5日、鈴鹿サーキットでスーパーGTメーカーテストが行われた。強風が吹く中、午前、午後と2回のセッションが行われ、GT500クラスは各車、コースレコードを大幅に上回るタイムで走行、2回目のセッションで1分45秒803を出したZENT CERMO RC Fがトップで1日目を締めくくった。
GT500クラスはトヨタ勢の全車6台、ホンダ勢の全車5台、日産からはD'station ADVAN GT-Rの1台と合計12台が参加。メーカーテストに便乗してGT300クラスからはAudi R8 LMS ultra、TOYOTA PRIUS apr GT、グッドスマイル初音ミクSLS、シンティアム・アップル・LOTUS EVORAの4台が参加した。
1回目のセッションは午前9時30分から12時までの2時間30分。風は強く、開始早々は晴れていたが徐々に天候は悪化、11時20分頃から降り始めた小雨のため多くのマシンはその時点でテストを切り上げた。
そんな中、GT500クラスでトップタイムをマークしたのは、伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組がドライブするPETORONAS TOM'S RC Fで1分45秒868。このタイムはコースレコードの1分49秒401ばかりか、昨年2月末に行われたテストでの非公式レコード1分47秒794をも大幅に上回るものだ。また、上位5位までトヨタ勢が占める結果となった。
GT300クラスもリチャード・ライアン/藤井誠暢組のAudi R8 LMS ultraが1分59秒641で、コースレコードの2分1秒145と非公式レコードの1分59秒870を上回った。
2回目のセッションは午後2時から4時30分までの2時間30分。相変わらず風は強いものの雨は上がりドライコンディションでテストは行われた。
午後は荒れた。開始まもなく、Audi R8 LMS ultraがコースサイドにストップして1回目の赤旗が提示される。中盤には、加藤寬規のドライブするシンティアム・アップル・LOTUS EVORAが130Rでクラッシュ、リアウィング周辺を破損し、これで2度目の赤旗。終了40分前には伊藤大輔のドライブするPETORONAS TOM'S RC Fが1コーナーで止まりきれず、スポンジバリアに斜め後ろからクラッシュ。その反動でマシンは横転し、3度目の赤旗。伊藤は無事のようだったが開発パーツを投入したマシンは大きく破損した。
こんな中、トップタイムをマークしたのは午前のタイムを若干上回った立川祐路/石浦宏明組のZENT CERUMO RC Fで1分45秒803。上位3台がトヨタ勢で、ホンダ勢の最上位にはRAYBRIG NSX CONCEPT-GTが4位でつけた。
GT300クラスではついに58秒台に入った嵯峨宏紀/中山雄一/佐々木孝太組のTOYOTA PRIUS apr GTが1分58秒587でトップタイムをマークした。
テストは明日も今日と同じスケジュールで2日目が行われる。
Photo: Hiroyuki MINAMI