部分もあったと思いますが、次戦以降はしっかり実力で、小林さんと協力して、優勝目指してもう一回やりたいなと思います」

 「第1戦で優勝できたのは幸先の良いスタートだと思っています。初めてGT300に上がってきたんですけど、何となく今年はいけるんじゃないかなと、根拠はないんですが思ってるところがあるので、それを過信にとどまらず、実現できるように努力して、昨年はFIA-F4でチャンピオンを取っているので、2年連続でチャンピオンを別カテゴリーで取りたいと思っています」

小林崇志(TEAM UPGARAGE)

決勝記者会見:GT300クラスで優勝した小林崇志(TEAM UPGARAGE)

 「昨日の予選が、コントロールラインまであと数百メートルというところで赤旗が出てしまって、Q1突破できず18番手スタートになりました」

 「そこからだと優勝はなかなか厳しいなとは思っていましたが、天気予報では雨が絡んでくるんじゃないかということだったので、チームと再三ミーティングを行って、ストラテジーをまとめ上げられていたので、小出選手がスタートして、ちょっとずつポジションを上げていく中で、雨がパラついてきたところでチームが良いタイミングでウェットタイヤに替える判断をしてくれました。乾き出したところでも良いタイミングでスリックに替えることができました。ヨコハマタイヤさんも良いタイヤを用意してくれたので、アウトラップもすごく良いペースで走ることができ、トップに立つことができました」

 「そのあとまた雨が降ってきて、SC、赤旗、SC、赤旗と本当に色々あったんで、最後の赤旗が出てレースが終了ですよというのを聞くまでは正直勝てると思ってなかったですし、生きた心地がしないというか、しんどいレースでしたけど、今回は100戦目になるんですが、その100戦目で勝てたのは神様がご褒美をくれたのかなと思いますし、この勝利を石田監督に捧げたいと思います。NSXになってから本当に勝てなくて、辛いシーズンが続いていましたし、去年の最終戦も勝てそうなところで勝てなかったんですけど、今回優勝という結果を石田さんにプレゼントできたので、そこが一番ですね。ようやくこれで百戦錬磨になれたんだなと(笑)」

決勝フォトセッション:両クラスのウィナー

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

第1戦岡山GTA定例会見 CNF導入の進捗状況、海外戦構想、そして次世代車両について、坂東代表が現状を説明

 スーパーGT第1戦の舞台となった岡山県美作市の岡山国際サーキットで4月16日行われた、GTアソシエイションの定例会見では、代表質問でGT300クラスへのカーボンニュートラル燃料(CNF)導入が第3戦からに延期された件が話題にのぼり、坂東正明代表がその経緯ついて説明した。

 当初は全ての参加車両が開幕戦からカーボンニュートラル燃料を使用するとされており、実際に公式テストではGT300クラスでも使用されていたが、4月3日付のリリースにおいてGT500では開幕戦から、GT300クラスは第3戦から使用すると発表されている。

 坂東代表によると、現時点でエンジンオイルに燃料が混じる希釈の問題と、揮発の問題が生じているという。GT500車両についてはベンチテストなどで調整を進め、適合を図っているが、GT300の特にFIA-GT3は市販車両であり、カスタマーサービスでの対応となり、JAF-GTはベンチテストでの調整となるが、オイルの粘度や油温、油圧の調整や、現車での対応に各チームで取り組んでいるところであり、そこに時間がかかっているとのこと。

 そこである程度の調整期間を取ろうということになり、そこで第2戦富士の終了後となる5月8日および9日に鈴鹿サーキットで開催されるエントラント協会主催のテストにおいて再度実車での確認を行う予定になっているとのことだ。供給元であるハルターマン・カーレス社とメーカー間の協議も行っており、今回持ち込まれた燃料も公式テストで使用されたものとは仕様が異なっているという。ただし関係者の誰からも否定的な意見は出ておらず、今後も前向きに導入を進めていくという点では一致しているとのことだ。

 このほか、スーパーフォーミュラが今年からABEMA TVでの無料配信を開始したことを例に、スーパーGTとしては今後のプロモーションをどのように考えているかと問われた坂東代表は、現時点では来場者の満足度向上とリピーターの獲得が最優先事項であること、その次の段階としてオートサロンやオートメッセなどのイベントでの認知度の向上を図り、さらにJAFライセンスの所持者やJAFメイトへのプロモーションと、段階的に対象範囲を広げてモータースポーツへの理解を深めていく方針であると回答した。その第一歩として、場内専用のリアルタイム配信アプリであるGrooviewの活用と、そのための通信環境の整備に取り組んでいくとしている。

 また質疑応答の中で、以前の定例会見で言及されたウィンターシリーズの構想について、現時点での進捗状況を問われた坂東代表は、今も上海やタイ、マレーシア、インドネシアなど複数の海外プロモーターからアプローチがあるが、スケジュールの調整と輸送コストの問題が解決しないと実現は難しいというのが現状だという。ただしGTAとしては構想自体を諦めているわけではないとのことだ。

 最後に、今後の車両規則について質問が出たが、2024年までは現状車両を使用すること、2025年にはモノコックを更新するが、ここでの設計変更は基本的に行わないとの回答があった。そこから4年間使用していく中で、コスト削減や環境対応などを盛り込んだ新しい車両規則を策定し、2028年以降の車両に反映させていくという。またドイツのADACとも話し合いを行っているが、彼らも将来的にはFIA-GT3の上位のカテゴリーを創設したいとの意向があるそうで、次世代のGT車両についての話し合いを、海外メーカーを交えて年内にスタートできれば良いと考えているという。

 GTAの方針としては、すでに昨年の最終戦で発表した環境対応ロードマップの中で明らかになっているものがあるが、今後もそれを基に順次スケジュールや内容の見直しを進めていくとのことだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

第1戦岡山決勝 激変する天候が生む相次ぐ混乱を乗り切り、ニッサン勢が1-2フィニッシュ! MOTUL AUTECH Zが2年ぶりの優勝

レースはMOTUL AUTECH ZとNiterra MOTUL Z、NISMOの1-2で幕を閉じた

 2023オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の決勝が4月16日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、GT500クラスは23号車MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が2021年の第3戦鈴鹿以来の優勝をものにした。GT300クラスは18号車UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)が優勝。レースは2度のフルコースイエローとセーフティーカーラン、3度の赤旗が出る大荒れの展開で、規定周回の75%を僅かに超える62周で終了となった。

 第1戦決勝は午後1時30分に岡山県警のパトカーの先導によるパレードランに続いてスタートした。天候は朝からスタート進行までは晴れていたものの、パレードラップが始まるや否や雨粒が時折路面を叩き始めた。

GT500クラスのスタートシーン

GT300クラスのスタートシーン

 レース序盤はポールポジションのロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH Z)と予選2番手の千代勝正(Niterra MOTUL Z)が後続を引き離していたが、牧野任祐(STANLEY NSX-GT)が予選8番手から猛烈な追い上げを見せ、1周目を4位で戻ってくると、3周目のヘアピンで国本雄資(WedsSport ADVAN GR Supra)を抜き去って3位に浮上した。この時点で2位の千代とは3秒282の差があったが、槙野はなおもハイペースで周回を重ね、7周目には3号車の0秒628後方まで迫ってきた。8周目にはその差が0秒447と牧野は完全に千代を射程に捉える。

 しかし千代も巧みに周回遅れを利用して牧野を押さえにかかり、上位3台は僅差で周回を重ねていく。

 その間に雨脚はどんどん強まり、スリックタイヤでの走行が困難な状態となったため、トップのクインタレッリは15周目にピットイン。ウェットタイヤに交換してコースに戻っていった。後続の車両も相次いでピットに戻ってきた。

レースは2度のフルコースイエローとセーフティーカーラン、3度の赤旗が出る大荒れの展開となった

 続いて牧野も16周目にタイヤ交換を行ったが、ちょうどそのタイミングで片山義章(DOBOT Audi R8 LMS)が1コーナーでコースを飛び出したため、この日最初のフルコースイエロー(FCY)が宣言される。さらにタイヤ交換を行った石川京侍(GAINER TANAX GT-R)のタイヤが脱落してバックストレートにストップ。ピット出口でも青木孝行(RUNUP RIVAUX GT-R)がストップしてしまったため、トップが17周目に入ったところでセーフティーカー(SC)が導入された。

 この間に天候は一旦回復。上空には青空が広がり始める。

 19周目に入ったところでピットレーンがオープンとなり、ここまでスリックタイヤで我慢の走りを続けていた千代がピットへ。3号車はこのタイヤ交換に併せて燃料補給も行う作戦に出た。同じタイミングで国本とベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z)もピット作業を行なったが、この3台はピット出口で隊列の通過を待つこととなり、大きく後退してしまう。

 この時点でトップに立っていたのは16周目にタイヤ交換を行った牧野。同じ周にピットインした笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)が2位につけ、クインタレッリは3位に後退していた。

 SCは22周目にピットイン。レースは23周目から再開となる。するとすかさず坪井翔(au TOM'S GR Supra)がクインタレッリをかわして3位に浮上、続いて松下信治(Astemo NSX-GT)、大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)らも相次いで23号車を抜き去り、クインタレッリは一時6位にまで後退するが、路面が乾き始めるのを待って反撃に転じ、25周目に大嶋と松下を次々に捉えて4位に浮上する。

 坪井は笹原をも捉えて2位に浮上すると、28周目にはヘアピンで牧野を捉えてトップに躍り出た。牧野はペースが上がらず、29周目に笹原に捕まって3位に後退すると、クインタレッリにも抜かれてしまった。

 さらにここで16周目のタイヤ交換がFCY中に行われたということで、100号車と37号車に対し、60秒間のペナルティストップという裁定が下る。これにより2台は勝負権を失った。

 クインタレッリは31周目の2コーナーで笹原を抜いて2位に浮上すると、その後も坪井との差を縮めていき、41周目の1コーナーで大外から坪井を抜き去ってトップを奪い返した。

 その後方では大嶋と大湯都史樹(ARTA MUGEN NSX-GT)が相次いでピットイン。ドライバー交代とスリックタイヤへの交換を行った。この辺りから続々とドライバー交代を行うチームが相次ぐ。

 44周目には千代もピットイン。高星明誠に交代するが、最初のピットストップで燃料を補給していたこともあって他のチームより遥かに短い作業時間でコースに復帰、一気に順位を挽回することに成功した。

 2位の坪井は45周目に宮田莉朋に交代、トップのクインタレッリも46周目に松田次生に交代する。47周を終えた時点での松田と宮田の差はわずか0秒783の接戦だ。

 しかしここで山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)がヘアピンでコースを飛び出したために2度目のFCYが宣言される。すると再びコースには雨が降ってきた。

 FCYは50周終わりで解除となったが、その直後にアトウッドカーブで元嶋佑弥(JLOCランボルギーニGT3)とリアン・ジャトン(PACIFICぶいすぽっNAC AMG)が絡むアクシデントが発生し、2度目のSCが導入されることとなった。

 この間隙を縫って松田はピットへ飛び込み、ウェットタイヤへの交換を行った。

 コース上の雨は一層激しさを増し、コースの近隣へは落雷が認められたため、55周目に赤旗が提示されてレースは中断された。

 午後3時35分に走行はSCの先導で再開され、56周目のピットオープンと同時に両クラスの車両が一斉にタイヤ交換を行ったため、50周目の交換で6位まで後退していた23号車は再びトップに。しかしここでタイヤ交換を行った36号車が作業ミスから左前輪の脱落を起こして2コーナー外側でストップしてしまう。

 そして天候は回復の兆しを見せなかったことから隊列が61周目に入ったところで2度目の赤旗が提示されることとなる。

 その後、午後4時20分に走行は再開されたものの、63周目に入ったところでまた赤旗が出されてレースはストップした。

GT500クラス優勝はMOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)

GT500クラス決勝2位はNiterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)

GT500クラス決勝3位はARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹)

 結局この3度目の赤旗を持ってレースは終了との決定がなされ、この時点でトップにいた23号車MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が開幕戦の勝者となった。2位は3号車Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)、3位にはシャシー交換による5秒ストップペナルティをレース序盤に受けながらも、早めのタイヤ交換で順位を挽回してきた8号車ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹)が獲得した。

 なお、スープラ勢の最上位は8号車と同時にスリックへの換装を行った14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)の4位だった。

GT300クラス優勝はUPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)

GT300クラス決勝2位はLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)

GT300クラス決勝3位はHACHI-ICHI GR Supra GT(佐藤公哉/三宅淳詞)

 GT300クラスは、ポールポジションからスタートした65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)がレース前半をリードしたが、18号車UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)が予選18番手と後方からのスタートながらも、天候の変化にいち早く対応し、13周目に行ったウェットタイヤへの交換で4位に浮上すると、37周目にもスリックタイヤへの交換をいち早く行ってトップに立ち、開幕戦を制した。小林とチームにとっては2018年の開幕戦岡山以来の2勝目で、NSX GT3での初勝利。小出にとっては嬉しいデビュー戦での勝利となった。

 2位はポールスタートの65号車。244号車HACHI-ICHI GR Supra GT(佐藤公哉/三宅淳詞)が3位で開幕から表彰台を獲得した。

GT500クラスの表彰式

GT300クラスの表彰式

 次戦の舞台は静岡県小山町の富士スピードウェイ。ゴールデンウィークに開催される人気の大会で、毎年多くの観客を動員する。久々に制限なしのレース開催となる今年はコロナ前の賑わいが戻ってくることが大いに期待される。

 第2戦は5月4日決勝。今年最初の450kmレースだ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

第1戦岡山決勝結果

■GT500クラス

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/16) Final Race Weather:Cloudy/Rain Course:Dry/Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT500 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireLapTimeBehindGap
123松田 次生
ロニー・クインタレッリ
MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z GT500
NISMO
MI612:44'47.342--
23千代 勝正
高星 明誠
Niterra MOTUL Z
NISSAN Z GT500
NDDP RACING
MI612:44'48.838 1.496 1.496
3*8野尻 智紀
大湯 都史樹
ARTA MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT
ARTA
BS612:44'52.130 4.788 3.292
414大嶋 和也
山下 健太
ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS612:44'54.419 7.077 2.289
538立川 祐路
石浦 宏明
ZENT CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ZENT CERUMO
BS612:45'01.71414.372 7.295
61平峰 一貴
ベルトラン・バゲット
MARELLI IMPUL Z
NISSAN Z GT500
TEAM IMPUL
BS612:45'06.28418.942 4.570
717塚越 広大
松下 信治
Astemo NSX-GT
Honda NSX-GT
Astemo REAL RACING
BS612:45'09.92022.578 3.636
839関口 雄飛
中山 雄一
DENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BS612:45'12.31924.977 2.399
919国本 雄資
阪口 晴南
WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH612:45'15.36528.023 3.046
1064伊沢 拓也
太田 格之進
Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT
Modulo Nakajima Racing
DL612:45'23.22335.881 7.858
11*16福住 仁嶺
大津 弘樹
ARTA MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT
ARTA
BS612:46'38.9561'51.6141'15.733
12*100山本 尚貴
牧野 任祐
STANLEY NSX-GT
Honda NSX-GT
TEAM KUNIMITSU
BS602:44'56.2171Lap 1Lap
13*37笹原 右京
ジュリアーノ・アレジ
Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS602:45'19.0941Lap 22.877
14*24佐々木 大樹
平手 晃平
リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z GT500
KONDO RACING
YH592:45'43.3822Laps1Lap
15*36坪井 翔
宮田 莉朋
au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS562:07'28.7145Laps3Laps
---- 以上規定周回数(70% - 42Laps)完走 ----
  • Fastest Lap: CarNo. 100 牧野任祐(STANLEY NSX-GT) 1'19.736 (4/36) 167.187 km/h
  • CarNo. 8は、公式通知No. 12(シャシー交換)により、ペナルティーストップ5秒を科した。
  • CarNo. 37(笹原右京)は、SpR附則-4 4.(FCY中のピットイン)により、ペナルティーストップ60秒を科した。
  • CarNo. 100(牧野任祐)は、SpR附則-4 4(FCY中のピットイン)により、ペナルティーストップ60秒を科した。
  • CarNo. 24(平手晃平)は、SpR附則-4 3(FCY中のスピン)により、ドライビングスルーペナルティーを科したが、SpR第13条第10項(ペナルティー未消化)により、決勝結果に40秒を加算した。
  • CarNo. 36は、SpR第27条第4項(アンセーフリリース)により、ドライビングスルーペナルティーを科したが、SpR第13条第10項(ペナルティー未消化)により、決勝結果に40秒を加算した。
  • CarNo. 16(福住仁嶺)は、特別競技規則第16条(赤旗ラインの無視)により、競技結果に100秒を加算した。

■GT300クラス

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/16) Final Race Weather:Cloudy/Rain Course:Dry/Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT300 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireLapTimeBehindGap
118小林 崇志
小出 峻
UPGARAGE NSX GT3
Honda NSX GT3
TEAM UPGARAGE
YH592:45'26.030--
265蒲生 尚弥
篠原 拓朗
LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS592:45'29.622 3.592 3.592
3244佐藤 公哉
三宅 淳詞
HACHI-ICHI GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
Max Racing
YH592:45'41.64315.61312.021
427岩澤 優吾
伊東 黎明
Yogibo NSX GT3
Honda NSX GT3
Yogibo Racing
YH592:45'43.80817.778 2.165
552吉田 広樹
川合 孝汰
埼玉トヨペットGB GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉トヨペット Green Brave
BS592:45'49.37323.343 5.565
67荒 聖治
ブルーノ・スペングラー
Studie BMW M4
BMW M4 GT3
BMW Team Studie × CSL
MI592:45'52.28526.255 2.912
787松浦 孝亮
坂口 夏月
Bamboo AirwaysランボルギーニGT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH592:45'54.65128.621 2.366
860吉本 大樹
河野 駿佑
Syntium LMcorsa GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
LM corsa
DL592:46'00.91834.888 6.267
9*4谷口 信輝
片岡 龍也
グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH592:46'02.17336.143 1.255
1056ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
名取 鉄平
リアライズ 日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH592:46'06.78040.750 4.607
1110安田 裕信
大草 りき
PONOS GAINER GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
GAINER
DL592:46'27.9141'01.88421.134
1250イゴール・オオムラ・フラガ
古谷 悠河
ANEST IWATA Racing RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing with Arnage
YH582:45'30.8361Lap 1Lap
1330織戸 学
上村 優太
apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
YH582:45'33.9751Lap 3.139
1496新田 守男
高木 真一
K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL582:45'36.3121Lap 2.337
155冨林 勇佑
松井 孝允
マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH582:45'38.7321Lap 2.420
1631嵯峨 宏紀
小高 一斗
apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS582:46'20.3731Lap 41.641
1725菅波 冬悟
野中 誠太
HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH582:46'22.9801Lap 2.607
18*2堤 優威
平良 響
muta Racing GR86 GT
TOYOTA GR86
muta Racing INGING
BS572:16'07.1462Laps1Lap
1948井田 太陽
田中 優暉
植毛ケーズフロンティアGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH572:45'48.3912Laps29'41.245
2022和田 久
城内 政樹
アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH572:46'08.1092Laps19.718
21*6片山 義章
ロベルト・メルヒ・ムンタン
DOBOT Audi R8 LMS
Audi R8 LMS
Team LeMans
YH562:47'36.1643Laps1Lap
22*61井口 卓人
山内 英輝
SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL512:48'04.8778Laps5Laps
239阪口 良平
リアン・ジャトン
PACIFICぶいすぽっNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH471:29'17.96612Laps4Laps
2488小暮 卓史
元嶋 佑弥
JLOCランボルギーニGT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH471:29'18.84812Laps 0.882
---- 以上規定周回数(70% - 41Laps)完走 ----
-20平中 克幸
清水 英志郎
シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
DL351:08'36.54124Laps12Laps
-*11富田 竜一郎
石川 京侍
GAINER TANAX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
GAINER
DL1421'53.33445Laps21Laps
-*360青木 孝行
田中 篤
RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH1423'25.63145Laps1'32.297
  • Fastest Lap: CarNo. 65 篠原拓朗(LEON PYRAMID AMG) 1'26.874 (3/38) 153.450 km/h
  • CarNo. 4(片岡龍也)は、SpR附則-3 7.(危険なドライブ行為)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
  • CarNo. 11は、SpR第25条第6項(走行中のタイヤ脱落)により、罰金100,000円を科す。
  • CarNo. 6(片山義章)は、SpR附則-3 16.(SC中のピットイン)により、ペナルティーストップ60秒を科したが、SpR第13条第10項(ペナルティー未消化)により、競技結果に60秒+40秒を加算した。
  • CarNo. 61(山内英輝)は、SpR附則-4 4.(FCY中のピットイン)により、ペナルティーストップ60秒を科したが、SpR第13条第10項(ペナルティー未消化)により、競技結果に60秒+40秒を加算した。
  • CarNo. 2は、SpR第25条第6項(走行中のタイヤ脱落)により、罰金100,000円を科した。
  • CarNo. 360は、SpR27条第4項(アンセーフリリース)により、競技結果に40秒を加算した。

SUPER GT

第1戦岡山GTA定例会見2 スパークジャパンと独占契約を締結 2023シーズンの全参加車両を1/43スケールでモデル化

 GTアソシエイション(GTA)は4月16日の定例会見の中で、ミニカーの製造販売を行うスパークジャパンと独占製造販売の契約を結び、今シーズンのスーパーGTに参戦するすべての車両を43分の1スケールのモデルカーとして商品化し、全世界に向けて販売することを発表した。
 会見には代表取締役の矢島貴子氏が出席。「今年のレースを立体の記録として残していきたい」と抱負を述べた。

矢島貴子氏のコメント
 「今年は2023年のスーパーGTの全車両を43分の1というスケールでモデル化し、世界に向けて発信することで、プロモーションの貢献になればと思います。そして全ての車両をモデル化することで、今年のレースを立体の記録として残すことに貢献できればいいなと思います。大きなチャレンジになりますが、何よりもファンの方に喜んでいただけるように頑張ってまいります。」
坂東正明代表のコメント
 「43分の1モデルは今までも作ってきましたが、今回から世界に向けて新しいモデルを毎年作っていただけるということで、その形を確立しながら、より多くの方々に知っていただき、子どもたちに遊んでもらおうと。またファンの方達に大事にしていただけるものを作りたいと思うので、よろしくお願いいたします」
Text: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

第1戦岡山GTA定例会見1 今年も全国各地のオートバックスでレース前イベントを開催へ

 スーパーGTを運営するGTアソシエイション(GTA)は4月16日、2023年の開幕戦が行われている岡山県美作市の岡山国際サーキットで定例会見を行った。この会見の冒頭にはシリーズスポンサーであるオートバックスセブンの取締役会長である小林喜夫巳氏が出席。今シーズンも全国各地にあるオートバックスの店舗でスーパーGTのプロモーションイベントを開催していくとともに、コロナ明けの今季は内容のより一層の充実を図っていきたいとコメントした。また四半世紀にわたるスポンサーシップへの感謝の気持ちを込めて、小林会長に坂東正明GTA代表から花束が贈呈された。

小林喜夫巳会長のコメント
 「1998年からのシリーズスポンサーも25周年を迎えることができました。今年も去年から引き続いて、各レースの開催前に各店舗にドライバーに来ていただいたりマシンを持ち込んだりしながら、一人でも多くのモータースポーツファンを作ろうということで、今年もイベントを色々バージョンアップさせて開催していこうと思います。今年は全戦フルでリアルに開催できるシーズンだと思いますんで、皆さんと一緒に楽しんでいきたいと思います。よろしくお願いします。
坂東正明代表のコメント
 「オートバックスセブンさんとは四半世紀に渡りスポンサーどしていただき、心より御礼を申し上げます。我々のモータースポーツをご理解いただきながら、一緒にやっていただくということで、この3年間コロナの中、無観客のレースもありました。その三年タイトルスポンサーとしてご支援いただき、なんとか今回の開幕を迎えることができました。今年も全国各店舗でのレース前イベントをより充実して開催できるように。サーキットに足を運んでいただけるお客様づくりを、ステップアップしながらタッグを組んでやっていただけることを確認しております。お互いが協力し合いながら日本のモータースポーツの発展を図るよう、今後も努力してまいります」
Text : Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

第1戦岡山ポールポジション記者会見 松田次生「ロニー選手のQ1の走りを参考にイメージトレーニングした」

GT500クラスポールポジション 23号車MOTUL AUTECH Z(NISMO)

ロニー・クインタレッリ(NISMO)

予選記者会見:GT500クラスでポールポジションを獲得したロニー・クインタレッリ(NISMO)

 「午前中は雨が非常に多くて、私たちが持ち込んできたタイヤがちょっと合わなかった部分がありました。 Q1に向けてはだいぶ雨量が減ってきて、うちが持ち込んだタイヤが機能するようになりました。」

 「Q1は柔らかめのタイヤで出ていって、思ったほどのタイムの伸びはありませんでしたが、Q1を突破できました。ここにくるまでにスタッフの皆さんがクルマの調整を頑張ってくれたおかげです。23号車のスタッフにすごく感謝しています。」

松田次生(NISMO)

予選記者会見:GT500クラスでポールポジションを獲得した松田次生(NISMO)

 「午前中の公式練習はコンディションが悪くて、僕自身は1周も走れない状況で、FCY訓練の時もアウト、インしかできませんでした。」

 「流石に1周もしていない状況でQ1を走るのは難しいと判断したので、今回はQ2を担当することになりました。そんな中でロニー選手がQ1ですごくいいタイムを出してくれたので、僕もどういうふうにタイヤを温めるか想像できなかったんですが、ロニー選手のQ1での温め方、温まり方を聞いて、それをもとにイメージトレーニングをしました。」

 「そのおかげでQ2はウォームアップからすごくいい形でタイムを伸ばすことができました。最後の1周はタイヤが厳しかったんですが、毎周いい形でタイムを上げられました。」

 「ミシュランタイヤをはじめ、23号車のスタッフのみんながしっかりテストからクルマを直してくれて、エンジニアとも常にミーティングをしてクルマを仕上げてきたので、それがこういう結果になって嬉しいです」

GT300クラスポールポジション 65号車LEON PYRAMID AMG(K2 R&D LEON RACING)

篠原拓朗(K2 R&D LEON RACING)

予選記者会見:GT300クラスでポールポジションを獲得した篠原拓朗(K2 R&D LEON RACING)

 「シーズンの開幕戦をポールポジションという素晴らしい順位で始められるのは嬉しいです。」

 「午前中のフリー走行は雨量の関係であまり周回を重ねられませんでしたが、その中で蒲生選手のデータを穴が開くぐらいしっかり見させていただいたおかげで、色々と調整できて、Q1をいい順位で終えられました」

蒲生尚弥(K2 R&D LEON RACING)

予選記者会見:GT300クラスでポールポジションを獲得した蒲生尚弥(K2 R&D LEON RACING)

 「とても難しいコンディションの予選になりましたが、それでもポールポジションが取れて今はホッとしています。」

 「Q2は午前に比べて雨量の少ない路面でしたが、それにうまくあったタイヤを選ぶことができました。チームの皆さんのおかげかなと思っています。」

予選フォトセッション:両クラスのポールシッター

Text: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

第1戦岡山公式予選 ミシュランタイヤのニッサン勢がフロントローを独占! 圧巻の速さでMOTUL AUTECH ZがPPを獲得!

GT500クラスポールポジションはMOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)

GT300クラスポールポジションはLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)

 2023オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の公式予選が4月15日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、GT500クラスは23号車MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)、GT300クラスは65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)がポールポジションを獲得した。

 この日の朝から降り続いていた雨は公式予選の開始時刻が近づいても止む気配を見せなかったため、競技団はタイヤのウォームアップ時間などを考慮して通常の走行時間に5分プラスし、Q1、Q2の全セッションを15分間で行うことを決定した。なお、公式練習でトップタイムを記録しながら大きなクラッシュに見舞われた39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)は修復作業が間に合わず、予選出走を断念することになった。

予選Q1

 雨によるコンディション悪化からGT300のAグループの走行が途中で赤旗キャンセルとなり、天候の回復を待ってBグループの走行開始時刻も遅らされた影響により、GT500のQ1は午後2時53分に漸くコースオープンとなった。その甲斐もあって雨は小降りとなり、序盤から熾烈なトップ争いが展開される。

 まずは平峰一貴(MARELLI IMPUL Z)が3周目に1分31秒922、4周目に1分30秒811を記録してトップに。これをロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH Z)が4周目に1分30秒699を出して上回る。松下信治(Astemo NSX-GT)は1分30秒939で平峰に次ぐ3番手、福住仁嶺(ARTA MUGEN NSX-GT)が1分31秒254で4番手だ。

 5周目に入ると千代勝正(Niterra MOTUL Z)が1分30秒624でトップに。さらに笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)がここで1分30秒238を叩き出して一気にトップに躍り出た。この時点で残り時間はあと5分だ。

 すかさず千代が6周目に1分30秒168でトップを奪い返す。さらにクインタレッリも1分30秒013で千代を上回った。この間に松下は浅溝タイヤに交換してコースへ。

 そして走行序盤にコースオフを喫していた牧野任祐(STANLEY NSX-GT)が残り3分で1分29秒940と最初に1分30秒の壁を破ってトップに。走行開始から1周でタイヤを交換した山下健太(ENEOS X PRIME GR Supra)は1分30秒452を6周目に記録して5番手。野尻智紀(ARTA MUGEN NSX-GT)も1分30秒462を8周目に記録して6番手につける。

 牧野は9周目に1分29秒812までタイムを縮めるが、クインタレッリが10周目に1分29秒659を叩き出し、トップを奪い返して走行を終了。23号車がトップ、100号車が2番手、そして9周目に1分29秒863を記録した伊沢拓也(Modulo NSX-GT)が3番手でQ2に駒を進めた。

 GT300クラスAグループの予選Q1は午後2時より15分間の走行。まずは平中克幸(シェイドレーシングGR86 GT)が4周目に1分43秒675でトップに立ち、高木真一(K-tunes RC F GT3)が1分43秒870で2番手につける。富田竜一郎(GAINER TANAX GT-R)は4周目に1分43秒986、5周目に1分43秒964と着実にタイムを削って3番手。

 しかしここで天候悪化のために赤旗が提示され、走行時間5分余りを残してセッションは中断。結局そのまま終了となってしまった。

 これによりB組の走行は天候の回復を待って走行開始時刻が10分間延期され、午後2時33分に漸くコースオープンとなった。

 まずは川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)が1分43秒471を2周目に記録してトップに。川合はその後も3周目に1分42秒687、4周目に1分41秒636と着実にタイムを削っていくが、篠原拓朗(LEON PYRAMID AMG)が4周目に1分40秒571を叩き出してトップに浮上、8周目には1分38秒256までタイムを縮め、65号車がトップでQ2進出を果たした。

 これに対し川合は9周目に1分39秒019を記録するにとどまり、52号車は2番手に終わった。3番手は9周目に1分39秒072を記録した平良響(muta Racing GR86 GT)だった。

予選Q2

GT500クラス予選2位はNiterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)

GT500クラス予選3位はModulo NSX-GT(伊沢拓也/太田格之進)

 GT500クラスはまず高星明誠(Niterra MOTUL Z)が3周目に1分33秒731を記録。これを松田次生(MOTUL AUTECH Z)が上回り、1分33秒357でトップに立つ。この時点の3番手は1分36秒173を記録した山本尚貴(STANLEY NSX-GTだ。

 4周目に入ると高星は1分31秒399を記録するが、松田は1分30秒830でトップを守る。山本のタイムは1分34秒981。これをルーキーの太田格之進(Modulo NSX-GT)が上回り、1分33秒415で3番手に割って入った。

 5周目は高星が1分29秒977、松田は1分29秒589。ここで大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)が1分30秒892で3番手に浮上した。

 その後も松田と高星はトップ争いを続けたが、松田が7周目に1分28秒226、9周目に1分27秒860とどんどんペースを上げていったのに対し、高星は9周目に1分29秒035を記録するにとどまり、1分29秒の壁を最後まで破ることができなかった。

 この結果、ポールポジションは23号車MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)、3号車Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)が2番手となり、ミシュランタイヤを履くニッサン勢がフロントローを独占することとなった。

 その後方では太田と大嶋が熾烈な3番手争いを展開。この戦いは9周目に1分29秒347を記録した太田に軍配が上がり、64号車Modulo NSX-GT(伊沢拓也/太田格之進)が3番手、14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)は4番手から決勝に臨むこととなった。

GT300クラス予選2位はmuta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)

GT300クラス予選3位はStudie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー)

 天候がやや回復する中、午後3時18分から始まったGT300のQ2は、まず小暮卓史(JLOCランボルギーニGT3)が1分37秒052でトップに立つ。これを蒲生尚弥(LEON PYRAMID AMG)が4周目に1分36秒244までタイムを縮めてトップに浮上する。

 さらに今季から7号車をドライブすることになったブルーノ・スペングラー(Studie BMW M4)が6周目に1分36秒798を記録して2番手に浮上。小暮は4周目に1分36秒937までタイムを縮めたものの、これで3番手に後退することになった。

 さらに堤優威(muta Racing GR86 GT)が終了間際の9周目に1分36秒749を叩き出して2番手に食い込んできた。

 トップの蒲生は同じ周に1分36秒038を記録。これがベストタイムとなり、65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)がポールポジションを獲得。2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)が2番手、7号車Studie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー)は3番手という結果となった。

 2023シーズン開幕戦の決勝は16日の午後1時30分より82周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

第1戦岡山ノックアウトQ2結果

■GT500クラス

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/15) Knock Out Q2 Weather:Rain Course:Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT500 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
123松田 次生MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z GT500
NISMO
MI1'27.860--151.728
23高星 明誠Niterra MOTUL Z
NISSAN Z GT500
NDDP RACING
MI1'29.035 1.175 1.175149.725
364太田 格之進Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT
Modulo Nakajima Racing
DL1'29.347 1.487 0.312149.203
414大嶋 和也ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS1'29.742 1.882 0.395148.546
519阪口 晴南WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH1'30.322 2.462 0.580147.592
637ジュリアーノ・アレジDeloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS1'30.772 2.912 0.450146.860
78大湯 都史樹ARTA MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT
ARTA
BS1'31.589 3.729 0.817145.550
8100山本 尚貴STANLEY NSX-GT
Honda NSX-GT
TEAM KUNIMITSU
BS1'31.717 3.857 0.128145.347

■GT300クラス

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/15) Knock Out Q2 Weather:Rain Course:Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT300 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
165蒲生 尚弥LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS1'36.038--138.808
22堤 優威muta Racing GR86 GT
TOYOTA GR86
muta Racing INGING
BS1'36.749 0.711 0.711137.787
37ブルーノ・スペングラーStudie BMW M4
BMW M4 GT3
BMW Team Studie × CSL
MI1'36.751 0.713 0.002137.785
488小暮 卓史JLOCランボルギーニGT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH1'36.937 0.899 0.186137.520
54片岡 龍也グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH1'37.070 1.032 0.133137.332
631嵯峨 宏紀apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS1'37.697 1.659 0.627136.450
750イゴール・オオムラ・フラガANEST IWATA Racing RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing with Arnage
YH1'37.913 1.875 0.216136.149
856名取 鉄平リアライズ 日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH1'38.241 2.203 0.328135.695
927岩澤 優吾Yogibo NSX GT3
Honda NSX GT3
Yogibo Racing
YH1'38.455 2.417 0.214135.400
1052吉田 広樹埼玉トヨペットGB GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉トヨペット Green Brave
BS1'38.529 2.491 0.074135.298
119リアン・ジャトンPACIFICぶいすぽっNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH1'38.621 2.583 0.092135.172
12244三宅 淳詞HACHI-ICHI GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
Max Racing
YH1'38.650 2.612 0.029135.132
1311石川 京侍GAINER TANAX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
GAINER
DL1'39.850 3.812 1.200133.508
1496新田 守男K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL1'40.646 4.608 0.796132.452
1520清水 英志郎シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
DL1'40.874 4.836 0.228132.153
16360田中 篤RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH1'45.865 9.827 4.991125.923

SUPER GT

第1戦岡山ノックアウトQ1結果

■GT500クラス

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/15) Knock Out Q1 Weather:Rain Course:Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT500 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar

Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
123ロニー・クインタレッリMOTUL AUTECH Z
NISSAN Z GT500
NISMO
MI1'29.659--148.683
2100牧野 任祐STANLEY NSX-GT
Honda NSX-GT
TEAM KUNIMITSU
BS1'29.812 0.153 0.153148.430
364伊沢 拓也Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT
Modulo Nakajima Racing
DL1'29.863 0.204 0.051148.346
43千代 勝正Niterra MOTUL Z
NISSAN Z GT500
NDDP RACING
MI1'29.908 0.249 0.045148.272
537笹原 右京Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS1'30.238 0.579 0.330147.729
614山下 健太ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS1'30.409 0.750 0.171147.450
719国本 雄資WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH1'30.445 0.786 0.036147.391
88野尻 智紀ARTA MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT
ARTA
BS1'30.462 0.803 0.017147.364
---- 以上Q2進出 ----
916福住 仁嶺ARTA MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT
ARTA
BS1'30.511 0.852 0.049147.284
1036坪井 翔au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS1'30.565 0.906 0.054147.196
1124佐々木 大樹リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z GT500
KONDO RACING
YH1'30.600 0.941 0.035147.139
121平峰 一貴MARELLI IMPUL Z
NISSAN Z GT500
TEAM IMPUL
BS1'30.811 1.152 0.211146.797
1317松下 信治Astemo NSX-GT
Honda NSX-GT
Astemo REAL RACING
BS1'30.939 1.280 0.128146.591
1438立川 祐路ZENT CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ZENT CERUMO
BS1'31.279 1.620 0.340146.045
---- 以上予選通過 ----
-39関口 雄飛DENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BSd.n.s---

■GT300クラス(Aグループ)

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/15) Knock Out Q1 Gr.A Weather:Rain Course:Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT300 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
120平中 克幸シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
DL1'43.675--128.583
296高木 真一K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL1'43.870 0.195 0.195128.341
311富田 竜一郎GAINER TANAX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
GAINER
DL1'43.964 0.289 0.094128.225
450古谷 悠河ANEST IWATA Racing RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing with Arnage
YH1'44.556 0.881 0.592127.499
531小高 一斗apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS1'44.935 1.260 0.379127.039
656ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラリアライズ 日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH1'45.029 1.354 0.094126.925
788元嶋 佑弥JLOCランボルギーニGT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH1'45.151 1.476 0.122126.778
827伊東 黎明Yogibo NSX GT3
Honda NSX GT3
Yogibo Racing
YH1'45.704 2.029 0.553126.114
---- 以上Q2進出 ----
918小林 崇志UPGARAGE NSX GT3
Honda NSX GT3
TEAM UPGARAGE
YH1'45.969 2.294 0.265125.799
106片山 義章DOBOT Audi R8 LMS
Audi R8 LMS
Team LeMans
YH1'47.036 3.361 1.067124.545
1161井口 卓人SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL1'47.175 3.500 0.139124.383
1287松浦 孝亮Bamboo AirwaysランボルギーニGT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH1'48.163 4.488 0.988123.247
1348田中 優暉植毛ケーズフロンティアGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH1'54.24510.570 6.082116.686
145冨林 勇佑マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH2'11.80428.12917.559101.141
---- 以上予選通過 ----

■GT300クラス(Bグループ)

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/15) Knock Out Q1 Gr.B Weather:Rain Course:Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT300 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar

Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
165篠原 拓朗LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS1'38.256--135.674
252川合 孝汰埼玉トヨペットGB GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉トヨペット Green Brave
BS1'39.019 0.763 0.763134.629
32平良 響muta Racing GR86 GT
TOYOTA GR86
muta Racing INGING
BS1'39.072 0.816 0.053134.557
4360青木 孝行RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH1'39.919 1.663 0.847133.416
57荒 聖治Studie BMW M4
BMW M4 GT3
BMW Team Studie × CSL
MI1'40.097 1.841 0.178133.179
64谷口 信輝グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH1'40.134 1.878 0.037133.130
79阪口 良平PACIFICぶいすぽっNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH1'40.341 2.085 0.207132.855
8244佐藤 公哉HACHI-ICHI GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
Max Racing
YH1'40.410 2.154 0.069132.764
---- 以上Q2進出 ----
910大草 りきPONOS GAINER GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
GAINER
DL1'40.511 2.255 0.101132.630
1060吉本 大樹Syntium LMcorsa GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
LM corsa
DL1'40.540 2.284 0.029132.592
1125菅波 冬悟HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH1'42.547 4.291 2.007129.997
1230織戸 学apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
YH1'42.646 4.390 0.099129.872
1322和田 久アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH1'42.682 4.426 0.036129.826
---- 以上予選通過 ----

SUPER GT

第1戦岡山公式練習 大荒れのウェット路面でアクシデント続出!! トップタイムの39号車にも甚大なダメージ!

公式練習:GT500クラストップタイムはDENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

 2023年のオートバックス スーパーGTがついに開幕。第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の公式練習が4月15日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われたが、雨の影響でコースアウトやスピンが相次ぐ大荒れの展開となった。

 GT500のトップタイムは39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)で1分31秒164。しかし39号車はセッション中盤に大きなクラッシュに見舞われており、このあとの予選への出走が危ぶまれる状況だ。GT300クラスは7号車Studie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー)がトップで、タイムは1分37秒041だった。

 公式練習は午前9時10分に走行開始。開幕の地、岡山は前夜からあいにくの雨。雨はコースオープン直前には一旦上がったものの、走行が始まると再び降り始め、どんどん勢いを増していく。そのため気温は12℃、路面温度は13.9℃という肌寒さだ。

 序盤トップに立ったのは39号車の関口で、5周目に1分31秒914を記録。7周目には1分31秒164までタイムを縮めた。福住仁嶺(ARTA MUGEN NSX-GT)が2番手、笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)が3番手で続くが、宮田莉朋(au TOM'S GR Supra)が9周目に1分31秒336を叩き出して二人を上回り、2番手に浮上、千代勝正(Niterra MOTUL Z)も8周目に1分31秒431を記録して3番手につけた。

 開始15分過ぎには16号車の福住が1コーナーでコースオフ。その数分後には平峰一貴(カルソニックIMPUL Z)もヘアピンでGT300車両と接触してスピン。続いてこの時点で2番手にいた36号車の宮田も1コーナーで止まりきれずにコースを飛び出したが、この3台はすぐにコースに復帰した。

 しかし開始から30分が経過しようというところで、39号車の中山が1コーナーでスピンアウト。中山はすぐに走行を再開したものの、次の周のモスエスで再びスピン状態に陥ってバリアに激しく突っ込み、39号車は横転してしまった。中山は自力でクルマを降りたが、このクラッシュの影響で車両回収とバリアの修復のために赤旗が提示され、公式練習は中断されてしまった。

 走行は午前10時10分に再開されたが、コースオープンから5分もたたないうちに大湯都史樹(ARTA MUGEN NSX-GT)が1コーナーでスピン。続いて石浦宏明(ZENT CERUMO GR Supra)、も1コーナーでコースオフ。松下信治(Astemo NSX-GT)も相次いでコースを飛び出すこととなった。

公式練習:GT500クラス2位はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)

公式練習:GT500クラス3位はNiterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)

 このため、競技団はここで2度目の赤旗を提示。すでに専有走行開始まで残り1分を切っていたが、この赤旗を持って公式練習を終了し、以降の専有走行は行わないとの決定を下した。

 これによりGT500の順位は中断前と同じ39、36、3がトップ3となった。

公式練習:GT300クラストップタイムはStudie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー)

公式練習:GT300クラス2位はJLOCランボルギーニGT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

公式練習:GT300クラス3位はLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)

 GT300クラスはドイツツーリングカー選手権(DTM)で活躍したブルーノ・スペングラーが加入した7号車Studie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー)が1分37秒041でトップタイム。3月の岡山公式テストでも好調ぶりをみせた88号車JLOCランボルギーニGT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が1分37秒401で2番手につけ、65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が1分37秒852で3番手という結果に。

 富士の公式テストでクラッシュしてしまい、搬入直前まで修理に当たっていた25号車HOPPY Schatz GR Supra GT(菅波冬悟/野中誠太)は修理後初の走行をクラス18番手の1分40秒738で終えている。

 スーパーGT第1戦の公式予選はこのあと午後2時よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

第1戦岡山公式練習結果

■GT500クラス

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/15) Official Practice Weather:Rain Course:Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT500 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
139関口 雄飛
中山 雄一
DENSO KOBELCO SARD GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM SARD
BS1'31.164--146.229
236坪井 翔
宮田 莉朋
au TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM au TOM'S
BS1'31.336 0.172 0.172145.953
33千代 勝正
高星 明誠
Niterra MOTUL Z
NISSAN Z GT500
NDDP RACING
MI1'31.431 0.267 0.095145.802
414大嶋 和也
山下 健太
ENEOS X PRIME GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
BS1'31.882 0.718 0.451145.086
516福住 仁嶺
大津 弘樹
ARTA MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT
ARTA
BS1'31.983 0.819 0.101144.927
637笹原 右京
ジュリアーノ・アレジ
Deloitte TOM'S GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM Deloitte TOM'S
BS1'32.332 1.168 0.349144.379
78野尻 智紀
大湯 都史樹
ARTA MUGEN NSX-GT
Honda NSX-GT
ARTA
BS1'32.803 1.639 0.471143.646
864伊沢 拓也
太田 格之進
Modulo NSX-GT
Honda NSX-GT
Modulo Nakajima Racing
DL1'33.006 1.842 0.203143.333
919国本 雄資
阪口 晴南
WedsSport ADVAN GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM WedsSport BANDOH
YH1'33.188 2.024 0.182143.053
1023松田 次生
ロニー・クインタレッリ
MOTUL AUTECH Z
NISSAN Z GT500
NISMO
MI1'33.835 2.671 0.647142.066
1138立川 祐路
石浦 宏明
ZENT CERUMO GR Supra
TOYOTA GR Supra GT500
TGR TEAM ZENT CERUMO
BS1'33.934 2.770 0.099141.917
1217塚越 広大
松下 信治
Astemo NSX-GT
Honda NSX-GT
Astemo REAL RACING
BS1'35.237 4.073 1.303139.975
131平峰 一貴
ベルトラン・バゲット
MARELLI IMPUL Z
NISSAN Z GT500
TEAM IMPUL
BS1'36.166 5.002 0.929138.623
14100山本 尚貴
牧野 任祐
STANLEY NSX-GT
Honda NSX-GT
TEAM KUNIMITSU
BS1'37.839 6.675 1.673136.252
1524佐々木 大樹
平手 晃平
リアライズコーポレーションADVAN Z
NISSAN Z GT500
KONDO RACING
YH1'38.864 7.700 1.025134.840

■GT300クラス

OKAYAMA GT 300km RACE -RIJ- (2023/04/15) Official Practice Weather:Rain Course:Wet
2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1 GT300 class 岡山国際サーキット 3.703km

PosNoDriverCar
Maker Model
Team
TireTimeBehindGapkm/h
17荒 聖治
ブルーノ・スペングラー
Studie BMW M4
BMW M4 GT3
BMW Team Studie × CSL
MI1'37.041--137.373
288小暮 卓史
元嶋 佑弥
JLOCランボルギーニGT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH1'37.401 0.360 0.360136.865
365蒲生 尚弥
篠原 拓朗
LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
K2 R&D LEON RACING
BS1'37.852 0.811 0.451136.234
49阪口 良平
リアン・ジャトン
PACIFICぶいすぽっNAC AMG
Mercedes AMG GT3
PACIFIC RACING TEAM
YH1'38.198 1.157 0.346135.754
52堤 優威
平良 響
muta Racing GR86 GT
TOYOTA GR86
muta Racing INGING
BS1'38.602 1.561 0.404135.198
66片山 義章
ロベルト・メルヒ・ムンタン
DOBOT Audi R8 LMS
Audi R8 LMS
Team LeMans
YH1'38.652 1.611 0.050135.130
752吉田 広樹
川合 孝汰
埼玉トヨペットGB GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
埼玉トヨペット Green Brave
BS1'38.986 1.945 0.334134.674
811富田 竜一郎
石川 京侍
GAINER TANAX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
GAINER
DL1'39.504 2.463 0.518133.973
956ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
名取 鉄平
リアライズ 日産メカニックチャレンジGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
KONDO RACING
YH1'39.616 2.575 0.112133.822
10360青木 孝行
田中 篤
RUNUP RIVAUX GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
TOMEI SPORTS
YH1'39.685 2.644 0.069133.729
114谷口 信輝
片岡 龍也
グッドスマイル初音ミクAMG
Mercedes AMG GT3
GOODSMILE RACING & TeamUKYO
YH1'39.776 2.735 0.091133.607
1231嵯峨 宏紀
小高 一斗
apr LC500h GT
TOYOTA LEXUS LC500h
apr
BS1'40.036 2.995 0.260133.260
1396新田 守男
高木 真一
K-tunes RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
K-tunes Racing
DL1'40.078 3.037 0.042133.204
1460吉本 大樹
河野 駿佑
Syntium LMcorsa GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
LM corsa
DL1'40.114 3.073 0.036133.156
1530織戸 学
上村 優太
apr GR86 GT
TOYOTA GR86
apr
YH1'40.168 3.127 0.054133.084
1618小林 崇志
小出 峻
UPGARAGE NSX GT3
Honda NSX GT3
TEAM UPGARAGE
YH1'40.235 3.194 0.067132.995
1787松浦 孝亮
坂口 夏月
Bamboo AirwaysランボルギーニGT3
Lamborghini HARUCAN GT3
JLOC
YH1'40.692 3.651 0.457132.392
1825菅波 冬悟
野中 誠太
HOPPY Schatz GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
HOPPY team TSUCHIYA
YH1'40.738 3.697 0.046132.331
1910安田 裕信
大草 りき
PONOS GAINER GT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
GAINER
DL1'40.927 3.886 0.189132.084
2050イゴール・オオムラ・フラガ
古谷 悠河
ANEST IWATA Racing RC F GT3
TOYOTA LEXUS RC F GT3
ANEST IWATA Racing with Arnage
YH1'40.982 3.941 0.055132.012
2161井口 卓人
山内 英輝
SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300
R&D SPORT
DL1'41.300 4.259 0.318131.597
2220平中 克幸
清水 英志郎
シェイドレーシングGR86 GT
TOYOTA GR86
SHADE RACING
DL1'41.980 4.939 0.680130.720
23244佐藤 公哉
三宅 淳詞
HACHI-ICHI GR Supra GT
TOYOTA GR Supra
Max Racing
YH1'42.061 5.020 0.081130.616
2422和田 久
城内 政樹
アールキューズAMG GT3
Mercedes AMG GT3
R'Qs MOTOR SPORTS
YH1'42.612 5.571 0.551129.915
2527岩澤 優吾
伊東 黎明
Yogibo NSX GT3
Honda NSX GT3
Yogibo Racing
YH1'43.158 6.117 0.546129.227
2648井田 太陽
田中 優暉
植毛ケーズフロンティアGT-R
NISSAN GT-R NISMO GT3
NILZZ Racing
YH1'43.960 6.919 0.802128.230
275冨林 勇佑
松井 孝允
マッハ車検エアバスターMC86マッハ号
TOYOTA 86 MC
TEAM MACH
YH1'48.71211.671 4.752122.625

SUPER FORMULA

第2戦富士決勝 野尻智紀が貫禄のポールトゥウイン 昨日の雪辱を果たす

 全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦は9日、富士スピードウェイで決勝を行い、ポールポジションからスタートした野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が41周を走って優勝した。実質2位争いは坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)と昨日第1戦優勝のリアム・ローソン(TEAM MUGEN)の間で繰り広げられたが、ローソンがペナルティーで後退。2位には坪井が、3位には山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)が入った。ローソンは5位でレースを終えた。

 決勝のフォーメーションラップは午後2時30分に始まった。天候は晴れ、絶好のレース日和となった。

 好スタートを切ったのは予選3位の大湯都史樹(TGM GP SF23)。1コーナーで予選2位の宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)の前に立つと、いきおいそのままに、コカコーラコーナーではポールポジションの野尻をもパスしてトップに立った。2位に野尻が、3位に宮田が続く。

 予選4位のローソンもスタートをミス。4位には坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)が、5位には山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)が付け、ローソンは6位に落ちた。

 2周目には、3位の宮田が僚友の坪井にかわされ4位に落ちると、5位との山下との抜きつ抜かれつの攻防が始まる。

 8周目には後方で順位を争いっていた、ジュリアーノ・アレジ(VANTELIN TOM'S SF23)と太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)が1コーナーで接触。アレジがスピンを喫し、コース上にストップ。マシン排除のためセーフティーカー(SC)が導入されることとなる。

 SCランは数周続き、10周を消化したところで、ペナルティーストップを科された平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)以外のドライバーがピットインしてタイヤを交換。

 タイヤ交換を終えると、野尻が大湯の鼻先を押さえてピットロードで前に出た。

 トップはコース上でステイを選択した平川。実質トップの2位には野尻が、3位には大湯が、4位には坪井が、5位には山下が、6位にはローソンが、7位には宮田が続く。

 13周目の1コーナーでは、野尻に並びかけた大湯が激しくブレーキスモークをあげてパスを試みるも1コーナーでオーバーランを喫し、順位は変わらず。大湯はここでフロントタイヤを傷めることとなった。

 3位の大湯はペースが上がらない。14周目には坪井に、24周目にローソンに、25周目に山下にもかわされるとずるずると後退。タイヤのライフが尽き、ピットインして交換したため、ポイント圏外に去った。

 22周目に山下をパスしていたローソンは、3位を走る坪井に徐々に接近。33周目に背後まで迫ったところで、なんとSCラン中のピットインの際、前を開けすぎたため5秒加算のペナルティーを科されてしまう。

 39周を走ってトップの平川がピットイン。これでトップに立った野尻が41周を回って優勝、昨日の雪辱を果たした。2位には坪井が、3位にはローソンが入ったが、ペナルティーのため山下が繰り上がり3位、4位には宮田が、ローソンは5位でレースを終えた。6位には予選11位から小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)が入った。

 第3戦は鈴鹿サーキットに舞台を移し、4月23日に決勝が行われる。

Text: Yoshinori OHNISHI

SUPER FORMULA

第2戦富士決勝結果

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦/第2戦 -RIJ- (2023/04/09) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 2 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Team
Engine
LapTimeBehindGap
11野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
411:03'04.489--
238坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
411:03'06.132 1.643 1.643
33山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
411:03'07.592 3.103 1.460
437宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
411:03'08.182 3.693 0.590
5*15リアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
411:03'11.415 6.926 3.233
67小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
411:03'13.664 9.175 2.249
712福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
411:03'19.87515.386 6.211
85牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
411:03'24.57820.089 4.703
965佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
411:03'24.72520.236 0.147
10*39阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
411:03'26.64322.154 1.918
1114大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
411:03'27.89623.407 1.253
1250松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
411:03'31.52627.037 3.630
1319関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
411:03'32.35327.864 0.827
144小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
411:03'35.21330.724 2.860
1564山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
411:03'39.23134.742 4.018
1618国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
411:03'39.84635.357 0.615
1755ジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
411:03'39.90335.414 0.057
1851ラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
411:03'55.19850.70915.295
196太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
411:03'58.46453.975 3.266
2053大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
411:04'01.05156.562 2.587
2120平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
391:00'09.0892Laps2Laps
---- 以上規定周回数(90% - 36Laps)完走 ----
-*36ジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
710'13.48434Laps32Laps
  • Fastest Lap: CarNo. 53 大湯都史樹(TGM GP SF23) 1'23.514 (31/41) 196.695 km/h
  • CarNo. 15, 39は、H項第2章10.13(SC中手順)違反により、ペナルティーストップ5秒を科した。
  • CarNo. 20は、統一規則第2条5.(一般的合意事項)違反により、ペナルティーストップ10秒を科した。

SUPER FORMULA

驚速・野尻智紀「速さは譲れない」と15回目のポールポジション

 快晴となった全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の予選。第1戦の予選形式が変更されたため、今シーズン初のノックアウト方式の予選となった。

 Q1で速さを見せたのはチーム無限の2台。両グループで野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)、リアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がトップを奪う。

 続くQ2は、野尻が2位となった宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)に大差ともいえる0.37秒差で自身15回目となるポールポジションを獲得した。3位大湯都史樹(TGM GP SF23)、4位ローソン。

Q1 Aグループ

 ほぼ全車2周のウォームアップの後アタック。終了間際に1分22秒579のトップタイムを叩き出したのは野尻。宮田が迫るが22秒604と僅かに届かず。

 順位:野尻-宮田-山下-坪井-牧野-平川-/佐藤-国本-大嶋-ハイマン-ブリュクバシェ

Q1 Bグループ

 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING SF23)が1分22秒057でトップに立つも、ローソンが22秒021と僅かに上回るタイムでトップに。大湯はアタック周にコースオフを喫したが、うまくまとめて3位。

 順位:ローソン-阪口-大湯-福住-小林-山本-アレジ-太田-松下-関口-小高

Q2

 ホンダとトヨタ、両メーカーのエンジン搭載車が6台ずつQ2に進出。

 両陣営のエース対決となったQ2は、1分21秒196の最速タイムを叩き出した野尻に軍配が上がり、宮田はQ1に続いて後塵を拝した。ただ、タイム差はQ1より大きく開いた。野尻は予選後「速さは譲れない」と王者の意地を感じさせるコメントを残した。

 順位:野尻-宮田-大湯-ローソン-坪井-山下-平川-阪口-山本-福住-小林-牧野

 なお、予選終了後、走路外走行の判定で、アレジ、太田、ハイマン、ブリュクバシェのベストタイムが抹消されたため、Q1敗退組のグリッド(13位以下)は、松下-佐藤-関口-国本-小高-大嶋-アレジ-ボリュクバシェ-太田-ハイマンの順になった。

 決勝は、午後2時30分から41周で行われる。

Text: Shigeru KITAMICHI

SUPER FORMULA

第2戦富士公式予選結果

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦/第2戦 -RIJ- (2023/04/10) Weather: Fine Course: Dry
2023 SUPER FORMULA Round 2 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoGr.DriverCar
Team
Engine
Q1Q2
11A野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'22.5791'21.196
237A宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'22.6041'21.570
353B大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'22.1481'21.590
415Bリアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'22.0211'21.645
538A坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'22.6331'21.731
63A山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'22.6101'21.792
720A平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'23.0201'21.814
839B阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'22.0571'22.028
964B山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'22.5861'22.380
1012B福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'22.3741'22.441
117B小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'22.3771'22.519
125A牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'22.7921'32.044
---- 以上Q2で決定 ----
1350B松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'23.181
1465A佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'23.129
1519B関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'23.308
1618A国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'23.945
174B小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'23.426
1814A大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'23.958
1936Bジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'25.849
---- 以上基準タイム(107%)予選通過 ----
-55Aジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'33.375
-6B太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'30.881
-51Aラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'38.468

SUPER FORMULA

第2戦富士ノックアウトQ2結果

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦/第2戦 -RIJ- (2023/04/09) Knock Out Q2 Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 2 富士スピードウェイ 4.563km

PosGrDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
11A野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'21.196--202.310
237A宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'21.570 0.374 0.374201.383
353B大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'21.590 0.394 0.020201.333
415Bリアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'21.645 0.449 0.055201.198
538A坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'21.731 0.535 0.086200.986
63A山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'21.792 0.596 0.061200.836
720A平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'21.814 0.618 0.022200.782
839B阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'22.028 0.832 0.214200.258
964B山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'22.380 1.184 0.352199.403
1012B福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'22.441 1.245 0.061199.255
117B小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'22.519 1.323 0.078199.067
125A牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'32.04410.848 9.525178.467

SUPER FORMULA

第2戦富士ノックアウトQ1結果

■Aグループ

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦/第2戦 -RIJ- (2023/04/09) Knock Out Q1 Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 2 class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
11野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
HondaM-TEC HR-417E
1'22.579--198.922
237宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTATRD 01F
1'22.604 0.025 0.025198.862
33山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTATRD 01F
1'22.610 0.031 0.006198.848
438坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTATRD 01F
1'22.633 0.054 0.023198.792
55牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
HondaM-TEC HR-417E
1'22.792 0.213 0.159198.410
620平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTATRD01F
1'23.020 0.441 0.228197.866
---- 以上Q2進出 ----
765佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
HondaM-TEC HR-417E
1'23.129 0.550 0.109197.606
818国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTATRD 01F
1'23.945 1.366 0.816195.685
914大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTATRD 01F
1'23.958 1.379 0.013195.655
---- 以上基準タイム(107% - 1'28.359)予選通過 ----
-*55ジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
HondaM-TEC HR-417E
1'33.37510.796 9.417175.923
-*51ラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
HondaM-TEC HR-417E
1'38.46815.889 5.093166.824

■Bグループ

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦/第2戦 -RIJ- (2023/04/09) Knock Out Q1 Weather:Fine Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 2 class 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
115リアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
HondaM-TEC HR-417E
1'22.021--200.276
239阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTATRD 01F
1'22.057 0.036 0.036200.188
353大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
HondaM-TEC HR-417E
1'22.148 0.127 0.091199.966
412福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
HondaM-TEC HR-417E
1'22.374 0.353 0.226199.417
57小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTATRD 01F
1'22.377 0.356 0.003199.410
664山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
HondaM-TEC HR-417E
1'22.586 0.565 0.209198.905
---- 以上Q2進出 ----
750松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
HondaM-TEC HR-417E
1'23.181 1.160 0.595197.483
819関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTATRD 01F
1'23.308 1.287 0.127197.182
94小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTATRD 01F
1'23.426 1.405 0.118196.903
10*36ジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTATRD 01F
1'25.849 3.828 2.423191.345
---- 以上基準タイム(107% - 1'27.762)予選通過 ----
-*6太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
HondaM-TEC HR-417E
1'30.881 8.860 5.032180.751
  • CarNo. 55, 51, 36, 6は、統一規則第19条2.(走路外走行)により、当該ラップタイムを採用しない。

SUPER FORMULA

リアム・ローソン恐るべし、王者・野尻智紀を抑えてデビューウィン

 天候はすっかり回復し、気温18度、路面温度29度というコンディションのなかスタートが切られた。

 スタートで、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING SF23)、国本雄資(Kids com KCMG Elyse SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)、ラウル・ハイマン(BYOBUGAURA B-MAX SF23)の4台がエンジンストールで動けないという波乱でレースは幕を開けた。

 さらに、コカコーラコーナーで、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)が接触。関口は走り続けるも、その後ドライブスルーペナルティが課せられる。

 アクシデントは続き、2周目の1コーナーで、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING SF23)に追突。牧野はフロントノーズを交換して走り続けるが、こちらもピットストップ5秒のペナルティとなる。

 圧巻だったのは、予選3位スタートのリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)。ポールポジションからスタートしたトップの野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)を追い続け、21周目にタイヤ交換を終えると、翌周にタイヤ交換をした野尻をあっさりと逆転。

 トップに立ったローソンは、その後も野尻との差をジワジワと開いていく。以下、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF23)、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)、宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)と続く。

 終盤、残り5周となたっところで、ポイント圏内の9位福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE SF23)と10位ジュリアーノ・アレジ(VANTELIN TOM'S SF23)が並走する形で接触。1コーナーアウト側にマシンを止めた。

 これでセーフティカーが導入され、結局レースはその状態のままフィニッシュを迎えた。

 恐らく近年の国内トップフォーミュラで、デービューウィンという例はなかった。FIA-F2のトップランカーの実力を遺憾なく発揮したローソンは、今シーズンの台風の目になることは間違いない。

Text: Shigeru KITAMICHI

SUPER FORMULA

第1戦富士決勝結果

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦/第2戦 -RIJ- (2023/04/08) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 1 富士スピードウェイ 4.563km

PosNoDriverCar
Team
Engine
LapTimeBehindGap
115リアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
411:15'37.813--
21野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
411:15'39.871 2.058 2.058
320平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
411:15'41.584 3.771 1.713
464山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
411:15'43.026 5.213 1.442
537宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
411:15'44.452 6.639 1.426
665佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
411:15'45.119 7.306 0.667
753大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
411:15'45.274 7.461 0.155
855ジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
411:15'46.363 8.550 1.089
914大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
411:15'48.11010.297 1.747
104小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
411:15'48.94411.131 0.834
11*19関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
411:15'52.97215.159 4.028
12*18国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
411:15'56.44218.629 3.470
1350松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
411:15'59.74221.929 3.300
14*5牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
411:16'02.15524.342 2.413
156太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
401:15'55.1381Lap 1Lap
1651ラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
401:15'55.3651Lap 0.227
1739阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
361:15'50.9515Laps4Laps
---- 以上規定周回数(90% - 36Laps)完走 ----
-12福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
3558'41.8966Laps1Lap
-*36ジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
3558'42.3926Laps 0.496
-38坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
11'30.80140Laps34Laps
-7小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
041Laps1Lap
-3山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
0-41Laps-
  • Fastest Lap: リアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)1'23.872 (24/41) 195.856 km/h
  • CarNo. 19は、統一規則第15条1.1(他車への衝突行為)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
  • CarNo. 19は、公式通知No. 6(スタート手順)違反により、罰金5万円のペナルティーを科した。
  • CarNo. 18は、反則スタート(リスタート)により、ドライビングスルーペナルティーを科した。
  • CarNo. 5は、統一規則第15条1.1)2)(他車への衝突行為)により、ペナルティーストップ5秒およびペナルティーぽんと2を科した。
  • CarNo. 16は、統一規則第15条1.1)2)(他車への衝突行為)により、第2レースの4グリッド降格およびペナルティーポイント1を科す。

SUPER FORMULA

第1戦富士公式予選 野尻智紀速し、3連続のポールポジション

 昨日のフリー走行が悪天候でキャンセルになったことで、第1戦の予選は当初のノックダウンから45分間の計時方式に変更された。

 開始から予選をリードしたのは野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)。早々に1分22秒673をマークしてトップに躍り出ると、開始25分には22秒062とさらにタイムアップ。結局最後までこのタイムを上回るものは現れず、これがポールタイムとなった。

 野尻は昨シーズン終盤から3連続のポールポジション。

 2番手は残り15分を切ったところで22秒108をマークした宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)。これに続いたのが野尻のチームメイト、今回がデビュー戦となるリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)。前評判どおりの速さを見せた。

 以下、新チームからエントリーの大湯都史樹(TGM GP SF23)、佐藤 蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)、坪井 翔(P.MU/CERUMO・INGING SF23)と続いた。

 今年は富士におけるテストもなく、新型SF23によるぶっつけ本番の予選だったが、終盤、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)にマシントラブルが出てアタックできなかった以外は、アクシデントもなく終了した。

 決勝は、午後2時15分から41周で行われる。

Text: Shigeru KITAMICHI

SUPER FORMULA

第1戦富士公式予選結果

全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦/第2戦 -RIJ- (2023/04/08) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 1 富士スピードウェイ 4.563km

PosDriverCar
Team
Engine
TimeBehindGapkm/h
11野尻 智紀Red Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'22.062--200.175
237宮田 莉朋VANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'22.108 0.046 0.046200.063
315リアム・ローソンRed Bull MOTUL MUGEN SF23
TEAM MUGEN
Honda M-TEC HR-417E
1'22.266 0.204 0.158199.679
453大湯 都史樹TGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'22.330 0.268 0.064199.524
565佐藤 蓮TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'22.339 0.277 0.009199.502
638坪井 翔P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'22.448 0.386 0.109199.238
720平川 亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD01F
1'22.600 0.538 0.152198.872
839阪口 晴南P. MU/CERUMO・INGING SF23
P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA TRD 01F
1'22.627 0.565 0.027198.807
97小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'22.635 0.573 0.008198.787
1064山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF23
TCS NAKAJIMA RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'22.702 0.640 0.067198.626
113山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'22.712 0.650 0.010198.602
125牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'22.779 0.717 0.067198.442
1319関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA TRD 01F
1'22.849 0.787 0.070198.274
1418国本 雄資Kids com KCMG Cayman SF23
Kids com Team KCMG
TOYOTA TRD 01F
1'22.899 0.837 0.050198.154
1514大嶋 和也docomo business ROOKIE SF23
docomo business ROOKIE
TOYOTA TRD 01F
1'22.964 0.902 0.065197.999
1612福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF23
ThreeBond Racing
Honda M-TEC HR-417E
1'23.010 0.948 0.046197.889
176太田 格之進DOCOMO DANDELION M6Y SF23
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda M-TEC HR-417E
1'23.040 0.978 0.030197.818
1836ジュリアーノ・アレジVANTELIN TOM'S SF23
VANTELIN TEAM TOM’S
TOYOTA TRD 01F
1'23.204 1.142 0.164197.428
1950松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-MAX Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'23.648 1.586 0.444196.380
2055ジェム・ブリュックバシェTGM GP SF23
TGM Grand Prix
Honda M-TEC HR-417E
1'23.666 1.604 0.018196.338
214小高 一斗REALIZE Corporation KONDO SF23
KONDO RACING
TOYOTA TRD 01F
1'24.055 1.993 0.389195.429
22*51ラウル・ハイマンBYOUBUGAURA B-MAX SF23
B-Max Racing Team
Honda M-TEC HR-417E
1'24.411 2.349 0.356194.605
---- 以上基準タイム(107% - 1'27.806)予選通過 ----
  • CarNo. 51は、統一規則第19条2.(走路外走行)により、当該ラップを予選結果に採用しない。

SUPER FORMULA

第1戦富士 初日のフリー走行は悪天候でキャンセル、予選はぶっつけ本番に

 2023シーズンの全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕となる富士大会。初日となる7日は朝から雨が降り続き、さらに天候の悪化が予測されたため、この日予定されていた90分間のフリー走行はキャンセルとなった。

 今シーズンの事前のテストは鈴鹿サーキットで行われたのみで、例年行われる富士スピードウェイでのテストはなく、明日の第1戦の予選は文字どおりぶっつけ本番となる。

 ただし、これを考慮し、予選形式は予定されていたノックアウト方式から、全車による45分間の計時予選に変更された。

 とはいえ、天候は朝方まで雨が降り続く予報となっており、明日の予選は雨があがったとしても難しいコンディションになると思われる。いずれにしても熾烈な予選になることは間違いなさそうだ。

Text&Photo: Shigeru KITAMICHI

FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

第1戦富士レース3決勝コメント マスタークラス優勝・YUKI「基礎の基礎からこの1年間頑張ってやっと成果になった」

優勝 98号車・小川颯太(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)

優勝した小川颯太(Bionic Jack Racing)

 「なんとか勝てました、ぎりぎりというか(笑)。勝てる、クルマはすごいいいバランスなので、後はやっぱり自分のスタート次第で、今年は決まってくるのかな、って。スタートが全部、今回もスタートは失敗しちゃったのですけれど、大失敗ではなかったので、ちょっと無理して抑えて行けたので。前に出た後は自分でペース考えながら、後半、最終ラップに完全に気持を向けていたので。占有走行でロングランはしていたので、それとまったく同じクルマのバランスに持って来られたので、これはもう最後攻めちゃおうと思って、ミスしない程度に、というかちょっと思いっきり行きました」

2位 3号車・澤龍之介(Sutekina Racing)

決勝2位の澤龍之介(SUTEKINA RACING TEAM)

 「タイヤが違うというのはわかっていたのですけれど、それにしても悔しいですね。序盤はペースよく走れていたのですけれど、やっぱり第2レースのタイヤをそのまま使うということで、後半タイヤがきつくなってきて、徐々に小川選手に離されていく形になってしまったのですけれど。勝ちたかったですね」

3位 62号車・平木湧也(HELM MOTORSPORTS F111/3)

決勝3位の平木湧也(HELM MOTORSPORTS)

 「スタートちょっと失敗しちゃって、後ろの方から順位を上げていかなければならない展開だったのですけれど。ストレートスピードが全然伸びなくて、平均で6キロくらい遅かったのですけれど。コーナーでは追いつくのですけれど、ストレートで離されるのをずっと繰り返していて。なかなかパッシングできず、1個順位上げて終わり、みたいな感じになっちゃったのですけれど。(午前中問題だった箇所は対策できた?)それが今度はちょっと上に行き過ぎちゃった、って感じですね。ほんとに難しくて、なかなか合わせ切れないという、昨日(RACE1)がたまたまうまく行った、みたいな感じです。(材料が集まれば戦える感じ?)データ集めてという感じになりますいけれど、そこはまだちょっと難しくて、初参戦にしては、ちょっと難しいところだったかな、と思います」

マスタークラス優勝 18号車・YUKI(DOME F111/3 ATM-ARF3R)

マスタークラス優勝のYUKI(NILZZ Racing)

 「(トップをじわじわ追い詰める展開だったが?)最初からそういうつもりでいたので、思ったままに走れました。(トップに立った後は突き放そうと?)ちょっと頑張ったのですけれど、だんだんタイヤも体力もきつくなっていたので、そんなに簡単じゃなかったのですけれど、うまく逃げられました。展開的にはチームと話した通りでした。15年ぶりにフォーミュラやり始めたので、カートから特訓しようということで、基礎の基礎からこの1年間頑張ってきたので、やっと成果になったな、という気持ちです」

YUKIアドバイザー・三浦愛

マスタークラスで優勝したYUKIのアドバイザー・三浦愛(左)

 「YUKI選手本人の努力で、みるみる速くなっていたので、今週末どこかで勝てると思っていて。2戦目まではもどかしいレースが、ちょっと実力出し切れていないのが続いていたのですけれど、最後、バトルもある中で、頑張って踏ん張って、最後までトップを守ってくれたので。自分の事以上に嬉しく思います」

Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
Asako SHIMA

FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

第1戦富士レース3決勝 小川颯太が3度目の正直でポール・ツー・ウイン

優勝した小川颯太と髙木真一監督(Bionic Jack Racing)

 フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第1戦RACE3決勝は4月2日(日)に富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートの小川颯太(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)が危なげなく15周を走り切り優勝。今大会のRACE1、RACE2と連続で2位で終わった悔しさを晴らしてポディウムに上がった。

 午前中のRACE2から時間が経過し、雲の合間から薄日が差し込む富士スピードウェイは気温19度とやや上昇。路面も多少暖まりコンデションは良くなりつつある。

 前日の予選1回目のセカンドベストタイムで決定したグリッドでは ポールシッターの小川と2番手平木湧也(HELM MOTORSPORTS F111/3)との差は0.564秒と大差となっているが、コンデションが大きく違ってきている。しかも午前中のRACE2で5秒加算のペナルティを受けてなお優勝した澤龍之介(Sutekina Racing)が5番手から追い上げてくるであろう事は想像に難くない。

 午後1時50分にフォーメーションラップ開始。RACE2で岩澤優吾(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)と接触してフロントウイングを破損、その後リタイヤしたリアム・シーツ(Sutekina Racing)はインターバルの間にノーズコーンを新調してグリッドについた。今回は9台全車がスムーズにグリッドに戻り、レッドライトが消灯してレースが開始された。

スタート直後のダンロップコーナー

 今回は全車クリーンスタート、3番手スタートの岩澤の加速がよく、平木をかわして小川に並びかける勢いでTGRコーナーへと進入する。小川がインで岩澤を牽制しつつターンインすると、平木はいったんアウト側へ出てから岩澤のインに切れ込んで第2コーナーに向けてノーズをねじ込む。しかしコカ・コーラコーナーではイン側となる岩澤が平木を抑えて2位を守り切る。その間にさっそくシーツを料理した澤が平木の隙を伺う位置に来ている。澤は100Rでアウトから平木に襲いかかりオーバーテイク、3位へと浮上する。

 オープニングラップを終えてトップ小川と2位岩澤の差は0.848秒、3位澤~4位平木~5位シーツはそれぞれ0.318秒~0.415秒~0.436秒のギャップで続いている。

 2周目に入ると小川はセクター毎に差を拡げ、岩澤に1.386秒まで差をつける。岩澤~澤~平木は依然として0.3秒程度の間隔でトレイン状態。シーツも0.6秒の差で食らいついている。

 3周目、4周目と小川はファステストラップを更新、岩澤との差を1.668秒にひろげる。

 岩澤も5周目にファステストラップを出すなど追い上げ態勢を見せるが、小川にじわじわと引き離され、むしろ後方の澤~平木を抑えこんで小川を逃がしている状態だ。

 8周目のストレートエンドで澤がついに岩澤を捉えて、TGRコーナーでアウトからオーバーテイクに成功。2位にあがる。3位に落ちた岩澤には続けて平木も襲いかかり、0.505秒差で9周目に入るとコカ・コーラコーナーからの立ち上がりでテール・ツー・ノーズ状態に持ち込むと、ダンロップコーナーのブレーキングでも岩澤にゆさぶりをかける。岩澤は防戦一方となり、その間に小川と澤が逃げていく。

 全体6位の辻子依旦(PONOS RACING)がトップを走るマスターズクラスだが、クラス2位のYUKIが追い上げ急で、5周目に2.5秒あった差が7周目1.9秒、8周目1.087秒と詰まり9周目のコントロールラインは並走で通過、その差は0.052秒。そして10周目のTGRコーナーでアウトからYUKIが前に出てクラストップへ立つ。しかし辻子も諦めずYUKIのテールに張り付いている。

 2位へ上がった澤は小川追撃を開始し、8周目に2秒あったギャップは10周目までに0.4秒縮まって1.644秒になる。しかしここで小川もペースを上げ、11周目1.876秒、12周目2.152秒と逆に差をひろげる。澤は13周目に再度プッシュして1.890秒まで戻すが残り2周では無理か。そしてこの13周目に岩澤対平木の表彰台争いもTGRコーナーで決着、平木がアウトから岩澤を仕留めて3位へと上がる。

 14周目、澤は追撃を諦めたか2.452秒までギャップがひろがりファイナルラップに突入。最後のドラマはマスターズクラスで発生、0.756秒差でクラストップのYUKIを追い続けていた辻子がパナソニックコーナー立ち上がりでスピン、すぐに再スタートしてクラス2位の座は守ったが、トップは彼方に去ってしまった。

優勝は小川颯太(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)

決勝2位は澤龍之介(Sutekina Racing)

決勝3位は平木湧也(HELM MOTORSPORTS F111/3)

決勝4位は岩澤優吾(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)

決勝5位はリアム・シーツ(Sutekina Racing)

 ファイナルラップ、小川は危なげない走りで周回し、2位澤に3.056秒の差をつけてフィニッシュラインを通過。勝てそうで勝てなかったこの大会を最後に勝利で締めくくった。3位は平木。

 終わってみれば3つのレースで平木、澤、小川がそれぞれ優勝を分かち合い、表彰台を独占した週末となった。

マスタークラス優勝はYUKI(DOME F111/3 ATM-ARF3R)

 マスターズクラスは辻子の3連勝をYUKIが阻止して初優勝を飾り、フィニッシュ後はチームのアドバイザーを務める三浦愛選手と固い握手を交わしていた。

表彰式

マスタークラスの表彰式

 FRJ第2戦は5月13~14日、鈴鹿サーキットでRACE4、RACE5が開催される。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE

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