TCRジャパン・サンデーシリーズ第6戦は30日、鈴鹿サーキットで決勝を行い、予選2位からスタートした塩谷烈州(全薬工業with TEAM G/MOTION')が大荒れのレースを制して今季初優勝を飾った。2位に入ったHIROBONはサタデーレースに続いてサンデーレースでもチャンピオンを決めた。
決勝は午後0時30分に8台が参加してフォーメーションラップが始まった。快晴の鈴鹿は汗ばむほどの陽気となってきた。
スタートではポールポジションの猪爪杏奈(DOME RACING)は、蹴り出しは良かったものの加速が伸びず、予選2位の塩谷烈州(全薬工業with TEAM G/MOTION')に並ばれてしまう。この2台は1コーナーで並走するも、接触しながら塩谷が前に出た。猪爪は2位に落ちる。予選3位のHIROBON(バースレーシングプロジェクト【BRP】)も予選4位のMOTOTINO(55MOTO RACING)にかわされ4位にドロップ。5位に加藤正将(Audi Team Mars)、6位に植松忠雄(Floral Racing with UEMATSU)が続く。
1周目のシケインでは猪爪がトップ塩谷のインに飛び込むも、ここでも接触しながら塩谷がトップを守った。
5周目からは塩谷のペースが上がらないためか、猪爪に加え、MOTOTINOが追いつき、この3台は接近戦となる。
6周目のストレートではこの3台はスリーワイドとなり、その直後には加藤も迫ってきた。1コーナーからS字にかけて並走していた塩谷と猪爪はS字で接触。ハーフスピンを喫した猪爪は5位まで順位を落とした。2位にはMOTOTINOが、3位には加藤が、4位にはHIROBONが繰り上がった。この周のシケインでは2位のMOTOTINOのインに飛び込んだ加藤がMOTOTINOと接触。MOTOTINOと加藤が失速した横をすり抜けてHIROBONが一気に2位まで浮上した。猪爪も加藤をパスして4位に上がった。
猪爪は続くS字で加藤と接触してコースアウト。この混乱で後方を走っていた鈴木建自(バースレーシングプロジェクト【BRP】)が3位に浮上した。4位は猪爪、5位はMOTOTINOとなる。
2位に上がったHIROBONはトップの塩谷に接近。7周目に1秒7あった差を徐々に詰め始める。11周目にはその差は0秒3となったが、チャンピオンのかかっているHIROBONは無理をせず、12周を回って塩谷が初優勝を飾った。2位に入ったHIROBONはサタデーシリーズに続いてサンデーシリーズでもチャンピオンを決めた。
上位2台に大きく遅れて、3位鈴木、4位猪爪、5位MOTOTINOは終盤、接近戦となるが、鈴木が逃げ切って3位でフィニッシュした。最終ラップに猪爪をパスしたMOTOTINOが4位、猪爪は5位でレースを終えた。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI