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第1戦富士決勝 PP笹原右京まさかのストール! 波乱の開幕戦を制したのは平川亮!!

決勝がスタートした

 2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦の決勝が4月9日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、予選3番手からスタートした平川亮(carenex TEAM IMPUL SF19)が前年王者野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)とのバトルを制し、自身通算3勝目を挙げた。

(天候:晴れ コース:ドライ)

 午後2時30分より41周で行われた第1戦決勝はスタートから大荒れの展開となった。

 まずスタートでポールポジションの笹原右京(TEAM MUGEN BINGO SF19)がエンジンストール。笹原によれば、クラッチをミートした瞬間にエンジンがいきなり停止したという。現時点では原因を精査中とのことで、ドライバーにはなす術がなかったという。笹原はなんとか再始動してレースに加わったが、8周目に左リヤタイヤのパンクチャーに見舞われて予定外のピットインを強いられ、その後は周回遅れで走行を続けざるを得なかった。

 これでトップに躍り出たのが予選3番手の平川。2番手にサッシャ・フェネストラズ(REALIZE Corporation KONDO SF19)が続き、関口雄飛(carenex TEAM IMPUL SF19)が3位につける。

 同じくフロントローからスタートした佐藤蓮(Red Bull TEAM GOH G01 SF19)もスタートで後続に飲み込まれてしまい、ダンロップコーナーで大津弘樹(DOCOMO DANDELION M6Y SF19)に追突されてスピン、18位と大きく順位を落としてコントロールラインに戻ってきた。

 さらにコカコーラコーナーでは福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE SF19)も後続に追突されてスピン。福住はその際に左のリヤタイヤをカットされたほか、フロアにもダメージを負ってしまったため、そのままレースを終えている。

 トップ争いは、5周終わりのホームストレートでフェネストラズがオーバーテイクシステム(OTS)を作動させて平川を攻略、トップに浮上するが、平川は離されずに追い上げていき、14周目の1コーナーでOTSを使ってトップを奪い返した。

 その後方では、予選6番手の野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)が10周目にいち早くタイヤ交換を敢行。1分24秒台前半で周回を重ねるトップ2台に対し、野尻は1分24秒フラットから時折1分23秒台に入るハイペースで飛ばしに飛ばして順位挽回を図っていた。

 15周を終えた時点でトップの平川との差は42秒391。これが19周目には41秒145となり、21周目にはタイヤ交換を行ったフェネストラズをピット出口で抜き去って実質2位に浮上、さらに23周目には平川との差を39秒771まで詰めてきた。

 これを見て平川は25周目にピットイン、タイヤ交換を行って野尻の前でピットアウト。しかし1コーナーの飛び込みで早くも野尻の先行を許してしまう。

 しかし勝負はそこで終わらなかった。

 タイヤに熱の入った平川は反撃に転じ、27周目に自己ベストを更新して野尻との差を1秒468とすると、28周目には0秒623と一気に間合いを詰める。

野尻智紀と平川亮のトップ争い

 そして30周目。

 ホームストレートでOTSを作動させた平川は1コーナーでアウトから野尻に並びかけるが、野尻はこれを押さえこむ。しかし平川も諦めずにコカコーラコーナー、ダンロップコーナーと仕掛けていき、第13コーナーで野尻のアウトに並びかけると、そのままGR Supraコーナーでインに入ってトップを奪い返した。

 その後も平川は1分23秒台のハイペースで一気に後続を突き放しにかかり、最後は野尻に5.623秒差をつけてチェッカーを受け、初戦を勝利で飾るとともに、自身通算3勝目をものにした。

 2位は野尻。3位にはフェネストラズが入った。

 また、予選最後尾からスタートした大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING SF19)は何と14台抜きの離れ業をやってのけて7位入賞を果たし、1周目のアクシデントで一時は大きく順位を落とした佐藤も、トップグループと遜色ないペースで粘り強く走行を続け、最後は9位でフィニッシュ。10位に入った三宅淳詞(TEAM GOH G01 SF19)とともに、ルーキードライバー二人は揃ってポイントを獲得した。

 なお、今大会は2レース制で行われるため、明日午前10時25分より第2戦の公式予選が、午後2時30分より同じく41周の決勝レースが行われる予定だ。

優勝は平川亮(carenex TEAM IMPUL SF19)

決勝2位は野尻智紀(TEAM MUGEN MOTUL SF19)

決勝3位はサッシャ・フェネストラズ(REALIZE Corporation KONDO SF19)

決勝4位は関口雄飛(carenex TEAM IMPUL SF19)

表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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