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SGT:第3戦鈴鹿 序盤のアクシデントを克服し、チーム一丸で猛暑の鈴鹿ラウンドを完走! (Arnage)

 第2戦の富士ラウンドからわずか10日間のメンテナンス期間を経て、迎えたのは第3戦「FUJIMAKI GROUP 鈴鹿GT300km」。東海地方では連日体温を上回るような厳しい暑さが続いていたが、ファクトリでは入念なメンテナンスと鈴鹿サーキットのコース特性を活かしたセットアップが行われた。コースが長い鈴鹿サーキットはクラス先頭車両とのラップ差が開きにくく、チームが目標としている同一周回ポイント「3」を狙えるチャンス。手堅く先頭車両についていくための要は、熱ダレしないタイヤをチョイスすることに間違いなかった。週間天気予報では傘マークが見え隠れしていたが、チームは熱との戦いとなることを確信していた。

 予選の行われる土曜日も、朝から真夏の太陽が照りつける厳しい暑さとなった。

 午前中の公式練習では、前戦富士ラウンドからの懸案事項であった硬いタイヤのテストを中心に、山下選手と加納選手が交互に走行した。

 富士では発動し難かったウルトラハードタイヤだったが、路面温度が50℃に迫る猛暑の鈴鹿のコースでは威力を見せ、チームは日曜日の決勝をこのタイヤで臨むことを決断した。 そのほか、チームは細かい設定を行いながら、翌日のレースに向けて方向性を固めていった。(ベストラップは28Lap目に山下選手がマークした02'02.580)

 午後からの予選は気温33℃と厳しいコンディションの中行われた。今回もB組のArnage Racingは、山下選手が10分間の予選時間の中4Lap目に2'01.490をマークする好アタックを見せたが、惜しくもQ2に進むことは叶わず、 ARNAGE AMG GT3は翌日の決勝を28番グリッドからスタートすることになった。

 翌日決勝も、雲が多いながら、猛暑のドライコンディションとなった。13時スタートの鈴鹿ラウンド、第1スティントを担当するのは加納選手で、28番手から追い上げる形でレースが始まったが、波乱の展開を予感させるようにスタートラップからSCが導入される。加納選手はSC明け、決勝ベストとなる02'03.738をマークするなど好調な走り出しを見せていた。ところが、6Lap目、シケイン付近で22号車と接触、「危険なドライブ行為」と見做されてドライブスルーペナルティを下される。26位に浮上していたARNAGE AMG GT3は一旦スタートのポジションまで落ちてしまったが、加納選手は気を取り直してレースを再開した。

 追い上げを開始しようとした時、今度はバックストレート上の落下物撤去のため再びSC導入となる。これにより、ペナルティによって開いてしまったマージンは一気にクリア、意気揚々とした走りの加納選手は、ウルトラハードタイヤのおかげでスティント最後までタイムを落とすことなく、25Lap目、見かけ上13番手でピットに入ってきた。チームは正確かつ迅速なピットワークでタイヤを4輪とも交換し、給油も終えて、第2スティントの山下選手を29番手でコースに送り出し、山下選手は首尾よく300クラスの先頭車両34号車の前方に滑り込むことができた。

 ところがその直後、2コーナー付近でアクシデントが発生、今大会3度目のSCが導入となる。レースが再開され、全車両がルーティンピットを終えると、ARNAGE AMG GT3は22番手に浮上していた。

 レースが終盤に差し掛かっても路面温度はまだ50℃近く、過酷なコンディション。タイヤもマシンも続々と悲鳴を上げ、レース展開が荒れる中でも、Arnage Racingがチョイスしたタイヤは淡々とレースを続けていた。山下選手は大きくペースを落とすこともなく、周囲のマシンが脱落していく中、冷静なドライビングで少しずつポジションアップ、18位でチェッカーを受けることができた。

 Arnage Racingは序盤のアクシデントを克服し、両ドライバーの粘り強い走りと、メカニックの息のあった迅速なピットワークで、目標だった鈴鹿ラウンドでの完走ポイント3を獲得することができた。

Arnage Racing 2020 SUPER GT Race report


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