スーパーフォーミュラの2016年開催概要発表会の行われた鈴鹿サーキットで、今季GP2チャンピオンのストフェル・バンドーンをチームメイトに迎える野尻智紀選手に、今季にかける意気込みを聞いた。
-バンドーン選手の印象は
GP2って走行時間も短いし、そういう中で結果を残してきた順応性の高さはすごいなと。前に鈴鹿は走ってるんで、雰囲気は分かっててこれぐらい、てのは分かると思うんですけど、朝一の一発目の走行から普通に限界近くで飛び込んで走れるのはすごいなと感じたんで、そういう意味ではすごく速いと思います。
あとはスーパーフォーミュラの車両だったり。タイヤはみんな合わせていかなきゃいけない部分なので、僕もそうですが、彼もドライビングにあってるかどうかが重なってくると思います。でも速さはあると思いますよ。こないだ来てたほかの外人なんかとは全然違うと思うし、F1に乗ってるドライバーと比べても相当なトップレベルのドライバーなんじゃないかと、昨日今日一緒に乗ってみて思うところはありました。
-でも、負けないぞ、と
そうですね。だからといって僕たちが遅いというようなデータではなかったし、厳しい戦いになると思うし、ライバルが増えて楽しくなるのかなと。
-タイヤが変わったことの影響は?
結構違うな、と思いますね。いいところもあるし、そうじゃないところもある。いろんな性能の違いもありますが、ピークのグリップ自体はあると思います。グリップしてる分、そこを超えちゃったときの滑り出しがすごく速いところもあるので、限界を超えたところのコントロールはすごく難しいです。
-グリップがあがったことでフィジカル面への負担は増えたか
あんまり感じませんね。ハンドルとかもちょっと重いかな、という感じですが、だからといって「もう無理」っていう感じでもないので、今のところは。
ロングランをやったらちょっと変わるかもしれませんけど。
まあロングランになると難しそうですね。滑ったり、どれぐらいグリップダウンするのか、まだみんなわかってないんで。
-ピーキーな感じなのか
そうですね、ちょっとピーキー感はあります。難しい。飛び出す人も増えると思うし、スピンも増えるんじゃないかな。予選一発でも結構リスク背負って飛び出したりとか、そういうケースも多々出てきそうな気がします。
-今年の目標は
3年目で、去年は優勝もできなかったので今年はしっかり優勝もして、チャンピオンを本当に争っている中の一人でいたい、というのが最低限の目標ですね。
僕個人のタイトルもそうですし、チームのタイトルもストフェルと一緒に獲れたら最高ですね。
-3年目のホンダエンジンの印象は
よくなってる手ごたえはありますね。あれだけいろんな人が開発をがんばってくれているんで。ただ、もう少しこうしたいっていうのはまだあるし、その辺もしっかり伝えて、トヨタさんに負けないように僕たちもしっかりフィードバックしていかなきゃいけないと思います。
まとめ: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Katsuhiko KOBAYASHI