全日本F3選手権第1戦の公式予選が4月23日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、参戦3年目を迎えた#36山下健太(ZENT TOM’S F312)が1’51.681のコースレコードを樹立してポールポジションを獲得した。
全日本F3選手権の2016シーズンは選手権クラス11台、Nクラス5台がエントリー。
毎戦予選落ちが出ていた1980年代とは比べるべくもないが、次第に盛り上がりをみせつつある。
昨年のチャンピオン、ニック・キャシデイがスーパーGTのGT500クラスへ、ランキング3位の高星明誠がヨーロッパのブランパン耐久シリーズへ、同4位の福住仁嶺はGP3へと巣立っていったが、変わってFIA-F4からチャンピオンの坪井翔と同2位の牧野任祐、同3位の大津弘樹がステップアップ。引き続きFIA-F4を戦う阪口晴南も今シーズンはF3とのダブルエントリーに挑戦するなど、今季も時代を担う若者たちが激しい戦いを繰り広げそうだ。
その最初の公式予選は午前10時45分より10分間で行われた。
2周目から徐々にペースを上げていく作戦をとったのが#23千代勝正、#21佐々木大樹、#22ヤン・マーデンボローらのB-MAX NDDP勢。
今季からフォルクス・ワーゲンエンジンを搭載し、開幕前のテストでも好タイムを連発していたが、今回は3周目に1回だけアタックを行ったトムス勢に軍配が上がった。
ポールポジションは#36山下、ルーキーの#37坪井が2番手につけ、それぞれ1’51.681、1’51.916を記録した。
山下のタイムは従来のコースレコードである1’51.877をも上回っている。
3番手には今季から日本でレース活動を始めた#22マーデンボローが続いた。
彼はGP3でも勝利を挙げており、フォーミュラでの実力は折り紙付きだ。
一方NクラスはこちらもFIA-F4から活躍の場を移してきた#78片山義章(Petit LMレーシング)がトップ。開始早々にアクシデントによりフロントウィング左側を失った片山だったが、見事リカバーをして見せた。
第1戦決勝はこの後午後3時30分より12周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Motorsports Forum