スーパーFJ鈴鹿シリーズ第4戦は20日、鈴鹿サーキットで行われているクラブマンレース第3戦で決勝を行い、5番グリッドからスタートした岡本大地(FTK・レヴレーシングガレージ)が序盤でトップに立つとそのまま優勝、今季3勝目を飾った。
決勝は午後4時55分にフォーメーションラップが始まった。太陽も雲に隠れ、幾分涼しくなった中、24台がグリッドに付きスタートが切られた。
ポールポジションの森山冬星(DIXCEL☆ROYAL/MYST)と2番グリッドの高木悠帆(MYST KK-SⅡ)は併走しながら1コーナーへ向かうが、アウトの森山が前に出て順位をキープ。高木は2位に付けた。3位には5番グリッドから抜群のスタートを切った岡本大地(FTK・レヴレーシングガレージ)が上がってきた。4位には佐藤巧望(MYST.KK-SII.制動屋)が、5位には八巻渉(中日本自動車短期大学MSE学科KKS-Ⅱ)が、6位には上野大哲(SACCESS RACING ES)が続く。
3位の岡本はオープニングラップの130Rで縁石をまたぎながらアウトから高木をパスして2位に浮上。高木は続くシケインでインから佐藤にもかわされ4位に落ちた。
さらに岡本はトップの森山を追う。2周目のシケインで背後に迫ると、森山はブレーキをロック。立ち上がりが鈍ったところをストレートで並びかけ3周目の1コーナーでトップに立った。
ここから岡本は2位の佐藤を引き離しにかかる。4周目に1.7秒あった差は、7周目には3.0秒まで開いた。8周目には1コーナーから2コーナーにかけシフトに問題が発生。しかし佐藤との差は大きく、1.5秒まで迫られるもののトップを堅守。
その後も岡本は佐藤の追い上げを振り切り、12周をまわって前戦の雪辱を果たし、今季3勝目を飾った。2位には佐藤が続いた。
このレースのハイライトは8番グリッドからスタートした居附明利(SACCESS RACING)だろう。2周目にはチームメートの上野をかわして6位に上がると、5周目には八巻を攻略して5位、7周目には高木を1コーナーでパスして4位まで浮上。10周目にはこのレースのファステストラップをたたき出し、続く11周目の1コーナーでは森山をインから差してついに表彰台圏内の3位まで浮上した。居附は前戦ストールで最後尾から追い上げ8位。このレースでも3位に入り、2レースをまたいで、最後尾から3位まで上り詰めた。
4位にはポールスタートの森山が、5位には上野が、6位には冨田自然(MYST KKS-Ⅱ/ArugaSupport香川)が入った。
第5戦は7月25日のクラブマンレース第4戦で決勝が行われる。このラウンドはSUGOでの86レースに出場する岡本が欠場。新たなウィナーが生まれるかに注目したい。
- 優勝 岡本大地(FTK・レヴレーシングガレージ)
- 「前戦のエンジントラブルはスロットルボディーとそのキャリブレーションが合っていなかったのが原因で、それを交換したら直りました。スタートは狙っていました。ここ最近のレースでは一番決まりました。一人旅になってからはファステストを狙っていましたが、居附選手に取られてしまいました。1~2コーナーで3速に入らないようになって、一時タイムが落ちましたが、次の周からは4速固定で行くようにして、ロスをしないようにしました。運転手なのかミッションなのか、なんなんでしょう? 開幕からクルマが序盤に強いというのがわかっていたので、残りのレースも強みとしてやっていきたいですね。次戦は休みますが2年連続チャンピオンを目指してがんばります」
- 2位 佐藤巧望(MYST.KK-SII.制動屋)
- 「反省点は岡本選手にスタートで前に出られたことです。ぼくも無難なスタートを切ったんですが、彼の方が蹴り出しが良かったです。岡本選手が前半なんであんなにペースを上げられるのかわからなくて、そこをどうすればいいのだろうと……。後半は同じペースで走ってたので岡本選手がミスをするのを待ってたんですが、上手だし手強いですね。次戦は岡本選手が休むのを知ってたのでいるうちに倒したかったんですが、いないなら勝つ以外にないかなと思います」
- 3位 居附明利(SACCESS RACING)
- 「スタートでは一つ二つポジションを落としてもいいのでストールしないように集中していました。普通に走れば前に出て行けるのでその走りを信じました。東コースが得意なので1コーナーで抜ければ相手が離れていくので、どんどん前に行くことができて楽しかったです。この後も出たいと思っていますが、資金不足なのでスポンサーを募集中です」
Photo: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI