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SF:第4戦もてぎJRPサタデーミーティング ポイントリーダー#38石浦、好調の秘訣はハイボール!

日本レースプロモーション(JRP)主催のサタデーミーティングが8月22日、スーパーフォーミュラ第4戦の行われているツインリンクもてぎで行われた。
今回の出席者は白井裕JRP社長と、現在ポイントリーダーの#38石浦宏明選手、そして立川祐路チーム監督。
スーパーGTではチームメイトとしてペアを組む二人を迎えて、今季好調の秘訣を聞いた。

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(白井)立川監督には僕が前の会社(ホンダ)にいた頃にGTで戦っていて、一度雑誌の企画でNSXに乗ってもらったんだけど、あれなん年前だったかなあ、どんな感じでした?

(立川)あのまま走ってみたかったですね。座っただけだったんですけど、それでも各メーカーの雰囲気の違いは感じました。

(白井)石浦さんはスウィフトの最後の2年はいなかったんだけど、昨年復活してきていきなり良かったですよね。
現在ポイントリーダーってことで、SF14を走らせるにあたって何か秘訣のようなものはあるのかな?

(石浦)F3からステップアップしてくる中で、スウィフトの時は重たさというか慣性が気になっていました。その頃はGTの動きもかなり軽快になっていたので、スウィフトはGTとF3の中間ぐらいな動きで、どうしても後ろの重さを気にしながらいつも運転していました。
SF14になってから何も気にせず、自分の思った通りに攻められるようになりましたし、セットアップもイメージが湧きやすくなりました。
エンジニアとも会話が進みやすくなりました。スウィフトだとどうしても妥協しなければみたいな面があったんですけど。

(立川)いまセッティングも各車近いところになってきているみたいで、エンジニアさんからすると、遠目に見ても何をしているのかがわかってしまうらしいです。それだけSF14も突き詰められてきているのかなあと思います。

(白井)いまでもGTではチームメイトですけど、SFではドライバーと監督。やりにくさみたいなものはあります?

(石浦)特別やりにくいことはありません。両方同じチームでやってて、立場は違いますけど、特別何か変わる感じはありません。SFでもドライバーとしていてもらってるみたいな感じです。

(立川)GTになるとタメ口になるくらいかな?

(石浦)嘘を広めるのやめてもらえます?(笑)
急にタメ口になったらおかしいじゃないですか。

(立川)石浦は去年からセルモに来たんですけど、最初からチーム全員がレースを楽しみながら取り組んでる感じです。
普通はスーパーフォーミュラに来たらGTの話はしないものなんですけど、何も関係なく思いっきりGTの話をしてます。

(石浦)セットアップなんかも、全く違う車なのに、あっちでああやったからこっちでこうやってみよう、みたいな話もするし、いつも同じメンバーでいるので会話の内容も濃くなっていく感じがあります。

-ここから質疑応答-
-どのレースでも石浦選手が安定して結果を残せていますが、立川監督は何が一番変わったと思われますか?-

(立川)チームとしては何年か前から毎年ちょっとずつ良くなっているので、去年優勝がちらつくところまで来て、で今年こういう状況になっています。石浦と村田エンジニアのコミニュケーションもどんどんとれるようになってきて、石浦の開発能力を買ってチームに来てもらったんですけど、それがうまくいってクルマも良い状態に仕上がってきました。
だからどっかでたまたま速いとかじゃないんですよね。

-優勝して何が変わりましたか?-

(石浦)肩の荷がだいぶ軽くなったというか、勝ってない勝ってないってのがずっとあったので、そういう意味ではリラックスできるようになりました。
信頼関係とかも1年目2年目とだんだん良くなってきてるし、ミスを恐れなくなったというか、積極的にやれている実感がありますね。変にプレッシャーにならないというか、いつも通り楽しくレースウィークを過ごせているのが結果的に良いのかなと思います。

-リーダーズレッドをつけて走っている姿を自分の目で見た感想は?-

(石浦)前回のレースが終わってすぐに録画しておいたのを見ましたが、何がびっくりしたかって、富士の最終コーナーを立ち上がってきたときに自分のクルマだけすぐ分かりますね。サインガードのメカさんとかはやりやすいだろうなと思いますね。

-SF14になって、かなり軽いクルマになりました。その分ドライバーさんは体重管理には気を使っていると聞きますが、石浦選手はどうされていますか?-

(石浦)去年一番重いときは装備重量で80kgあったのが今は72kgくらいになっています。7キロ以上減らしました。

(立川)酒の種類を変えました(笑)

(石浦)それはバラさないほうが良いんじゃないですか。せっかく頑張ったって風に持ってっているのに(笑)

-ちなみに何から何に?-

(石浦)いいんです、そういうのは

(立川)ビールからハイボールにです。

(石浦)もちろんお医者さんのアドバイスを受けて糖質管理をきっちりやってますし、それでシーズンオフに5kg絞って、そこから1kgずつぐらい痩せてキープしています。
GTに関して軽ければ軽いほどいいんですが、スーパーフォーミュラでは前の体重でも規定の中に収まっていたんですよ。それでも体のキレというか動く感じも良くなったし、SF14は軽さっていうよりも慣性の部分がすごく軽くなって、エンジンも軽く低くなったし、その辺が1-2コーナーの挙動にもいい影響を及ぼしていますね。
それでバトル中の自由度も高くなりました。

(立川)ビールをハイボールに変えたんです(笑)

-今回持ち込んだ新エンジンの感想は?-

(石浦)エンジン単体というよりスロットル特性とか、ドライバビリティの改善がされているので、本当にターボ車に乗ってる感覚がだんだんなくなってきました。NAのころも高回転型の出力特性だったので、どっちかというとトルクバンド、パワーバンドはNAのころから上寄りな印象がありました。
それと比べても、だんだんフラットな感じに近づいているし、ドライバーの好みに合わせて特性を選びやすくなっています。それぞれのドライバーが欲しいところを支えてる感じで、自分の感覚に合うものが選べるようになったのが大きいと思います。

(白井)本当はもう少し軽くしたいんです。
もともとの性能からすると、あと10kg位軽くしたかったんですよね。
その分は石浦くんにもっと軽くなってもらおうかなと。

-酒絶ちですね-

(石浦)そういう問題じゃないと思うんですけど(笑)

-理想的なチーム監督像は?-

(石浦)僕は立川さんが理想だと思っています。
ドライバーの立場からアドバイスしてもらっています。今乗ってるドライバーじゃないと細かい部分は伝わらないけど、立川さんは今のクルマも乗ったことがあるのでやりやすいです。実は去年の中盤戦以降は立川さんのセッティングで乗っていたんですよ。他のチームではありえないですよね。

(立川)監督の仕事はドライバーやチームスタッフが気持ち良く仕事ができる環境を作ることかなと思うので、その辺を外から見ていて、直接割って入ってどうこうはしないし、うまくいくようにアドバイスできるようにとは考えています。
GTも含めると僕はこのチーム長いんで、いろいろ言いやすい面もありますね。
まあでも仕事しないと、石浦に文句言われるんで(笑)

(石浦)強いていえばあとは貫禄ぐらい(笑)

(立川)トークショーなんかで監督が集合した時に明らかに居づらいんで(笑)

まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI


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