スーパー耐久シリーズ第5戦「もてぎスーパー耐久5時間レース」は23日、ツインリンクもてぎで5時間の決勝レースを行い、ST-Xクラスの田島剛/山内英輝/銘苅翼組(ENDLESS GT-R)が150周・5時間1分33秒643周で優勝した。
正午ちょうど、曇り空の蒸し暑い中、5時間先のゴールを目指しローリングラップが始まった。
ST-Xクラスは、スタートでトップに立ったポールシッターの24号車・内田優大/藤井誠暢/平峰一貴組(スリーボンド日産自動車大学校GT-R)の藤井が逃げる。42周目に代わった平峰もトップのままコースに復帰するが60周目にミッション系のトラブルでピットイン。修復してコースに復帰するも大きく順位を下げることとなった。
代わってトップに立ったのはスタートドライバーの3号車・田島剛/山内英輝/銘苅翼組(ENDLESS GT-R)の銘苅から42周目に交代した山内。山内は2位以下を80秒ほど離して田島に交代するが、ペースが上がらず、スタートドライバーの83号車・リム・キョンウィー/Mathias Beche/メルビン・モー組(Phoenix Racing Asia R8)のキョンウィーからモーとつなぎモーから交代したBecheが、93周目に田島をパスしトップに立つ。
Becheは100周目に再びモーに交代。他チームが3回のピットストップ義務を終えると2位以下を1分以上離してトップに立った。
83号車は128周目にはなんと4度目のピットインを行い最終ドライバーのBecheに再び交代。トップのままコースに復帰した。
この間2位に浮上していたのは99号車の浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗/サン・チェン組(Y's distraction GTNET GT-R)。藤波、浜野、星野とつなぎ、再び乗り込んだ、藤波との差は8秒。
しかしBecheは130周目にはこのレースのファステストラップとなる1分54秒595を叩き出し、藤波を突き放す。
逆に藤波は3号車の最終ドライバー銘苅に背後から迫られることとなる。139周目には銘苅が藤波をパスし2位に浮上。藤波は3位に落ちた。
レースはこのまま終わらない。残り15分を切ったあたりで、なんとトップを走る83号車に黄旗追い越しのためペナルティーストップ10秒が科された。
83号車が145周目にペナルティーを消化するとトップに立ったのは3号車。2位には99号車が繰り上がったが、3位に落ちた83号車が147周目に99号車をパスし2位に浮上。99号車は3位に落ちた。
レースは5時間・150周を走り終了。優勝は3号車。2位には83号車が入り、3位の99号車は今シーズンのチャンピオンを決めた。
4位には序盤のスピン、黄旗追い越しのドライビングスルーペナルティーから追い上げたジェフリー・リー/アンドレ・クート/川端伸太朗組(J-Fly Racing R8)が入った。
1台参加のST-Z、ST-1クラスは51号車・石原将光/坂本祐也 /池田大祐組(DIAMANGO Cayman)、31号車・T.スターク/影山正美/上村優太組(Porsche 991GT3 Cup)がそれぞれ総合41位、7位で完走。クラス優勝を飾った。
ST-TCRクラスは、ポールシッターの65号車・今村大輔/加藤正将/石澤浩紀組(L&JR Mars Audi RS3 LMS)が序盤レースをリード。中盤からは98号車・飯田太陽/加藤寛規/石川京侍組(FLORAL CIVIC TCR)がトップに立つと、クラス8位から追い上げてきた97号車・植松忠雄/中野信治/大津弘樹/小林崇志組(Modulo CIVIC TCR)が2位に立ち、童夢レーシングが1-2を飾った。97号車は今シーズンのチャンピオンを決めた。3位には19号車・ヒロボン/芝叔和/山脇大輔/奥村浩一組(BRP★Audi Mie RS3 LMS)が入った。
ST-2クラスは、ポールシッターの6号車・冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組(新菱オート☆DIXCELエボⅩ)がトップで始まるが、中盤からは59号車・大澤学/後藤比東至/井口卓人/石坂瑞基組(DAMD MOTUL ED WRX STI)がトップに浮上し、優勝を飾った。2位には7号車・八巻渉/朝日ターボ/石崎敦士/成澤正人組(GLocal☆新菱オートDXLエボX)が、3位には6号車が入った。
ST-3クラスは、ポールシッターの62号車・嵯峨宏紀/山下健太/宮田莉朋組(DENSO Le Beausset RC350)のリードで始まるが、最終ピットインの際にエンジンがかからないトラブルのため後退。しかし、トップに浮上した38号車・堀田誠/阪口良平組(muta Racing ADVICS IS 350 TWS)の堀田を最終ドライバーの62号車・山下が追い上げ逆転、62号車が今シーズンの初優勝を飾った。2位は38号車が入り、3位には服部尚貴/脇阪薫一/平沼貴之組(埼玉トヨペットGreen Brave GR SPORTマークX)が入った。
ST-4クラスは、序盤トップを走っていたポールシッターの58号車・小林康一/塩谷烈州/伊藤裕士組(ウィンマックステインワコーズDC5☆KRP)が終盤にトラブルでストップ。86号車・松井孝允/坪井翔/中山雄一組(TOM'S SPIRIT 86)が今シーズン4勝目を飾りチャンピオンを決めた。2位には13号車・小河諒/高橋翼/花里祐弥/呉良亮組(ENDLESS 86)が、3位には884号車・平中克幸/HIRO HAYASHI/吉田広樹組(林テレンプ SHADE RACING 86)が入った。
ST-5クラスはポールからスタートした4号車・見並秀文/太田侑弥/相原誠司郎組(THE BRIDE FIT)が優勝。2位は37号車・関豊/井尻薫/大谷飛雄組(DXLワコーズNOPROデミオSKY-D)が、3位には48号車・猪股京介/大野尊久/Takamori博士組(DIJONホンダカーズ野崎エンドレスFIT)が入った。
最終第6戦は11月4日に岡山国際サーキットで決勝が行われる。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Keiichiro TAKESHITA
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