SUPER GT

第8戦もてぎ公式予選 3号車Niterra MOTUL Zがポールポジション獲得で逆転王座に望みを繋ぐ

GT500クラスポールポジションはNiterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)

GT300クラスポールポジションはmuta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)

 2023オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT300kmレース グランドファイナル」の公式予選が11月4日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、GT500クラスは3号車Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)、GT300クラスは2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)がポールポジションを獲得した。

(天候:晴れ 路面:ドライ 観客動員数:15,600人)

予選Q1 公式練習に続いて高星明誠がトップタイム!

 GT500クラスの予選Q1は午後2時53分から10分間で行われた。ポイントリーダーの36号車au TOM'S GR Supraは残り時間7分30秒でピットアウト。宮田莉朋がアタックを担当する。37号車Deloitte TOM'S GR Supraの担当は笹原右京。先週のスーパーフォーミュラ第8戦でのアクシデントにより脳震盪との診断を受けて第9戦を欠場した笹原だが、医師のお墨付きをもらって今大会には参加することとなった。

 残り時間2分を切ったところで各車アタックを開始。まずは石浦宏明(ZENT CERUMO GR Supra)が1分36秒637、続いて塚越広大(Astemo NSX-GT)が1分36秒547を記録。平手晃平(リアライズコーポレーションADVAN Z)がこれらを上回って1分36秒382でトップに浮上するが、終了間際になってアタックを行った高星明誠(Niterra MOTUL Z)が1分35秒929でトップに躍り出た。

 山下健太(ENEOS X PRIME GR Supra)も1分36秒156で2番手に続き、牧野任祐(STANLEY NSX-GT)が1分36秒225で3番手だ。

 宮田莉朋(au TOM'S GR Supra)も1分36秒572で5番手に入り、Q2進出を果たす。

 一方、ランキング3位の大津弘樹(ARTA MUGEN NSX-GT)は1分36秒614で終了直前まで8番手につけていたが、最後の最後に太田格之進(Modulo NSX-GT)が1分36秒609を出して8番手に滑る混んだため、9番手に後退、まさかのQ1落ちとなってしまった。8番手の64号車とは僅か0秒005差だった。また38号車も結局12番手に終わってしまい、このレースを持って引退する立川祐路の予選はタイムアタックをしないまま終わってしまった。

 GT300クラスのグループAは、まず吉田広樹(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)が1分46秒732でトップに立つが、チェッカー提示直前にに篠原拓朗(LEON PYRAMID AMG)が1分46秒610でこれを上回る。さらに元嶋佑弥(JLOCランボルギーニGT3)が1分46秒435を叩き出し、トップでQ2進出を果たした。

 この結果65号車は2番手、52号車は3番手となり、以下根本悠生(apr LC500h GT)、河野駿佑(Syntium LMcorsa GR Supra GT)、井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)、イゴール・オオムラ・フラガ(ANEST IWATA Racing RC F GT3)、平中克幸(シェイドレーシングGR86 GT)までがQ2に駒を進めた。

 一方、先週の鈴鹿でスーパーフォーミュラデビューを果たした大草りき(PONOS GAINER GT-R)は8位に0秒198及ばず、惜しくも9番手で予選を終えることに。

 グループBはまず平良響(muta Racing GR86 GT)がアタックに入り、いきなり1分46秒420を叩き出す。これはグループAのトップタイムをも上回るタイムだ。

 続いて高木真一(K-tunes RC F GT3)が1分46秒444で2番手につけ、荒聖治(Studie BMW M4)が1分46秒446で3番手だ。

 平良はさらにもう1周のアタックを行い、1分46秒130までタイムを縮め、終了間際には小林崇志(UPGARAGE NSX GT3)が1分46秒303で2番手に食い込んできた。

 この結果、2号車がトップ、18号車が2番手、そして96号車が3番手となり、以下7号車、片山義章(DOBOT Audi R8 LMS)、坂口夏月(Bamboo AirwaysランボルギーニGT3)、谷口信輝(グッドスマイル初音ミクAMG)、そして石川京侍(GAINER TANAX GT-R)までがQ2進出を果たした。

予選Q2 千代勝正が今季初ポール!!

 GT500クラスの予選Q2は午後3時31分にコースオープン。接戦のチャンピオン争いで優位に立つためにも取っておきたい1ポイントを巡る戦いが始まった。

 まずは木村偉織(STANLEY NSX-GT)、伊沢拓也(Modulo NSX-GT)、佐々木大樹(リアライズコーポレーションADVAN Z)がコースイン。松下信治(Astemo NSX-GT)も続く。

 入念なウォームアップ走行に続いてまずは伊沢、続いて松下がアタックに入る。千代勝正(Niterra MOTUL Z)、坪井翔(au TOM'S GR Supra)もアタックを開始した。残り時間は1分を切った!

 まずは松下が1分35秒931、続いて伊沢が1分36秒879を記録するが、その直後に千代が1分35秒539と圧倒的なタイムを叩き出してトップに躍り出た。坪井は1分36秒214だ。

 その結果、3号車Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)が今季初のポールポジションを獲得。このレースを持ってGT500クラスへのタイヤ供給を終了するミシュランに最後のポールをプレゼントした。

GT500クラス予選2位はAstemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)

GT500クラス予選3位はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)

 2番手には17号車Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)がつけ、車検落ちで勝利が幻となった第6戦SUGOの雪辱にかける。

 3番手はポイントリーダーの36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)が獲得。明日の決勝で2位以上に入れば自力でのチャンピオンが実現する。

 GT300クラスの予選Q2は午後3時13分にコースオープン。20ポイント差でランキングトップの吉田/川合組を追う堤/平良組としてはここでなんとかポールポジションを取っておきたいところだ。

 まずは富田竜一郎(GAINER TANAX GT-R)が1分46秒893、続いて堤優威(muta Racing GR86 GT)が1分45秒633を叩き出してトップに。堤はなおもアタックを続行するもタイムアップならず。1分45秒921にとどまるが、他のドライバーは誰一人2号車を上回ることができなかった。

 この結果2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)が第7戦オートポリスに続いて今季2度目のポールポジションを獲得。貴重な1ポイントを手にして、予選15番手に終わった52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)とのポイント差を一つ縮めて19とし、かろうじて逆転タイトルに望みを繋いだ。

GT300クラス予選2位はJLOCランボルギーニGT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

GT300クラス予選3位はLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)

 2番手は88号車JLOCランボルギーニGT3(小暮卓史/元嶋佑弥)、蒲生尚弥が終盤タイムアップを果たした65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が3番手に食い込んだ。

 第8戦決勝は明日の午後1時より63周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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