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SGT:スプリントカップ富士レース1決勝 吉本/宮田組、薄氷の逆転優勝!

11月23日、スーパーGT×DTM交流戦のサポートレース「auto sport Web スプリントカップ」レース1の決勝が、静岡県・富士スピードウェイ(1周4.563km)で行われ、ポールポジションからスタートした#60吉本大樹/宮田莉朋(SYNTIUM LMcorsa RC F GT3)が、苦しみながらも最終ラップで逆転し優勝を飾った。

スプリントカップレース1: スタートシーン スプリントカップレース1: 優勝は吉本大樹/宮田莉朋組(SYNTIUM LMcorsa RC F GT3) スプリントカップレース1: 決勝2位は飯田太陽/田中勝輝組(植毛GO&FUN GT-R) スプリントカップレース1: 決勝3位に脇阪薫一/吉田広樹組(埼玉トヨペットGBマークX MC) スプリントカップレース1: 最終レースの松井孝允/佐藤公哉組(HOPPY 86 MC)は7位 スプリントカップレース1: 表彰式

スプリントカップは、レース時間50分、スタートから20分~30分の間にドライバー交代、ピットイン~アウトまで70秒、タイヤ交換は30秒かけなければならないという独自ルールのセミ耐久レースだ。

スタート時、コースはセミウェット。細かい雨粒は落ちているもののコースを濡らすほどではなく、タイヤ選択に悩むところ。この微妙なコンディションで、2列目4番グリッドの#48田中勝輝(植毛GO&FUN GT-R)はコースコンディションが回復することに賭け、スリックを選択した。

レースはスタートから予選トップ3の#60吉本大樹(SYNTIUM LMcorsa RC F GT3)、#52脇阪薫一(埼玉トヨペットGBマークX MC)、#25佐藤公哉(HOPPY 86 MC)が、徐々に4位の#360青木孝行(RUNUP RIVAUX GT-R)以下を引き離す展開で始まった。

しかし、路面が乾くのは予想より早く、3周目からレインタイヤを履くトップ3台は、コースの濡れた部分を選んで走るようになる。この頃から一時は10位まで順を下げていた唯一のスリックタイヤユーザー#48田中の猛追が始まる。3周目には50秒あったトップとの差を5周目には16秒と一気に詰め、7周目にトップグループの背後に迫ると、9周目にはあっさりとトップに立ってしまった。

完全にスリック有利となった状況では、他車に打つ手はなかった。唯一できることはピットインができる規定の20分が経過するまで、グリップを失いつつあるレインタイヤで走り続けることだけだった。

スタートから20分が経過する11~12周目には、2位グループになってしまった3台をはじめ、レインを履くマシンが待ってましたとばかりにピットに滑り込み、タイヤ交換、ドライバーチェンジを済ませてコースに復帰する。

15周目、レースが半分を経過したところで、トップを快走する#48田中も飯田太陽へバトンタッチ。#48飯田がピットアウトしたときには、2位#60宮田との差は37秒。完全に安全圏と思われたが、予選で逆転ポールを演じた#60宮田は、決勝でも諦めることなく追い続けた。

逃げる#48飯田、追う#60宮田。その差は18周目29秒、20周目21秒、22周目14秒、24周目7秒と見る見るうちに縮まっていき、ファイナルラップに入る28周目のストレートでついに両者は並走。1コーナーで#60宮田が念願のトップ奪還を果たすと、そのままチェッカーを受け見事な逆転劇を演じた。

最後の最後で逆転を許してしまった#48飯田だが、スタート時のスリック選択、そして並み居るスーパーGTシリーズランキング上位者を尻目のトップ争い、表彰台獲得は大健闘といえるだろう。

3位は、こちらも最終ラップの1コーナーで#30織戸学(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)を捕らえた#52吉田広樹が入った。

決勝レース2は、明日の午前11時35分から50分レースで行われる

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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