2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦のフリー走行1回目が5月21日、大分県日田市のオートポリスで行われ、サッシャ・フェネストラズ(REALIZE Corporation KONDO SF19)が1分24秒613のトップタイムを記録した。
この日のオートポリスは朝から分厚い雲が上空を覆い尽くしており、全日本ロードレースJSB1000クラスの公式予選が始まった午前8時40分ごろには小雨が降り始めた。しかし走行が進むにつれて雨は止み、次第にレコードラインは乾き始める。
そのため、午前9時40分より90分間で行われたスーパーフォーミュラのフリー走行は、開始前にウェット宣言が出され、各車ウェットタイヤでピットを離れたが、すぐにピットイン。スリックに履き替えてコンディションの回復を待つことになった。
そうした中、序盤から精力的に周回を重ねるのは三宅淳詞(TEAM GOH G01 SF19)、佐藤蓮(Red Bull TEAM GOH G01 SF19)、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF19)、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF19)だ。開始から15分が経過した時点で三宅が1分29秒624でトップに立つ。
続いてサッシャ・フェネストラズ(REALIZE Corporation KONDO SF19)もコースイン。開始17分過ぎに1分28秒172を出してトップに浮上、そのまま再びピットへ。三宅も1分28秒268にタイムアップしてきた。
その後も山本が6周目に1分27秒094、小林が8周目に1分26秒937を記録するなど、路面コンディションが回復するにつれて各ドライバーのペースも次第に上がっていく。
開始から22分が経過したところで山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF19)が1分26秒538でトップに。
これを開始27分過ぎにジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)が1分26秒216で上回るが、さらにその2分後には牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF19)が1分25秒718でトップに立った。
続いて残り時間53分で関口雄飛(carenex TEAM IMPUL SF19)が1分26秒860を記録、2番手に浮上すると、開幕戦優勝の平川亮(carenex TEAM IMPUL SF19)も1分26秒038で3番手に上がってきた。三宅も1'26.088で4番手につける。
フリー走行は残り時間36分で65大湯がコースアウト。左のリヤサスペンションを傷めてコースサイドにストップしてしまったため、赤旗中断となった。場所はジェットコースターの先、11コーナーの立ち上がりだ。
車両回収ののち、フリー走行は午前10時45分に再開。残り時間は25分だ。
午後の予選に向けて最後の調整を試みる各ドライバー。ここでニュータイヤを投入した笹原右京(TEAM MUGEN BINGO SF19)が1分25秒386でトップに躍り出た。残り時間は20分を切ったところだ。
しかし残り時間16分でユーズドタイヤの関口雄飛(carenex TEAM IMPUL SF19)が1分25秒122で笹原を上回る。
さらに残り時間が10分を切ると、他のドライバーたちも次々とニュータイヤを投入。最後のアタックに取りかかる。まずはアレジが残り時間8分で1分25秒366を記録、続いてフェネストラズが1分24秒613でトップに躍り出た。第2戦優勝の野尻も残り3分で1'24.818をマークして2番手に。
そして牧野、大津のダンデライアン勢もセクター1で区間ベストを更新するが、牧野は惜しくも11コーナーでコースオフ、バリアに前から軽く接触してしまう。これにより大津もセクター1、2とベストを更新するが、セクター3で減速を余儀なくされ1'24.869に留まった。
ここでメインポストからチェッカーが出され、フリー走行1回目は終了。トップタイムはサッシャ・フェネストラズ(REALIZE Corporation KONDO SF19)で1分24秒613。2番手は坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING SF19)で1'24秒757。3番手は野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)で1分24秒818となり、1分24秒938で7番手の宮田莉朋(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)まで、上位7人が1分24秒台を記録する接戦となった。
第4戦の公式予選はこのあと午後2時50分よりノックアウト方式で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Katsuhiko KOBAYASHI