全日本カート選手権FS-125部門東地域の第3戦が6月14日、本庄サーキット(埼玉県本庄市)で24周の周回数にて行われ、佐藤蓮(FLAX-Motor Sport)が初優勝を果たした。
第3戦の舞台となる本庄サーキットは、2005年にオープンした2輪・4輪が走行可能なミニサーキットで、都心からのアクセスがよく(関越自動車・本庄児玉ICから約15分)、スポーツ走行やドリフト走行、ジムカーナなどの様々なイベントが開催されている。全日本カート選手権は2013年より開催されており、今年で3回目となる。
関東地方の梅雨入りが宣言をされてから最初の週末となったレースウィーク、土曜日の天気予報では雨も心配されていたが、レース当日の14日明け方までには雨は上がり、公式走練習行開始時には路面の心配は不要な程に回復していた。
今大会では、全日本カート選手権FS-125部門と地方カート選手権2部門(FS-125/FP-3)、ジュニアカート選手権2部門(FP-Jr/FP-Jr Cadets)の計5カテゴリーが併催となっており、各カテゴリーが午前中に公式練習・タイムトライアル・予選ヒートを行い、お昼休憩のインターバルを挟み、午後に決勝ヒートが開催されるスケジュールとなっていた。しかし、FP-Jr部門の予選ヒートで起きた事故によって、以降のスケジュールを全て午後に行う変更がなされた。
急遽変更されたタイムスケジュールを受け、全日本FS125部門の予選ヒートは午後に行われたが、開幕2連勝を飾りポイントリーダーとして本庄にやってきた、No.11 角田裕毅(Team BirelART)が、4番グリッドからのスタートで予選ヒートを制し決勝ヒートのポールポジションを獲得した。2番手には、前回の第2戦新東京サーキットで角田とともに最後列から脅威の追い上げを果たしたNo.28 佐藤蓮(FLAX-Motor Sport)が、3番手にはポイントランキング 3位のNo.12 名取鉄平(Team BirelART)が続いた。
迎えた決勝ヒート。ストレートをヘアピンコーナーで結んだストップアンドゴーのコースレイアウトの本庄では、スリップストリームを使いコーナー飛び込みでオーバーテイクといった順位変動の激しいレースが各カテゴリーで展開されていたが、この全日本FS125部門も同様に、毎ラップあちらこちらで激しいバトル繰り広げられ、頻繁にトップが入れ替わるというチェッカーまで誰が勝つのか全く分からない展開となった。
レース終盤の24周目には、トップ争いの隊列は8台にも及び、その中には昨年の本庄にて優勝を飾ったNo.17 村松日向子(モリシタレーシング)が16番手スタートから5番手まで怒涛の追い上げを見せていたが、3コーナーでNo.30 小川颯汰(モリシタレーシング)とチームメイト同士での接触をしてしまい、村松は順位を落とし小川はリタイヤとなった。その2台の直後を走っていたNo.23 一條拳吾(スクーデリア LCT)と名取も接触をしてしまい、8台のトップ争いは佐藤、No.22 武井遥斗(レーブ RT)、角田、No.26 高野祐太(Mad-Croc Karting)の4台に絞られファイナルラップへと突入した。
武井が佐藤に、高野が角田に仕掛けるもオーバーテイクには至らず、佐藤、武井、角田の順位でのチェッカーとなった。1位佐藤と2位武井の差は僅か0.157秒だった。
佐藤は2013年度のジュニアカート選手権FP-Jr部門を制し、翌2014年度には地方カート選手権FS125部門東地域を制し、今年度より全日本FS125部門にステップアップした。全日本FS125部門への参戦僅か3戦目にして、13歳という若さでの優勝となった。
- 優勝者コメント 佐藤蓮(FLAX-Motor Sport)
- 「全日本クラスで勝てたこと、そして今大会最年少(13歳)で勝てたことがすごくうれしいです! 全日本にステップアップして、タイヤが変わりフロントブレーキが付くことでセッティングが難しくなり、なかなか勝つことができなかったのですがようやく勝てました。次戦も勝つので応援をよろしくお願いします!」