2023年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第2戦公式予選が5月5日(金)に筑波サーキットで行われ、開幕戦優勝の小村明生(ファーストガレージTKR S2)が2戦連続となるポールポジションを獲得した。
毎年5月5日の子供の日に開催される「筑波サーキット・カーフェスティバル」が今年も行われ、普段のシリーズ戦以上にレース以外のイベントも盛りだくさんの会場には親子連れの姿が目立ち、パドックもスタンドも賑わった。
20分間の予選は朝9時25分開始、前戦の結果順に小村を先頭にエントリーした13台がコースイン。朝から好天に恵まれたコースの気温は20度、文句なしのドライコンディションだ。
各車ウォームアップを終えて計測2周目、まずは小村が59秒410のトップタイム。そこから59秒092、59秒064とタイムを削り取る。2番手には前回2位の武者利仁(ZAPコングレーシングED)が59秒652→59秒239で続き、3番手は前戦4位の安田航(ファーストガレージ&Sウインズ)がつけている。
残り16分、武者が59秒064を出してトップに立ち小村は2番手へドロップ。3番手には59秒105の中澤凌(ZAP FOCS 10VED)、4番手に内藤大輝(RaiseUP RCIT ED)が59秒139で続き安田は5番手へ押しやられる。6番手には角間光起(「ELIVレーシング10VED)が59秒302で進出。角間はSIMレーサーで今回が実車での初レースだ。
いったんは2番手に落ちた小村だが、続く周回で58秒893としてトップを奪い返す。さらに内藤58秒950、中澤58秒981と戦いは58秒台に入り、武者も自己ベストは更新するが58秒台に0.008秒届かず4番手へダウン。5番手には前戦6位の村田将輝(湘工冷熱ZAPSPEED ED)が59秒108を出して、安田は59秒202で6番手。 今回5台がエントリーのマスターズクラス(40歳以上)では秋山健也(スーパーウィンズKKS・ED)が全体9番手でクラストップ、S耐ドライバーで5シーズンぶりにスーパーFJ参戦の貫戸幸星(ELIVレーシングKKSII制動)が0.36秒の差で2番手。
残り13分、内藤が58秒891と小村を0.002秒上回りトップ、しかしすぐに小村が58秒529を叩き出して再びトップに立つ。内藤も58秒835と自己ベストを詰めるが2番手へ後退。武者が58秒975と58秒台に入れて3番手へ上がるが続く周回で中澤、安田がタイムアップ。それぞれ58秒833、58秒881で3番手、4番手とするも武者もすかざず58秒862を出してこの二人の間に割って入る。
残り9分、内藤は58秒691までタイムを詰めるが小村には0.162秒届かない。5位に落とされていた安田が58秒812で3位に浮上。この頃からタイムアップする選手が少なくなくなり順位は膠着状態に。気温、路面温度ともに上昇中でタイヤが厳しくなってきたか。
いったんは落ち着いたポジション争いが再開されたのは残り5分を切ってから。まず中澤が58秒773で3番手に上がるが直後に安田が58秒735を出してこれを上回り、さらに武者が58秒544で2番手に返り咲く。内藤は3番手に落ち、安田~中澤と続いて6番手には小田部憲幸(いえらいふZAP 10VED)が58秒997で上がってくる。小田部は前戦がデビューレース、雨の中表彰台を獲得したが、ドライでも戦えることを予想させる。
チェッカーフラッグが振られる中で最後に自己ベストを更新したのは角間で、58秒884をマーク、一時8番手まで落ちていたポジションを6番手まで押し上げてデビューレースを迎えることとなった。
ポールポジションは小村、中盤に出した58秒529のタイムでその座を守り切った。2番手武者は58秒544で0.015秒届かずに終わった。以下セカンドロウは内藤、安田、3列目に中澤、角間というグリッドになった。 マスターズクラスは終始クラストップに立っていた秋山が全体9番手のポジション。59秒038はポールポジションから僅か0.694秒の差。毎度のこととは言え筑波の予選は僅差だ。
決勝は午後1時30分スタート予定。今日は終日好天が予報されており、これから気温も路面温度も上昇すると見込まれる。デグラデーションが穏やかになったと言われる今シーズンのダンロップタイヤだが、予選の様子を見るとやはりコンディショニングは難しそうで、それがレースにどう作用するか。注目される。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE