- 2017カートレースIN SUZUKA 第7戦 カデットオープンクラス レースレポート
- 大会データ
- 2017年12月17日/三重県・鈴鹿サーキット国際南コース/晴れ(ドライ)
- エントリー22台 出走22台
鈴鹿サーキット国際南コースで12月17日、2017鈴鹿選手権シリーズ カートレースIN SUZUKAの末尾を飾る第7戦が開催され、そのカデットオープンクラスもシリーズ最後の一戦を迎えた。
鈴鹿選手権のカデットオープンは小学2年生以上のドライバーを対象とするクラスで、本格的なカートレースとしてはもっとも低年齢層に位置するもの。マシンは大人用のカートよりひと回り小さい車体(シャシー)に、ホビーレースのスタンダードエンジンともいえるヤマハKT100SECを搭載する。ただし、パワーは小径の吸気リストリクターによって低年齢層に合ったレベルに抑えられている。同様のパッケージのクラスがJAFジュニアカート選手権に設けられていることもあり、鈴鹿に限らず各地のサーキットで多くの参加を集めている人気クラスだ。
鈴鹿カデットオープンクラスの2017シリーズは全5戦。前戦を終えた時点のポイントリーダーは、未勝利ながら全戦で表彰台に登壇して56点を獲得した加藤大翔(ハラダカートクラブ)だ。それに続くのが48点の田中風輝(TAKAGI PLANNING)と43点の松浦光聖(トレンタクワトロ名古屋)。また、39点でランキング4番手の洞地遼大(Ash with KP BUZZ)にもチャンピオン獲得の可能性が残されていた。
快晴の鈴鹿に集ったのは22台。今季最多のエントリーだ。タイムトライアルでトップとなったのは田中。2番手の百瀬翔(Ash)にコンマ7秒以上の大差をつける段トツの速さだ。加藤は3番手、松浦は5番手。洞地は12番手とやや出遅れた。続く予選ヒートでは、加藤と松浦がスタートで2・3番手に順位を上げ田中の真後ろに迫る。だが、田中は背後のバトルの間にリードを広げて独走でゴール、決勝のポールとエクストラポイント2点を手に入れた。2位は加藤をパスした松浦。加藤は再逆転ならず3位でゴールした。
決勝は12周。田中がスタートを決めて先頭のままレースを開始すると、その背後で2番手に上がった加藤と3番手後退の松浦がまたも競り合いを繰り広げ、田中はそれに乗じてオープニングラップで1秒以上のリードを築いた。松浦が加藤の前に出てからも2位争いは白熱する一方で、田中は毎周リードを広げながらトップを快走。すると2位争いの2台に後続集団が追い付いてくる。加藤は田中が優勝しても3位以内に入ればチャンピオンになれる状況だったが、レース終盤、ついに後続に飲み込まれ残り3周で5番手に後退した。最終ラップに1台を抜き返した加藤だったが、3番手にはもはや手が届かない。田中は独走のまま12周を突っ走り、今季3勝目と逆転チャンピオンの栄冠をつかみ取った。2位はセカンドグループを抜け出した松浦。百瀬が3位に入り、加藤は4位でレースを終えた。
- 田中風輝のコメント
- 優勝できてよかったです。レースの間は、とにかく1位になることだけを考えて走っていました。(加藤)大翔君が4位以下になることもあるだろうから、(チャンピオン獲得のためにも)1位になるしかないと思っていました。今年のシリーズは、自分がやるべきことをちゃんとやって、諦めずに走れたのがよかったと思います。将来の夢はF1ドライバーです。
Photo: Y'sPHOTO(Yoshiaki YOKOTA)