全日本スーパーフォーミュラ選手権は4日、三重県の鈴鹿サーキットで公式テストを行った。今シーズンからデリバリーされたSF19マシンでの公式テストは初。午前と午後2回のセッションが行われ、ルーキーのアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)が1分35秒904とコースレコードを上回るタイムでトップに立った。
雨の予報が出ていたため午前のセッションは10時15分から11時30分に変更されたが、雨はほとんど降らず曇り空の下、ウェット路面が徐々に乾いていく中で最初のセッションは進行した。
開始から45分あたり、この時点でトップに立っていたルーキー・ハリソン・ニューウェイ(B-Max Racing with motopark)のタイムを大きく更新してきたのははやりルーキーのアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)。1分48秒775でトップに立った。
その後、ニューウェイが1分48秒103でトップを奪い返すも、終了7分前あたりにはニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)が1分46秒456でトップに立つと、これに小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)、野尻智紀(TEAM MUGEN)が続く。
終了直前には、ダニエル・ティクトゥム(TEAM MUGEN)が2位に割って入るが、彼らを上回ってきたのがディフェンディングチャンピオンの山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。1分45秒547とキャシディを1秒近く離し、トップに躍り出た。2位はキャシディ。3位にはタイムアップした中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が続いた。
3時間半のインターバルの後、午後のセッションは時から5時まで行われた。ウェットタイヤでセッションは始まったが、ほどなくして前車ドライタイヤでの走行となった。
開始30分にはドライタイヤに履き替えた小林が1分42秒540でトップに立つ。その後も35分過ぎには平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が40秒172で、野尻が39秒705でトップとリーダーが次々に替わる。
終了20分前には午前のリーダー・パロウが1分37秒33ででトップに立つと、終了直前にははこのタイムを一気に35秒904まで縮め2位以下を突き放した。このタイムはコースレコードの1分35秒907をも上回った。
2位にはタイムアップした山下健太(KONDO RACING)が、3位にはキャシディが続いた。
テストは明日5日も行われる。好天の予想で、トラックにラバーが乗ればさらにタイムアップが予想される。非公式コースレコードの1分35秒163を上回り34秒台のタイムが出るかに注目したい。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum