全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦は16日、ツインリンクもてぎで公式予選を行い、ルーキーの大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が初ポールポジションを獲得した。
午後1時35分、ときおり小雨が落ち、ウェット宣言が出される中、ノックアウト方式の予選が始まった。Q1とQ2はA、Bグループに分けられ、その中で勝ち残ったドライバーがQ3に進出し、グリッドが決定する。
■Q1(Aグループ)
このAグループと次のBグループは10分間で行われ、それぞれ上位7人がQ2のそれぞれのグループに進出する。
ここでは最初にアタックラップに入った小林可夢偉(KCMG)が90度コーナー立ち上がりでスピンしてクラッシュ。早々に赤旗が提示され波乱の幕開けとなった。
再開後、トップタイムを記録したの1分30秒549とコースレコードを更新した福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。2位には大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が、3位には大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が入った。
大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)とクラッシュした小林がここでノックアウトされた。
■Q1(Bグループ)
BグループはAグループの赤旗の影響で午後1時56分より10分間で行われた。空からは小雨が落ち始める。
ここでは、ただ一人30秒を切る1分29秒757をたたき出した野尻智紀(TEAM MUGEN)がトップで通過。2位には松下信治(B-MAX RACING TEAM)が、3位には牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が続いた。
宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)がここでノックアウトされた。
■Q2(Aグループ)
AグループQ2は午後2時16分より7分間で行われた。場内には霧雨が落ちる。上位4台がQ3に進出する。
ここではドライ/ウエットタイヤの選択が明暗を分けた。
トップタイムをマークしたのはウェットタイヤを履いた山下健太(KONDO RACING)。2位には大湯が、3位には阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)が、4位には大津が入った。
平川亮(carenex TEAM IMPUL)はピットインしてウェットタイヤを履くが、1周を回り終わるまでにタイムアップし、ここでノックアウトされた。ポールポジション獲得がチャンピオンへの条件だったが、ここでその可能性が消えた。
中嶋一貴(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)と福住もここでノックアウトされた。
■Q2(Bグループ)
BグループのQ2午後2時28分より7分間で行われた。
関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)と山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)がウェットタイヤを履いてコースイン。1周を回って野尻、牧野、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)もウエットに履き替えた。
ここでトップタイムを記録したのは関口。2位に野尻が、3位には山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が、4位には牧野が入った。
坪井、松下、国本雄資(KCMG)がノックアウトされた。
■Q3
このセッションはQ2のAグループ、Bグループの上位4人、8人が参加して最後の争いが行われた。
ここでは大津のみがドライタイヤを選択。他はウエットタイヤを履いてアタックを行った。この頃から雨はやみ、徐々に路面が乾きつつある中で、セッションは進行した。路面が乾いた終盤には、下位に沈んでいた大津がペースアップ。ウェットタイヤ勢を圧倒するタイムで、各セクターを通過、一気にトップに躍り出た。大津は、さらにアタックを続け最終的には1分32秒317をたたき出してぶっちぎりでのポールポジションを決めた。
2位には今シーズンの不調から脱しつつある昨年のチャンピオン、山本が入った。
野尻は、途中ピットインして2セット目のウェットタイヤに履き替えると、終了直前にタイプアップを果たし、3位に食い込んだ。
4位には山下が、5位には阪口が、6位には関口が、7位には牧野が、8位には大湯が入った。
決勝は明日午後2時45分より35周で行われる。野尻の戴冠がなるかに注目だ。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum