JAF F4選手権

JAF-F4:第1戦もてぎ 太田達也が金井亮忠の猛追を振り切り初戦を制す

 2020年JAF地方選手権JAF-F4選手権第1戦は3月8日(日)にツインリンクもてぎフルコースで開催された。

 昨年のランキングでトップ3だった47号車徳升広平(藤田薬局 アポロ電工M・T)、56号車河野靖喜(CMS☆RISING)、19号車ハンマー伊澤(ハンマーレーシング☆ハヤテ)の3選手がそのまま参戦する他に、スーパーFJからのステップアップ組も加えて11台がエントリーした。しかしその中でなんと昨年王者の徳升が前日の練習走行でエンジンブロー、代替エンジンの手当てが付かず欠場になるという波乱の開幕戦となった。

 午前9時からの予選はスーパーFJと同じくレインコンディションだが雨は止んでいる状態、コースイン直後からトップに立ったのは11号車太田達也(Rn-sports制動屋KK-ZS)。太田は2018年のJAF-F4東日本選手権で第1戦/第2戦の菅生ラウンドで連勝、更に第3戦でもてぎで3位に入り残り全戦を欠場しながらも東日本ランキング3位、同年の日本一決定戦でも2位を獲得した実力の持ち主。昨年は第2戦/第3戦の菅生ラウンドのみに出場している。

 トップに立った太田は毎周タイムを短縮し、2位以下に大差をつける。2番手は72号車金井亮忠(チームNATS・正義・001)。金井は2018年JAF-F4東日本選手権のチャンピオンだが昨年は練習走行でのクラッシュで負傷し序盤を欠場。シリーズ後半にスポット参戦し、今年本格復帰した。太田のタイムを追いかけその差は5秒0、4秒3、3秒8と次第に縮むものの大きいまま。

 太田が5周目に入った所でヘアピンでストップした車両があり赤旗中段。5分間の中断を経て再開した後も太田の勢いは止まらず最終的に2分12秒286までタイムアップ。2位金井は3秒398差、3位33号車中島功(SHINSEI・KK)は7秒190差という大差がついた。

 12周の決勝レースは午後1時スタート。雨はほとんど止み路面もレコードラインが乾いていきそうな微妙なコンディション。ぎりぎりまでスリックタイヤを準備していたマシンもあったが、全車レインタイヤでスタートした。

 ポールポジションから太田が飛び出し予選と同様に2位以下を突き放す。2位スタートの金井が太田を追うもののその差は1秒9から2秒7へと開いていく。後方では予選7位だった9号車KAMIKAZE(スーパーウィンズ.F108)が4位までジャンプアップしたのをきっかけに順位の出入りがあるが、3位以下はトップ2台のペースにまったくついて行けない状態。

 しかし4周目から金井がファステストラップを連発して追撃に移る。2台とも濡れた路面と選んで走る状況になっているが太田のタイヤがより苦しいようで、金井とのギャップが目に見えて縮まり始める。5周目のフィニッシュライン上ではその差が0.5秒となり、ここから2台による接近戦となり、金井が太田の後方でプレッシャーをかけ続ける。

 9周目にはテール・ツー・ノーズとなり金井がオーバーテイクのチャンスを伺う様に左右に動きを見せる。そして10周目の2コーナーの立ち上がりで金井が大谷に並びかけ、そのまま3~4コーナーとインを差すが太田が抑え込みトップを死守。続く11週目は90度コーナーからビクトリーコーナーまで並走するもここでも金井は逆転できない。

 ファイナルラップも金井が攻め続けるが最後まで太田がしのぎ切って0.299秒差で優勝。金井との神経戦を制した。

 JAF-F4選手権第2戦/第3戦は、5月16日~17日にスポーツランド菅生で行われる。

Text: Junichi SEKINE


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