FIA-F4選手権第10戦の決勝が9月8日、大分県のオートポリスで行われ、ポールポジションからスタートした#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)が危なげない走りでトップを快走し、今季7勝目を挙げた。
第10戦決勝は午前9時10分より13周で行われた。心配された天候は晴れ。ドライ路面と絶好のコンディションでの戦いとなった。
ポールポジションの佐藤がそのままトップで1コーナーに飛び込むと、その背後では予選5番手の#63川合孝汰(DENSOルボ一セIPG F4)が見事なスタートを決め、3位にジャンプアップする。予選3番手の#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)が激しく追い上げ、隙あらなノーズをねじ込もうとするが、川合は巧みに押さえ込む。その後ろからは#24平木玲次(Media DoADVICS影山F110)も接近してきて、3台が3位争いを展開する。
しかし7周めの1コーナーで#33稲垣光司(ASHIDA MFG.Co.,Ltd)と#43吉田基良(ZAP SPEED F110)が絡むアクシデントが発生、セーフティーカーが入ることに。レースは10周目にリスタートとなったが、アクシデントの影響からかコース上にオイルが撒かれてしまっていたため、各ドライバーともコントロールに苦しむ展開となった。
そうした中、リスタートをうまく決めた佐藤は前日の予選を早めに切り上げてタイヤを温存した効果もあってか、終盤確実に2位以下との差を広げて今季7勝目を挙げ、チャンピオンに王手をかけた。2位は三宅、3位には川合が入った。
インディペンデントカップはトップを快走していた#2仲尾恵史(TCS Racing Team)はリスタート時の手順違反で40秒加算のペナルティを受けて後退することに。その結果2位を走っていた#3佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校フィールドモータースポーツ)が今季3勝目を挙げることになった。
次戦の舞台はスポーツランドSUGO。2週間後の9月21-22日開催だ。早ければ21日の第11戦で今季のタイトルが決まる可能性が出てきている。
- 第10戦優勝 #7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)
- 普通にスタートが決まって、どんどんペースを上げていって、後ろとの差を離しているところでSCが入っちゃいました。リスタートはうまく決まったんですが、次の周に1コーナーにオイルが出ていて危険でした。なんとかコースにとどまる事ができましたが。予選でタイヤを温存した効果はあったと思います。次のSUGOでチャンピオン決めちゃいたいと思います。
- 第10戦決勝2位 #5三宅淳詞(HFDP/SRS/コチラレーシング)
- 今回は課題のスタートも佐藤選手と同じくらいにできて、前半は追いついていけました。でも予選での周回数の差かもわからないんですけど、後半はタイヤが厳しくて離されてしまいました。タイヤが減るコースっていうのはわかっていたので、僕もあの時タイムが出てたし、佐藤選手みたいにすぐに予選をやめてれば、もう少し違ったのかなと思います。リスタートも悪くなかったんですけど、1コーナーでオイルに乗ってバランスを崩した間に佐藤選手に逃げられてしまいました。SUGOはテストも悪くなかったので、予選もトップで決勝も勝ちたいと思います。
- 第10戦決勝3位 #63川合孝汰(DENSOルボ一セIPG F4)
- 昨日すごいミスったんで。クラッチミートをミスして掻きすぎちゃったんですよ。今日は調整しながらやってみたらうまくいきました。ブレーキングには自信があったし、周りも見えてて冷静に判断できました。太田選手のアタックはきつかったですね。1周目の最終コーナーをミスったんで、がっつりスリップにつかれてしまいました、リスタート後もぐいっと並びかけてきたんで。路面で油に乗ったところを突かれてしまいましたが、落ち着いて押さえる事ができました。SUGOは一番得意なサーキットで、チームもたくさんデータを持っているので、レースメイクを直していきたいなと。あと予選でもっと前に行って、楽なレースをしたいですね。
- 第10戦インディペンデントカップ優勝 #3佐藤セルゲイビッチ(結婚の学校フィールドモータースポーツ)
- スタートは無難にしましたが、なかなか仲尾さんに追いつけもしないし離されもしない状況が続いていました。ペースが同じくらいだったんで。今までもこういうペナルティとかで勝ってるだけで、仲尾さんとDRAGONさんには直接の速さで勝てていないので、次のSUGOでは予選から前に出て勝ちたいです。
Photo: Hiroyuki MINAMI