筑波・富士S-FJ選手権

第7戦富士公式予選 渡会太一が2位に0.2秒以上の差をつけてポールポジション獲得

ポールポジションは渡会太一(FTKレブレーシングガレージ)

 2023年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第7戦公式予選が10月7日(土)に富士スピードウェイで開催され、20分間の予選の中盤にトップタイムをマークした渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)が2位以下を寄せ付けずポールポジションを獲得した。

 長かった残暑も終わりを告げて秋の気配が色濃くなった富士スピードウェイ。霊峰富士の山頂付近には僅かながら雪も見える。今回は筑波/富士シリーズ戦に加えて、全国各地の大会からピックアップされて行われる「スーパーFJジャパンリーグ」の最終戦にも位置付けられ、筑波/富士シリーズ戦を追う選手に加えてジャパンリーグを狙う選手、さらにはスポット参戦組もありエントリーは20台となった。

 午前9時半コースオープン。富士がホームと言える野村大樹(WRS NOMURA KK-SII)を先頭に20台がコースイン。天候晴れで路面もドライ、気温19度と絶好のコンデションだ。

 各車慎重にウオームアップを始めて2周目に入ったところで赤旗。ダンロップコーナー入口で豊島里空斗(C.S.I Racing ED)がストップしたためだ。豊島によるとドライブシャフトが折れたという事で、今年5月のSUGO大会に15歳で出場、連続ポール・ツー・ウインという鮮烈なデビューを飾った豊島にとっては厳しい予選となった。

 中断された予選は残り時間10分20秒から再開。各車は冷えてしまったタイヤに再び熱入れを行い、タイムアタックを開始。まずは白崎稜(TAKE FIRSTスタッフリソース)が1分51秒500でトップに立つ。白崎は現在ジャパンリーグのポイントリーダーで、チャンピオオンを狙っての参戦だ。2番手は52秒016で小村明生(Fガレージ with HC GALLERY)。小村は筑波/富士シリーズのポイントリーダー、その小村をランキング2位で追う武者利仁(ZAPSPEED RACorsa ED)が52秒234の3番手タイムを出す。

 残り時間6分30秒、白崎の直後にコントロールラインを通過した渡会が1分51秒449をマーク、トップに立ち白崎以下はひとつずつポジションダウン。5番手に52秒337で元山泰成(Ecotech Works RacingF)、6番手に52秒428で磐上隼人(アルビ富士吟景GIAED)と続く。元山はジャパンリーグのランキング4位、同じく5位タイの磐上と共にチャンピオンの目を残している。

 磐上は続く周回で1分51秒964、渡会に0.816秒差までタイムを詰めて3番手に浮上。今回は母校である「新潟国際自動車大学校」の現役学生チームが授業の一環として2台エントリーしており、OBとして手本を示さねばならない立場だ。さらに5番手にはイエローとピンクのカラーリングが目立つ板倉慎哉(Racing F)が52秒120で浮上。板倉は前回6月の富士での大会でフロントロウから発進も痛恨のエンジンストールで優勝を逸しただけに今回期するものがある。

 残り3分を切って白崎は1分51秒392、磐上も51秒888と自己ベストを更新するが2番手、3番手の順位は変わらず。小村、板倉、武者という序列も同じだ。やや膠着した予選の中でポジションを上げてきたのが小田部憲幸(いえらいふZAP 10VED)と村田将揮(湘工冷熱ZAPSPEED ED)のZAP SPEED勢で、小田部は11番手から8番手へ、村田は13番手から12番手へと進出。だたし村田はピットレール速度違反の裁定が出ており降格の可能性がある。

 残り1分を切ってタイムを出してきたのが今回デビューレースの小田優(AUTOBACSドラゴコルセ)。昨年の全日本カート王者で道上龍率いる名門チーム所属、さらに昨年の日本一決定戦の優勝マシン、と銀のスプーンを咥えて現れた18歳が1分51秒866とこの時点で3番手タイムをマークした。

 そしてチェッカードフラッグが振られ渡会のポールポジションが確定、0.246秒差で白崎がフロントロウに並ぶこととなった。セカンドロウ争いはチェッカー後の最後のタイムアタックで小村が51秒826を叩き出して小田を0.040秒逆転し3番手を獲得。小田4番手となり磐上は5番手にダウン、3列目で板倉と並んで決勝を迎える。小村と筑波/富士シリーズタイトルを争う武者は7番手。6月の富士大会ではキャリア初の優勝を飾った武者だが今回は苦戦しており、シリーズタイトル争いに黄色信号がともった。以下8番手小田部、9番手元山と続き、小田と同じく今回がレースデビューの樺木大河(ZAP SPEED 10VED)が10番手につけた。

 決勝は午後1時45分コースイン予定。渡会は今年スーパーFJはスポット参戦のみだが8月のSUGO、9月のオートポリスといずれもポール・ツー・ウインを飾っており盤石の速さがある。ここ富士でもスピードを見せつけるか注目だ。

予選4位は小田優(AUTOBACSドラゴコルセ)

予選5位は磐上隼斗(アルビ富士吟景GIA ED)

予選3位は小村明生(Fガレージwith HC GALLERY)

予選6位は板倉慎哉(Racing F)

予選2位は白崎稜(TAKE FIRSTスタッフリソース)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE


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