鈴鹿・岡山S-FJ選手権

第7戦鈴鹿決勝 迫隆眞がポールトゥウインで初優勝 ポイントリーダーの白崎稜は痛恨のリタイア

優勝して手を上げる迫隆眞(EAGLE ERS S-FJ)

 スーパーFJ地方選手権鈴鹿・岡山シリーズ第7戦は2日、鈴鹿サーキットで10周の決勝を行い、迫隆眞(EAGLE ERS S-FJ)がポールトゥウインで参戦2戦目にして初優勝を飾った。

 レースは午後3時5分にフォーメーションラップが始まった。気温11度と午前に比べ若干暖かくなった。1周を回り22台がグリッドに着きスタートが切られた。

 予選2位の渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)が蹴り出しよく、ポールポジションの迫隆眞(EAGLE ERS S-FJ)にイン並びかける。同3位の八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KK-SII)もアウトから狙い3ワイドとなるがここは中央の迫が1コーナーを制しトップに立つ。その後ろ、八巻と渡会が2コーナーにかけて並走するがここはイン側の渡会が2位、八巻は3位につけた。

 八巻の背後には、チャンピオンシップを争う予選4位の田中風輝(M2 engineering KK-SII)、同5位の白崎稜(TAKE FIRSTスタッフリソース)が予選順位のまま続き、好スタートを切った予選8位の岡本大地(FTKレヴレーシングガレージ)が6位に上がってきた。S字では、4位田中が白崎、岡本にかわされ6位まで落ちる。

 トップに立った迫は2位渡会との差を広げ、3位八巻もペースが上がらない。4位の白崎には5位の岡本がヘアピン立ち上がりから背後につく。130Rでは白崎にアウトから仕掛けようとした岡本がスピン、360度回るがコース上にとどまり8位まで順位を落とした。

 1周目、トップ迫は2位渡会を1秒5離してコントロールラインに戻ってきた。その1秒3後ろ、3位八巻と4位白崎との差は0秒6。5位には田中が、6位には村田悠磨(Rn-sports制動屋Vierueka)が、7位には予選13位から130Rの混乱をくぐり抜けてきた永原蒼翔(ピットワークながはら/MYST)が、8位には岡本が続く。

 続く2周目の1コーナー入口では、4位を走る白崎が単独スピン。コースアウトしてグラベルでマシンを止めた。なんとチャンピオンを争うポイントリーダーの白崎が序盤で消える大波乱となった。白崎のマシンの排除のためセーフティーカー(SC)が導入される。

 2周目SC中の順位はトップ迫、2位渡会、3位八巻、白崎が消えたため4位田中、5位村田、6位堂園、7位永原、8位岡本だ。

 SCは3周終わりで退き、レースは4周目から再開される。迫はリスタートを決め2位渡会との距離を築くことに成功。3位八巻の背後には田中がつけ、1コーナーでインから3位に浮上。S字でも6位の堂園が村田を捉えて順位を5位に、8位の岡本も永原を捉えて7位に浮上してきた。

 4周目、トップ迫と2位の渡会の差は1秒。ここで渡会のスリップについた田中が1コーナーでアウトから2位に浮上した。3位に落ちた渡会だがあきらめず田中の背後につけ、チャンスをうかがう。

 5周目の130Rでは、スプーン立ち上がりで4位八巻の直後につけた堂園が130Rでアウトから八巻を捉え4位に浮上した。

 7周目にはトップを走る迫がこのレースのファステストラップとなる2分14秒330をたたき出して、2位に上がった田中との差を1秒3とする。

 トップが8周目を走行中に、久保直也(AQUAだーはまRacing)が2コーナーでコースアウト。このため2度目のSCが導入されることとなった。これでトップ迫のアドバンテージはリセットされた。

 SCは9周を回って退き、レースは最終ラップの1周で再開される。2度目のリスタートではトップ迫は2位田中との差を築けない。1コーナーではスリップについた2位田中に迫られ2コーナーで並走するが、田中を押し出し気味で押さえ込みトップを堅守。3位渡会も縁石に逃げた田中に並びかけようとするが、ここは田中が前、渡会は3位のまま。

 2位の田中はヘアピン立ち上がりから再びトップの迫に急接近。スプーンではアウトから迫の並びかけるがここはインの迫が前だが、オーバースピード気味で縁石に乗せた迫が立ち上がりで若干失速。再びテールトゥノーズとなった迫と田中だったが、ついに130Rで田中が迫を捉えてトップに立った。

 しかし2位に落ちた迫も諦めない。シケインでは強引に田中のインに飛び込むと、行き場を無くした田中はコースアウト。これで最後の最後に迫が再びトップに立った。失速した田中は、渡会と堂園にもパスされ4位でレースを終えることとなった。

 優勝した迫はスーパーFJ参戦2戦目にしてポールトゥウイン。堂園も参戦2戦目で3位表彰台に立った。ともに16歳だ。

 5位には八巻が入ったが、レース後の車検で車両規則違反が見つかり失格。繰り上がって5位に村田が、6位に岡本が入った。

 明日の最終第8戦は午後1時5分より12周で行われる。6位までのリバースグリッド制のためポールポジションは6位に入った岡本、以下村田、田中、堂園、渡会、迫のスターティンググリッドとなる。

 4位に入った田中は選手権ポイント10を追加し67ポイント。リタイアした白崎は82ポイントのままでその差は15ポイントに縮まり、チャンピオンの権利はこの2人に絞られた。しかし有効ポイント制のため白崎は3位以上に入らないと加点できない。リタイアのため20番グリッドからスタートする白崎が12周で3位まで上がるのは至難の業だ。その場合、田中は優勝でチャンピオンが決定する。チャンピオンのゆくえに注目したい。

10周の決勝がスタートした

度会太一と田中風輝の2位争い

迫隆眞と田中風輝のトップ争い

優勝は迫隆眞(EAGLE ERS S-FJ)

決勝2位は渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)

決勝3位は堂園鷲(Kデンタルオフィス☆ミスト)

決勝4位は田中風輝(M2 engineering KK-SII)

決勝5位は村田悠磨(Rn-sports制動屋Vierueka)

決勝6位は岡本大地(FTKレヴレーシングガレージ)

表彰式

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsprts Forum
Yoshinori OHNISHI


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