10月9日、フォーミュラ・リージョナル選手権(FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP)第11戦の決勝が宮城県・スポーツランドSUGOで行われ、澤龍之介(D'stationF111/3)がポールポジションから逃げ切って今季2勝目を飾った。
マスタークラスは、序盤で順位を上げた#7畑享志(F111/3)が第10戦に続き連勝を飾った。
一向に好転しない天候は、第11戦のスタート時刻になっても冷たく細かい雨を降らし続けた。今回は全車レインタイヤを装着してスタートを迎えた。
ポールポジションの#77澤は好スタートで1コーナーに飛び込むと、1周目で早くも2.8秒のギャップを築いてコントロールラインに戻ってくる。これを追うのが予選2位の#45大草りき(PONOS Racing)と予選3位の#3小川颯太(Sutekina Racing)だが、#3小川はペースが上がらず、この後ズルズルと順位を落としてしまう。
一方、予選のクラッシュで最後尾スタートとなった#28古谷悠河(TOM'S YOUTH)は、1周目に6位までジャンプアップ。まずは前を行く#8三浦愛(ARTA F111/3)を攻略しようと攻め立てる。
トップ#77澤は快調に飛ばし、7周目には2位#45大草に対し、6秒という大きなマージンを築くが、この頃から雨足が強くなり、やや硬目のセッティングで臨んでいた#77澤は#45大草に徐々に追い上げられることになる。
トップ2車には置いていかれたものの、3位#11太田格之進(Rn-sportsF111/3)は単独3位の座を確固たるものにし、その後方では#8三浦、#28古谷のバトルが続く。
降り続く雨の中、トップ2車の差は周回を重ねる度に縮まっていき14周目には2.8秒となった。
しかし、トップ#77澤は「大草選手に追い上げられてかなり不安でした」とは言うものの、残り周回を安定して走りきり、富士大会に続き、ここ菅生でも1勝をあげた。しかも、今回はポール・トゥ・ウィンという完勝だった。
#8三浦愛と#28古谷のバトルは終盤まで続いたが、#8三浦愛が「古谷選手と速いところが違っていたのでそこを確実に抑えるようにしました」と最後まで前には出さず、この結果、#28古谷のチャンピオン決定を最終鈴鹿大会に持ち越すことに成功した。
マスタークラスは、「最終コーナーが他車より速かった」という#7畑が、序盤で一気にトップに躍り出ると、そのまま逃げ切って連勝のフィニッシュ。
#7畑の連勝により、マスタークラスのチャンピオン争いは混沌としてきた。こちらも鈴鹿大会で決することになった。
Text:Shigeru KITAMICHIPhoto: Kazuhiro NOINE