スーパー耐久

S耐:第6戦鈴鹿決勝 ST-Xクラスのガミさん/星野一樹/吉田広樹組が今季初優勝、ST-3クラスは長島正明/田中徹/田中哲也組が、ST-4クラスは番場琢/服部尚貴/平沼貴之組がチャンピオンを決める

 スーパー耐久シリーズ第6戦は25日、三重県の鈴鹿サーキットで3時間の決勝を行い、セーフティーカーが3度入る波乱のレースを制したST-Xクラス・GTNET ADVAN C-WEST GT-Rのガミさん/星野一樹/吉田広樹組が73周・3時間1分29秒531で総合優勝を飾った。

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 午後1時、鈴鹿の上空は晴れ渡り、肌寒い風が吹く中、3時間レースのローリングラップが始まった。

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 スタートを制したのはST-Xポールポジション・永井宏明/佐々木孝太/佐藤敦組(ARN AMG SLS GT3)の永井。以下、予選順位どおりに星野敏/藤井誠暢/高星明誠組(スリーボンド日産自動車大学校GT-R)の高星、ガミさん/星野一樹/吉田広樹組(GTNET ADVAN C-WEST GT-R)の星野、飯田太陽/小林崇志/テツオ・オギノ組(ケーズフロンティアDirection Racing GT3R)の飯田、ユーク・タニグチ/峰尾恭輔/元嶋佑弥組(ENDLESS・ADVAN・BMW)の元嶋と続く。

 しかし永井のペースが上がらず、2周目の1コーナーで高星に、4周目の1コーナーで星野、白井剛/青木孝行/藤波清斗組(MACH MAKERS GT-R)の青木にパスされ4位にドロップダウン。

 ここでトップに立った高星にトラブルが襲う。5周目に右リアタイヤがバーストしてピットインしてタイヤを交換。しかしそのタイヤも長く持たず再び16周目の130Rでバースト。破片がコース上に散乱したため、セーフティーカー(SC)が導入されることとなった。

 SCは20周を回ってピットイン。21周目からレースは再開されたが、トップが23周目を走行中、ST-4クラスの松井猛敏/中島保典/黒澤琢弥組(孚海國際×SPOON S2000)の黒沢と蒲生尚弥/井口卓人/松井孝允組(TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86)の松井が130R立ち上がりで接触して激しくクラッシュ。2度目のSCが導入されることとなった。

 SCは29周終わりでピットイン。30周目からレースが再開されたが、この2度のSCの間に多くのチームが1回目のドライバー交代を行った。この間にヒロマサ・ニシダ/片岡龍也/阿部翼組(REAF REAL ESTATE KiiVA BMW)のスタートドライバー・ニシダから交代した片岡がトップに浮上。2位には星野から交代したガミさんが上がり、3位に元島から交代したタニグチが続く。

 ここからプラチナドライバー・片岡がハイペースで後続を突き放しにかかる。大量のリードを築いて47周終わりにピットインし、最終ドライバーの阿部に交代すると、トップのままコースに復帰することに成功した。

 ちょうど2時間を経過した時点で阿部は、44周終わりにガミさんから交代した最終ドライバーの吉田を37秒リードすることになる。

 阿部が大量のリードで逃げ切ると思われた58周目、今度はヘアピン立ち上がりでST-4クラスの村上モータースMAZDAロードスターとケーズフロンティアDirection Racing GT3Rが接触してクラッシュ。3度目のSCが導入されることとなった。

 このSCで阿倍のリードは帳消し。64周目に再スタートが切られるとその差は6秒あまり。ここから吉田が猛スパート、阿部とのタイム差を削り、68周目にはテールトゥノーズ。ついに70周目に吉田が阿部を抜き去りトップに立った。吉田はこのまま逃げ切り昨年チャンピオンのGTNET ADVAN C-WEST GT-Rに今季初優勝をプレゼントすることとなった。2位は吉田、3位にはすでにチャンピオンを決めているユーク・タニグチ/峰尾恭輔/元嶋佑弥組が入った。

 ST-2クラスは、ピットインのタイミングで一時後退することもあったが、すでにチャンピオンを決めている大澤学/松田晃司/吉田寿博組(DAMD MOTUL ED WRX STI)がこのクラスを圧倒。2位以下をラップダウンして今季5勝目を飾ることとなった。2位には下垣和也/松本武士/近藤説秀組(RSオガワADVANランサー)が、3位には冨桝朋広/菊地靖/大橋正澄組(新菱オートDIXCELエボⅩ)が入った。

 ST-3クラスは、今季途中から参戦した柴田優作/平手晃平/片山義章組(SARD Racing RC350)がほぼレースをリード、今季初優勝を飾った。2位には植田正幸/阪口良平/堀口誠組(ムータレーシングTWS IS350)が入った。注目のチャンピオン争いは、ランキングトップの前嶋秀司/佐々木雅弘/佐藤公哉組(asset ingsテクノRC350)が21周目の1コーナーで他車と接触してリタイア。3位に入った長島正明/田中徹/田中哲也組(岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34)が今シーズンのチャンピオンに輝いた。

 ST-4クラスは、植松忠雄/太田侑弥/鈴木陽組(TAKUMI×UEMATSU×SKR S2000)が今季初優勝。注目のチャンピオン争いは、3度目のSCが退いた後、上位フィニッシュした方がチャンピオンになる番場琢/服部尚貴/平沼貴之組(埼玉トヨペットGreenBrave)の服部と山内英輝/村田信博/小河諒組(ENDLESS.ADVAN.86)の山内との激しい争いとなる。62周目のシケインでは明らかにペースの速い山内が服部のインから接触しながら仕掛けるが抜けず。テールトゥノーズの争いは、ついに66周目のヘアピンで山内が服部に並びかける。両者、併走しながらの意地の張り合いは、スプーンでアウトからパスしようとした山内が服部に押し出される形でコースアウト。山内はすかさずコースに復帰するがここでのロスタイムは大きく、最終ラップで追いすがる山内を振り切った服部が2位に入って今シーズンのチャンピオンを決めることとなった。3位には0秒6差で山内が入った。

 ST-5クラスは、すでにチャンピオンを決めている大野尊久/梅本淳一/赤星陽太郎組(BRP☆J'S RACINGフィット)が10秒のペナルティーストップを受けながらもそれをものともせず今季5勝目。2位には山下潤一郎/山田英二/加茂新組(ホンダカーズ野崎with CUSCO & BOMEX FIT)が入った。今シーズンスーパー耐久にディーゼルエンジンを持ち込んだ野上敏彦/谷川達也/野上達也組(DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-D)が初表彰台となる3位に入った。

 今シーズンのスーパー耐久シリーズはこれで終了。来シーズンは4月2~3日にツインリンクもてぎで開幕戦が開催される予定だ。

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Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Hiroyuki MINAMI


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