オートバックス スーパーGTシリーズ、2021年最初の公式テストが3月6日、岡山国際サーキットで始まった。午前中に行われた最初の走行では#36関口雄飛/坪井翔組(au TOM'S GR Supra)が1'18.352、GT300クラスは#52吉田広樹/川合孝汰組(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)が1'26.265と、両クラスともトヨタGRスープラがトップタイムを記録した。
公式テスト最初の走行は午前10時より120分間で行われ、大きなアクシデントや赤旗中断などもなく終了した。開始時点の気温は14℃。路面温度はコントロールライン上で20.1℃。終了時には27.2℃まで上昇した。
今シーズンからサッシャ・フェネストラズに代わって坪井を起用したTGR TEAM au TOM'Sは、その坪井が走行開始から30分が経過したところで1'18.352を記録。これがそのままこのセッションのトップタイムとなった。坪井はその後も順調に周回を重ねて残り10分で関口に交代。トータル49周を走破した。
2番手につけたのは今年からチーム名称がAstemo REAL RACINGに変わった#17塚越広大/ベルトラン・バゲット組(Astemo NSX-GT)。こちらは走り出しから最後までバゲットが走行を担当、46周めに1'18.637を記録し、トータル53周を消化した。
昨年のチャンピオン、#1山本尚貴/牧野任祐組もメインスポンサーのスタンレーが昨年末でブランド展開を終了したため、今季から#1STANLEY NSX-GTに車名を変更することに。今回は牧野任祐に代わって武藤英紀がステアリングを握り、21周めに1'18.829を記録して3番手につけた。昨年末に髄膜炎を発症し、スーパーフォーミュラの終盤戦を欠場することになった牧野だが、チームによれば順調に回復してきているとのこと。今回は4月の開幕戦に間に合わせるべく、万全を期して休ませたという。
一方、ニッサンGT-R勢は#12平峰一貴/松下信治組(カルソニック IMPUL GT-R)の7位が最上位と一歩出遅れた格好か。午後の走行と明日の走行でどこまでトヨタ勢、ホンダ勢に迫れるかに注目していきたいところだ。
GT300クラスは#52埼玉トヨペットGB GR Supra GTの吉田が開始早々に1'26.816を記録してトップに立つと、40周めには1'26.265までタイムを縮めて最後まで他の追随を許さなかった。
今シーズンは52号車のほか#60吉本大樹/河野駿佑組(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)と#244三宅淳詞/堤優威組(たかのこの湯 GR Supra GT)も昨年までにレクサスRC F GT3からスープラに車両を変更。60号車は13番手につけたが、244号車は今回のテストには参加していない。
2番手には市販車のモデルチェンジに伴いボディデザインを変更した#61井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)が1'26.629で続き、#25松井孝允/佐藤公哉組(HOPPY Porsche)が1'26.665で3番手につけた。
スーパーGT公式テストはこのあと午後2時より2本めの走行を行う。
Text:Kazuhisa SUEHIROPhoto: Katsuhiko KOBAYSHI