ピレリスーパー耐久シリーズ第3戦「富士SUPER TEC 24時間レース」は、1~2日に決勝を行い、予選2位からスタートした1号車・浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗/平峰一貴組(GTNET GT3 GT-R)が順調に周回を重ね、801周・24時間57秒374で、昨年に続き富士24時レース2連覇を達成した。
(観客 5月31日: 3,300人/6月1日: 16,700人/6月2日: 16,100人/延べ36,100人)
決勝は1日、午後3時に24時間先のゴールを目指して、長い戦いが始まった。終始天候は曇り、ドライコンディションと過ごしやすい中でレースは推移した。
ST-Xクラスは、ポールポジションの300号車・TAIROKU RACING GT-R GT3と予選2位の1号車・GTNET GT3 GT-RのGT-R同士の一騎打ちとなった。この争いは日暮れから夜間、明け方まで順位を入れ替えながら続いたが、日も高くなった残り4時間あまり、300号車に駆動系のトラブルが発生して緊急ピットイン。修理に長時間を要し、これで1号車は安泰。2位以下を大きく離して、昨年に引き続き24時間レースを連覇した。2位には9号車・MP Racing GT-Rが入り、健闘むなしく300号車は3位でレースを終えた。
ST-Zクラスは、予選2位の3号車・ENDLESS AMG GT4がレースをリードし、これをポールポジションの2号車・ケーズフロンティアSYNTIUM KTMが追う展開となったが、夜間走行となった1日のうちに2号車にトラブルが発生してリタイア。3号車が悠々と24時間を走りきり優勝した。2位には51号車・DIAMANGO Caymanが入った。
ST-TCRクラスは、ポールシッターで優勝候補だった97号車・Modulo CIVICが0時前にトラブルでリタイア。45号車・BRIN・NAUB RS3 LMSがトップに浮上するとそのまま逃げ切り優勝した。2位には501号車・KCMG Annika CIVIC TCRが、3位には22号車・WAIMARAMA KIZUNA Audi RS3 LMSが入った。
1台参加のST-1クラスは、細かいトラブルを乗り越えた47号車・D'station Porscheが完走して優勝。総合順位も5位と健闘した。
ST-2クラスは、4台の参加全車がトラブルに見舞われた。そんな中、トラブルに素早く対応した59号車・DAMD MOTUL ED WRX STIが昨年の雪辱を果たす優勝。2位には7号車・新菱オート☆NeoGlobe☆DXLエボⅩが、3位には6号車・新菱オート☆DIXCELエボⅩのランサー勢が続いた。
ST-3クラスは、優勝候補の一角、62号車・DENSO Le Beausset RC350が開始1時間前に1コーナーでクラッシュ。波乱の幕開けとなったが、ライバルのトラブルを尻目に堅調に走行した34号車・TECHNO FIRST RC350が優勝。2位には5号車・5ZIGEN ADVICS RC350 TWS TRACYが、3位には38号車・ADVICS muta racing RC 350 TWSが入った。
ST-4クラスは、序盤から86号車・TOM'S SPIRIT 86が自力を発揮してレースをリード。終盤は2位以下を寄せ付けず、今季初優勝を飾った。2位には13号車・ENDLESS・86が、3位には終盤、ミッショントラブルから復帰した884号車・林テレンプSHADE RACING 86が入った。
ST-5クラスは、夜間走行に入ったあたりからトップに浮上した69号車・J'S RACING☆FITがレースをリード。しかし残り4時間30分あたりでドライブシャフトのトラブルのためピットイン。この間、トップに立った88号車・村上モータースMAZDAロードスターが昨年に続き24時間レースを制した。2位には69号車が、3位には168号車・冴えカノレーシングwith RFCが入った。
第4戦は大分県のオートポリスに舞台を移し、7月21日に5時間の決勝レースが行われる予定だ。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Keiichiro TAKESHITA