2021オートバックス スーパーGT第2戦「たかのこのホテル富士GT500kmレース」の公式予選が5月3日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは国本雄資/宮田莉朋組(19号車・WedsSport ADVAN GR Supra)、GT300クラスは井口卓人/山内英輝組(61号車・SUBARU BRZ R&D SPORT)がポールポジションを獲得した。
(天候:晴れ コース:ドライ)
公式予選は午後2時30分よりノックアウト方式で行われた。開始時点の気温は16℃。しかし最終コーナーから1コーナーに向かって冷たい追い風が吹く中での走行となった。
予選Q1:スープラ勢全車がQ2進出! トップタイムは#14山下
GT500クラスのQ1は午後3時3分に走行開始。上位8台がQ2に駒を進める。出走ドライバーは#1山本尚貴(STANLEY NSX-GT)、#3千代勝正(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)、#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)、#12松下信治(カルソニックIMPUL GT-R)、#14山下健太(ENEOS X PRIME GR Supra)、#16笹原右京(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)、#17塚越広大(Astemo NSX-GT)、#19国本雄資(WedsSport ADVAN GR Supra)、#23松田次生(MOTUL AUTECH GT-R)、#24佐々木大樹(リアライズコーポレーションADVAN GT-R)、#36坪井翔(au TOM'S GR Supra)、#37平川亮(KeePer TOM'S GR Supra)、#38石浦宏明(ZENT CERUMO GR Supra)、#39中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)そして#64伊沢拓也(Modulo NSX-GT)だ。
各ドライバーともアウトラップ、2周目、3周目と入念にウォームアップを行い、4周目からタイムアタックに入っていく。
まずは#64伊沢が4周目に1'30.428、続いて#38石浦が1'27.815をマーク。
#24佐々木は1'28.407。#64伊沢は5周目に1'28.132。そして#23松田が1'27.569でトップに。しかしすぐに#39中山が1'27.418、#8野尻が1'27.413とこれを上回るが、最後に#14山下が40kgのサクセスウェイトをものともせず、1'27.176でトップに躍り出た。
2番手には#8野尻で1'27.195、#36坪井が1'27.220で続き、以下#37平川、#38石浦、#19国本、#39中山そして#23松田までがQ2進出。スープラは全車生き残り、ここで#16笹原、#64伊沢、#17塚越、#3千代、#12松下、#24佐々木、そして前年王者の#1山本がここで敗退した。
GT300クラスはA、Bのにグループに分かれて走行し、各グループの上位8台がQ2進出の権利を得る。
Aグループは公式練習トップの#61井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)が4周目に1'35.963を記録してでトップに。続いて#2加藤寛規(muta Racing Lotus MC)が5周目に1'36.104で2番手に浮上。3番手には#7荒聖治(Studie PLUS BMW)が続いた。
以下、#52吉田広樹(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)、#31中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)、#9ケイ・コッツォリーノ(PACIFIC NAC CARGUY Ferrari)、#18名取鉄平(UPGARAGE NSX GT3)、#5平木湧也(マッハ車検GTNET MC86マッハ号)の8台がQ2進出を果たした。
続いてBグループも2周目、3周目と次第にペースを上げながらタイヤとブレーキに熱を入れ、4周目から本格的なアタックを開始。
まずは#60河野駿佑(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)が1'35.791といきなり好タイムを叩き出す。
続いて#10星野一樹(GAINER TANAX with IMPUL GT-R)、#11安田裕信(GAINER TANAX GT-R)のゲイナー勢が1分36秒台のタイムを叩き出すが、#60河野は1'35.727とさらにタイムを縮めてみせた。
結局2番手には1'36.046を記録した#55高木真一(ARTA NSX GT3)がつけ、#11安田が1'36.295で3番手。以下#65菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG)、#10星野、#360青木孝行(RUNUP RIVAUX GT-R)、#96新田守男(K-tunes RC F GT3)、#4片岡龍也(グッドスマイル初音ミクAMG)までがQ2進出を果たした。
予選Q2:#19宮田が会心のアタック!!自身初のPP獲得
GT500クラスは午後3時41分に走行開始。ポールポジションを争う10分間のアタック合戦だ。
まずはコースオープンと同時に#8福住仁嶺(ARTA NSX-GT)、#14大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)、#19宮田莉朋(WedsSport ADVAN GR Supra)、#38立川祐路(ZENT CERUMO GR Supra)、#39ヘイッキ・コバライネン(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)がコースイン。少し遅れて#23ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)、#36関口雄飛(au TOM'S GR Supra)、そして開幕戦に続いて代役参戦の#37阪口晴南(KeePer TOM'S GR Supra)が走行を開始した。
ここでも各ドライバーがアタックに入ったのは4周目からとなった。
まずは#38立川が1'27.114をマーク。続いて#19宮田が5周目に1'26.496を叩き出してトップに浮上する。立川も5周目に再びアタックを行なったが、タイムは1'27.031と一歩及ばなかった。
そして最後に#8福住が1'26.499と、19号車にわずか千分の3秒差という好タイムを叩き出したところでチェッカーが提示された。
その結果、国本雄資/宮田莉朋組(19号車・WedsSport ADVAN GR Supra)が第2戦のポールポジションを獲得。TGR TEAM WedsSport BANDOHにとっては2016年10月の第7戦チャン・インターナショナルサーキット以来、実に4年7ヶ月ぶりのポール獲得となった。宮田にとってはこれがGT500で初のポールポジションだ。
2番手には野尻智紀/福住仁嶺組(8号車・ARTA NSX-GT)がつけ、立川祐路/石浦宏明組(38号車・ZENT CERUMO GR Supra)が3番手から明日の決勝をスタートすることになった。
GT300クラスは午後3時23分に走行開始。ここで#2muta Racing INGINGは第3ドライバーの小高一斗にアタックを任せた。
Q1同様に2周目、3周目とウォームアップを行って4周目からアタックに入る各車。
まずは#52川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)が1'36.005。続いて#2小高一斗(muta Racing Lotus MC)が1'36.233を記録し、#55佐藤蓮(ARTA NSX GT3)が1'35.485でトップに。Q1トップの#60吉本大樹(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)は1'36.079で3番手だ。
しかし#61山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)が5周目のアタックで1'35.343を叩き出して一気にトップへ。#55佐藤も5周目のセクター1で全体ベストを叩き出すも、コントロールラインに戻ってくると1'35.702とタイム更新ならず。
これにより今季から新型BRZを投入したが井口卓人/山内英輝組(61号車・SUBARU BRZ R&D SPORT)ポールポジションを獲得。高木真一/佐藤蓮組(55号車・ARTA NSX GT3)が2番手につけ、6周目に1'35.824を記録した吉本大樹/河野駿佑組(60号車・SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)が3番手という結果となった。
第2戦決勝は明日の午後2時30分より110周(500km)で行われる。2年ぶりに行われる長距離レースを制するのは果たしてどのチームだろうか。
Text:Kazuhisa SUEHIRO