Japanese F3

JF3:第16,17戦SUGO ニック・キャシディが2戦共に圧勝しチャンピオン獲得。山下健太は4位/3位でシリーズランキング2位。トムスは全日本F3ランキング1-2位で11月のF3マカオGPへ (TOYOTA)

  • コース:スポーツランドSUGO (3.704km)
  • 予選:10月17日(土)晴:ドライ
  • 第16戦決勝:10月17日(土)晴:ドライ
  • 第17戦決勝:10月18日(日)晴:ドライ
最終大会の2戦を共にポール・トゥ・ウィンで飾り、参戦初年度にしてシリーズタイトルを獲得したニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S)

最終大会の2戦を共にポール・トゥ・ウィンで飾り、参戦初年度にしてシリーズタイトルを獲得したニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S)

 全日本F3の今季最終大会(第16戦、第17戦)が行われ、両レースをポール・トゥ・ウィンで制したニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S)が参戦初年度にしてシリーズチャンピオンを獲得。キャシディと同ポイントで今大会に臨んだ山下 健太(PETRONAS TEAM TOM'S)は両レース4位となり、シリーズランキング2位でシーズンを終え、キャシディと共に11月に行われるF3マカオGPへと挑む。

 全日本F3選手権の第8大会(第16戦、第17戦)が10月17日(土)と18日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。

 全17戦で戦われる今季の全日本F3シリーズも最終大会を迎えた。注目のタイトル争いは、シリーズ2年目の山下 健太(PETRONAS TEAM TOM'S)と、昨年のマカオF3で3位、今季より日本でF3フル参戦を開始したニュージーランド出身のニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S)が全く同ポイント(105点)、勝利数も同じ5勝、2位の回数も同じという、近年にない混戦で最後の2戦を迎えることとなった。

 17日(土)、好天の下、午前10時15分より10分間ずつ、第16戦、第17戦の予選が行われた。第16戦予選では、セッション開始と共に全車コースイン。まずキャシディがトップタイム。山下はアタック1周目でこれに続くタイムをマークするも、翌周縁石に乗ってコースアウト。フロントウィングとリアサスペンションを破損し、1輪が浮いたまま何とかピットへ。この時点で第16戦の予選セッションを終えることとなってしまった。

 キャシディを含むライバル勢は翌周以降もタイムアップを続け、キャシディがポールポジション。山下は1周のみのタイムながら3番手となった。

 10分のインターバルを経て実施された第17戦予選でもキャシディが連続ポールポジション。山下はメカニックの懸命な作業により、完璧ではない状況ながら何とか出走を果たし、首位キャシディから0.15秒差のタイムをマークしたが、2列目4番手となった。この両予選でポールポジションを獲得したキャシディは、ドライバーズポイントで2点を加え、山下に優位な状況で決勝に臨むこととなった。

 F3の予選の後に行われた、併催のスーパーフォーミュラ予選での赤旗順延もあり、F3第16戦の決勝レースは、予定よりも10分遅れた、午後3時35分にフォーメーションラップが開始。18周のスタートが切られた。

 ポールポジションのキャシディは好スタート。山下も前走車に並びかけるも届かず、3位をキープ。その後は、キャシディが周回毎に後続との差を広げていき、独走態勢に。

 山下は3位で周回を重ねていたが、1周の短いSUGOで、レース終盤には周回遅れが現れ始め、これに苦戦。13周目の最終コーナーで周回遅れに阻まれた隙を突かれ、4位へ後退。

 首位のキャシディは2位に8秒以上の大差をつけてポール・トゥ・ウィンで今季6勝目。その後は最後まで逆転を目指し追い上げた山下は、ファイナルラップ、最終コーナーからの立ち上がりで並びかけ、サイド・バイ・サイドでフィニッシュラインを越えたが、僅か100分の6秒及ばず表彰台を逃す4位フィニッシュとなった。

 キャシディはレース中のファステストラップもマーク。この結果、タイトル争いは次戦のポールポジションポイントを加え、首位キャシディと2位山下が10ポイント差まで広がった状態で臨むこととなった。

 18日(日)も抜けるような晴天、日差しの下ではやや暑さも感じるほどの陽気の下、午後0時半に第17戦(25周)の決勝レースがスタート。ポールポジションのキャシディが好スタートで抜け出し首位をキープ。

 その後方では、2番手、3番手の車両が並んだまま1コーナーへ進入し、アウト側の車両がコースオフ。4番手スタートの山下はこれをかわして3位に浮上した。

 山下は2周目の1コーナーで並びかけるなど、再三にわたって2位の車両を攻めたがパスには到らず。首位キャシディが1周目を終えて2.5秒、2周目には4秒もの大差で独走する一方、2位以下は山下を真ん中に挟んだ3台のバトルに。

 若干速さに勝る山下は離されることなくついて行き、1秒以内の差のまま3台による2位争いが続いた。15周目にも山下は最終コーナー立ち上がりから前走車に追いつき、ストレートでブロックする前走車をかわすべくイン側の壁ぎりぎりで並びかけたが、惜しくも逆転は叶わず。

 23周目には、S字コーナー付近でNクラス車両がコースアウトし、黄旗が振られている区間で周回遅れに引っかかったところで山下は後続にかわされ、4位に後退。

 キャシディは最終的に、2位に20秒近い大差をつけて圧勝。2戦連続のポール・トゥ・ウィンで今季7勝目を挙げ、F3フル参戦初年度にしてシリーズチャンピオンを獲得した。

 山下は4位でチェッカーを受けたが、レース後、黄旗区間での追い越しがあったとしてひとつ順位が繰り上がり3位フィニッシュ。シリーズランキングは2年連続での2位でシーズンを終えることとなった。

 F3-Nクラスは既にタイトルを決めている小河 諒(TOM'S)が両レースをポール・トゥ・ウィンで制し、今季14勝目を挙げて圧勝のシーズンを終えた。

 キャシディと山下は、11月19日(木)から22日(日)にかけて中国・マカオ特別行政区の市街地特設コースで開催される、F3世界一決定戦とも言えるマカオGPへトムスチームから参戦する。昨年キャシディは同大会3位、山下も9位とシングルフィニッシュを果たしており、全日本F3のランキング1位、2位としての参戦となる今年の更なる活躍に期待がかかる。

 TOYOTA GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。

第16戦、第17戦共にポール・トゥ・ウィンで圧勝したニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S #37)

第16戦、第17戦共にポール・トゥ・ウィンで圧勝したニック・キャシディ(PETRONAS TEAM TOM'S #37)

第16戦4位、第17戦3位と苦戦しシリーズランキング2位となった山下健太(PETRONAS TEAM TOM'S #36)

第16戦4位、第17戦3位と苦戦しシリーズランキング2位となった山下健太(PETRONAS TEAM TOM'S #36)

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