さる2月4日、トヨタのモータースポーツ活動計画発表の席で現役引退を発表した脇阪寿一の引退セレモニーが4月10日、スーパーGT第1戦が行なわれている岡山国際サーキットで行われた。
ファンや関係者に向けて感謝の言葉を述べる脇阪に、GTA代表の坂東正明氏は「これからはスーパーGTの広告塔になってほしい。監督なんかつまんねえな、ドライバーに戻りてえなと思ったらすぐに電話してきてほしい」と声をかけた。
またこのセレモニーには参加全ドライバーが参加。
集合写真や胴上げが行われる間は笑顔で応じていた脇阪だったが、最後に二人の愛息が壇上に上がってこれまでの労をねぎらう言葉を口にすると、とうとう堪えきれずに涙してしまった。
脇阪は最後にトヨタクラウンのオープンカーに乗り込んでパレードランを行い、コースサイドのファンに向かって手を振ったが、そのもう一方の手には今は亡き恩師松本恵二さんのヘルメットを大事そうに抱えていた。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Keiichiro TAKESHITA