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SGT:第6戦鈴鹿決勝 接戦を制した#38ZENT RC Fが今季初勝利! GT300は#61BRZが3年ぶりの優勝

スーパーGT第6戦「インターナショナル鈴鹿1000km」の決勝レースが8月28日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、予選8番手からスタートしたは#38ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)が今季初優勝。GT300クラスはピット戦略をうまくまとめた予選2番手の#61SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)がこちらも今季初優勝を達成した。

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決勝日を迎えた鈴鹿サーキットは朝から雨。コース上には川がいくつもできている状態だったが、スタート前のピットウォークが始まる頃にはそれも止んで路面は次第に乾き始めた。
このため、GT500クラスは全車スリックタイヤ。GT300クラスも多くのチームがスリックを選択してスタートに臨んだ。

レースは午後0時30分にスタート。173周の長い戦いが始まった。
ホールショットを奪ったのはポールポジションの#15ドラゴモデューロNSX CONCEPT-GT(武藤英紀/オリバー・ターベイ組)。
しかしその後方からは予選8番手の#38ZENT RC Fが凄まじい勢いで順位を上げてきていた。スタートドライバーは立川だ。

立川はオープニングラップを5位で戻ってくると、5周めのシケインで#8ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮)を、12周めの1コーナーで#12カルソニックIMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)を、15周めの1コーナーでは#46S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲)を抜き去って2位に浮上すると、22周めのシケインでは#15武藤のインをついてトップに立った。
38号車は27周めに最初のピット作業を行い、その後もトップを快走。
しかし2位以下のチームはレース中盤に入って様々な理由で1台、また1台と脱落していく。

#15ドラゴモデューロNSXは25周めに最初のピット作業を行ったのち次第に順位を落とし、メカニカルトラブルにより80周めにピットに戻ってそのままリタイヤしてしまった。
続いて#46S Road GT-Rには黄旗追い越しにより10秒のペナルティストップが課せられて後退、#12カルソニックGT-Rは59周めに2度めのピット作業を行った際、補給したオイルがエンジンルーム内にこぼれ、これが走行中に発火してアウトラップのS字コーナーでストップしてしまった。

これで2位に浮上したのが#36au TOM’S RC F(伊藤大輔/ニック・キャシディ組)。3位には#6WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)がつけ、一時はレクサスの1-2-3という状態に。
しかしトップが90周めに入ったところでGT300クラスの#2シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂)がS字コーナーでクラッシュしたためにセーフティーカーが入り、これで46号車のタイムロスが帳消しに。
今回怪我で欠場の千代勝正に代わって第2ドライバーに抜擢された高星明誠が99周めの130Rでアウトから豪快に大嶋を抜き去って3位に浮上した。

レースは後半に入って#38ZENTと#36auの2台のレクサスRC Fによるマッチレースの様相に。
SCラン明けの116周めに38号車が4度めのピット作業を行った際、1周早くピット作業を済ませていた36号車がアウトラップの立川をキャシディがS字コーナーで捉えてトップに浮上。
しかし立川も129周めのスプーンで降り始めた雨によりコントロールを乱したキャシディをかわしてトップを奪い返す。
この時このコーナーでは#17KEHIN NSX CONCEPT-GT(小暮卓史)がグラベルに捕まっていたために黄旗が提示されていたが、36号車がコントロールを失った状態だったこともあって立川の行為は問題なしとされた。
キャシディは131周めに再び立川を抜き返したが、立川も132周めにキャシディを抜き返す。

2台はその後も僅差で周回を重ねたが、最後のスティントを担当した石浦は最後までトップを守って173周を走りきり、#38ZENT RC Fが今季初勝利を挙げた。石浦にとってはセルモに加入して以来の初勝利だ。
2位は#36au RC F。3位には#46S Road GT-Rが入った。
またポイントリーダーの#1MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)は100kgものウェイトハンデを物ともせずに一時は4位まで浮上してきたが、最後の最後にガス欠で130R手前にストップ。それでも6位に入って貴重な5ポイントを獲得している。

GT300クラスは序盤からポールポジションの#18UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴/山田真之亮組)と予選2番手の#61SUBARU BRZが序盤からトップ争いを展開。
#61BRZは25周めに最初のピット作業を行った直後、アウトラップのS字コーナーで#0GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/富田竜一郎組)に後ろから押されてスピンアウト、一気に順位を落としてしまったが、レース中盤のセーフティーカーランでこのロスを取り戻し、レース後半には2位に浮上。
146周めに#18UPGARAGE 86が最後のピットストップを行った際に61号車がトップに立ってそのままフィニッシュ。#61BRZの勝利は2013年の鈴鹿1000km以来3年ぶり、井口・山内組になってからは初めての優勝だ。
2位にはウェットタイヤでスタートして序盤大きく順位を落とした#31TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)、3位には#61BRZを押し出したことでドライブスルーペナルティを受けた#0GAINER GT-Rが入った。いずれも序盤の大きなロスをセーフティーカーランに救われた格好だ。

次戦の舞台はタイのチャーン・インターナショナルサーキット。
10月9日決勝だ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum


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