SUPER FORMULA

第2戦富士決勝 2021王者の野尻智紀が貫禄の走りでポール・トゥ・ウィンを達成

優勝は野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)

 2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の決勝が4月10日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、ポールポジションからスタートした野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)が貫禄の走りで今季初優勝。自身通算7勝目をものにした。

(天候:晴れ コース:ドライ)

 第2戦決勝は午後2時30分にフォーメーション開始。スタート時の気温は23℃、路面温度は32℃。ホームストレートに若干の向かい風が吹く中、41周の戦いが始まった。

 ポールポジションの野尻がトップで1コーナーに飛び込み、予選2番手の宮田莉朋(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)がそれに続くが、予選3番手の笹原右京(TEAM MUGEN BINGO SF19)はまたしてもエンジンストールに見舞われ、大きく順位を落としてしまった。

 代わって3位には山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF19)、4位にはサッシャ・フェネストラズ(REALIZE Corporation KONDO SF19)が上がり、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF19)が5位。6位には予選8番手スタートの平川亮(carenex TEAM IMPUL SF19)が続く。

 しかしその後方では、予選13番手スタートの牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF19)に最後尾からジャンプアップしてきた松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF19)がダンロップコーナーで追突するアクシデントが発生。スピンを喫した牧野がコース上でストップしたため、2周目から4周目にかけてセーフティーカーが導入された。

このSC導入の直前、小林は2周目の1コーナーでフェネストラズに並びかけ、コカコーラコーナーの手前で4位に浮上している。

 レースは5周目にリスタート。トップの野尻は後続を大きく突き放してホームストレートに戻ってきた。2位は宮田、3位は山下、4位は小林とここまでは順調に5周目を走り終える。

 ところがこの周のヘアピンで5位を走行していたサッシャ・フェネストラズ(REALIZE Corporation KONDO SF19)がスピンアウト。リヤタイヤにダメージを負って後退を余儀なくされる。

 代わって5位に浮上した平川は7周目の1コーナーで小林のインに並びかけるが、小林はこれを押さえ込む。

 すると今度は8周目の1コーナーでルーキーの三宅淳詞(TEAM GOH G01 SF19)が平川を捉えて5位に浮上するが、平川は11周目に三宅を抜き返す。前を走っていた小林が10周目にタイヤ交換を行ったこともあって、この時点で平川は4位に浮上する。

 続いて18周目の1コーナーで平川はオーバーテイクシステムを使って山下を攻略、3位まで浮上してきた。

 山下は18周目にピットイン。三宅は20周目にピットに飛び込み、山下の前でコースに復帰する。

 迫り来る山下を懸命に押さえ込む三宅だったが、22周目の1コーナーでついに山下が三宅を捉え、実質4位に浮上する。

 するとこの周で平川がピットイン。チームインパルのクルーは昨日より1秒以上早い6秒1の作業時間でタイヤ交換を完了し、平川をコースに送り出した。

 これが功を奏し、平川は24周目にタイヤ交換を行った2位の宮田を25周目に捉え、実質2位に浮上した。

 これを見てトップの野尻は25周目にピットイン。タイヤ交換に要した作業時間は7秒3だ。続く26周目に一気に間合いを詰めていく平川だったが、野尻を捉えるには至らない。27周を終えた時点で両者の差は1秒444だ。

野尻智紀、平川亮、宮田莉朋の争い

決勝2位は平川亮(carenex TEAM IMPUL SF19)

決勝3位は宮田莉朋(Kuo VANTELIN TOM\'S SF19)

 その後も野尻は1分24秒台前半のペースを保って平川を寄せ付けず、最後は1秒659差をつけて41周を走りきり、今季初優勝。昨年8月のもてぎ以来、自身通算7勝目をものにした。

 2位は平川、3位には宮田が入った。

ルーキー三宅淳詞(TEAM GOH G01 SF19)は大健闘の5位

 また、ルーキーの三宅は最後まで山下と接戦を展開、捉えることこそできなかったものの、5位入賞を果たし、2戦連続でポイントを獲得してみせた。

 次の第3戦の舞台はフォーミュラの聖地、鈴鹿サーキット。二輪の全日本ロードレースと併催の2&4レースが行われる。4月24日決勝だ。

表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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