F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第11,12戦オートポリス 里見乃亜、入賞に今一歩。悔しさ以上に得られたものは大きい。ホームコースでの最終大会を、集大成のレースとすることを誓う (Le Beausset)

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 ル・ボーセモータースポーツが今年から新たに挑む、FIA-F4選手権の第6大会がオート ポリス(大分県)で、10月31日(土)〜11月1日(日)に開催された。前回のスポーツランドSUGO同様、里見乃亜が初めて挑むサーキットは、やはりアップダウンに富んだテクニカルレイアウトが最大の特徴だ。そしてこれまでのレースと最も異なる要素は、ほとんどのドライバーにレース経験がないこと。そのため、短い時間でコースをいかに攻略できるかがカギとなった。

予選 10月31日(土) 天候/晴れ コース状況/ドライ

 練習走行ではセッションごとに確実にタイムを縮めていき、金曜日の最終セッションでは自己ベストをマーク。チームとしてベストな形で予選へ挑むこととなった。

 土曜日の午前中に行われた予選では、ウォームアップを兼ねた1周を終えた直後に赤旗中断があり、流れを断たれる形となるも、集中力を切らさずにいたこともあって、再開後のアタックはいきなり1分52秒台に叩き込む。その次の周には1分52秒前半までタイムを短縮し、さらにアタックを重ね自己ベストの1分52秒270を記録。その後、一度ピットに戻り内圧を調整して、再度コースイン。しかし、タイヤはすでにピークを過ぎていたため、ベストタイムに迫るもラスト2周のタイムアップは果たせず。その結果、ベストタイムによる第11戦のグリッドは13番手、そしてセカンドベストタイムによる第12戦のグリッドもまた、13番手となった。後のデータ検証では、セクターごとのベストタイムを繋いでいくと、トップ10につけることも可能だったことが分かり、決勝につながる良い感触が得られた。

決勝 第11戦 10月31日(土) 天候/晴れ コース状況/ドライ

 標高約900mのオートポリスは太陽から近いせいか、日差しは強めであったものの、空気は冷たく、秋が深まっていくのを大いに実感させることに。レースには絶好のコンディションの中、第11戦決勝レースのスタートが切られた。好ダッシュを決めた里見は、1コーナーの混戦状態の中で1台をかわしポジションを1つ上げる。しかし続くコーナーで1台に抜かれ、結果的にはポジションキープの形でオープニングラップを消化。接近した状態のまま2周目に突入し、離れずについていった2台を第1ヘアピンでまとめてオーバーテイクし、11番手に浮上。

 あと1台かわせば、今季2回目の入賞となり、チームの期待も高まっていった。5周目にはベストタイムを記録し、その後もペースをキープしたまま周回を重ね、後続を徐々に引き離していく。あとは前を行く車両を追いかけるのみ。諦めずプッシュし続け、一時は3秒以上に広がった差を最後は2秒半にまで短縮するが、そのままチェッカーとなった。入賞は果たせなかったものの、ドライビングには改善の余地がデータ上で見つかったこととも併せ、続く第12戦に弾みをつける、内容の濃い11位を獲得することとなった。

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決勝 第12戦 11月1日(日) 天候/晴れ コース状況/ドライ

 日曜日のオートポリスは、あいにくの曇り空。当初は天気予報で高い降水確率が予想されていたが、それでも当分雨が落ちてくる心配はなさそうであった。

 ロングライフを自慢とするコントロールタイヤながら、予選と1レースを経たことで摩耗が進み、さらにGTの走行後の路面への対応も問われることから、入念にセッティングを行った。第12戦決勝レースも好スタートを切ったものの、1コーナーへのアプローチをインに取ったのが裏目に出て、混乱に巻き込まれてしまう。これでひとつ順位を落としてしまうが、3コーナーでトップを争う2台が接触してコースアウト。結果的にひとつ順位を上げて12番手からレースを開始する。

 ポジションキープのまま徐々に後ろを引き離す走りを見せると、周回を重ねるごとにベストタイムを更新していき、レースの後半11周目にも自己ベストを塗りかえる。前車との差も詰まってしっかりリズムに乗れていたが、最後まで順位の変動はなく、12位でのフィニッシュとなった。初めて走るサーキットで2戦ともしっかり完走を果たし、データも蓄積することができた。

 2週間後に控える最終ラウンドは、昨年スーパーFJで走り込んだツインリンクもてぎが舞台。いわばホームコースでの戦いとなるだけに、未知の2サーキットを戦い学んだことを活かし、今年1年間の集大成とすることが期待される。

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チーム監督 坪松唯夫(Tadao Tsubomatsu)COMMENT
 このレースウイークはクルマもドライバーも大いに進化出来た。ドライビングの幅が広がった事で細かなセッティングの比較が出来るようになり、クルマの限界が上がった。決して現状に満足している訳ではないが、最終戦に向けて良い感触が得られた。
Driver 里見乃亜(Noa Satomi)COMMENT
 予選はアタックラップで赤旗になって仕切り直しになりましたが、再開後のアタックをイメージし落ち着いて過ごすことができました。再開後すぐにアタックしていきクルマの動きも良く、決して満足はしていませんが、いい感触で予選を終える事ができました。最初のレースはスタートが良くて、序盤で何台か抜いて順位を上げられました。セッティングもその中で分かったこともあったので日曜のレースに試してみましたが、少し裏目に出てしまって、序盤にタイヤが温まるまでだいぶ苦しかったです。とはいえ、次のもてぎ戦につながるデータは取れたので、非常にいい感じで2週間後のレースを迎えられると思います。最後の最後はホームコースですし、セットもいい感じになっていますから、予選ではシングルを目指して、決勝でも入賞できるよう、頑張ります!
Le Beausset Motorsports


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