スーパーFJ鈴鹿シリーズは6日、鈴鹿サーキットフルコース(1周・5.807km)で第4戦の決勝を行い、予選2位からスタートした河野駿佑(グッドスマイルレーシング10V)が10周・23分53秒542で優勝した。
決勝日を向かえた鈴鹿は早朝から小雨模様。午前9時のスタート時刻に雨は上がったが、東コースはちょい濡れ、西コースには所々ウェットパッチが残る中でフォーメーションラップが始まった。出走20台中、中段以降の2人がドライタイヤを選択したが、上位グループはすべてウェットタイヤを履き1周を回ってグリッドに着いた。
スタートでは、ポールポジションの橋本陸(スキルスピード)の動きだしが良く、トップで1コーナーに向かったが、痛恨のシフトミスで車速が伸びず、予選2位の河野駿佑(グッドスマイルレーシング10V)、予選3位の牧野任佑(Rn-Sports制動屋KK-SⅡ)にかわされ3位に落ちた。
さらに橋本は、2周目に4位の佐藤駿介(Team Naoki☆LEPRIX☆10V)、5位の平優弥(同)にも相次いでかわされ5位に落ちる。3位に上がり勢いに乗る佐藤は同周の130Rでは牧野をもパス。一気に2位まで登りつめてきた。
2位以下の順位争いを尻目に、後続を引き離し3秒近くリードを築いた河野だったが、浅溝のウエットタイヤを履いていたため、ウエット路面の西コースでスピードに乗らず、2位に上がった佐藤がその差を徐々に詰め始める。
終盤7周目にはついに河野と佐藤はテールトゥノーズになり、ここから2人の息詰まるバトルが始まる。9周目に入ったストレートで佐藤が河野に並びかけ、ついに1コーナーでアウトから河野をパス。トップに躍り出た。
しかし、河野もあきらめない。最終ラップのスプーンで河野が佐藤の背後に付けると、佐藤はたまらずオーバーラン。この隙に河野が前に出るが、佐藤も130Rで再び河野に仕掛けるも再度オーバーラン。さらにシケインでも仕掛けた佐藤は河野に並びかけ、2台はなだれ込むようにストレートを併走。しかし、0秒028差で届かず、僅差で河野が逃げ切った。
3位には平が入り、4位は牧野。4周目の130Rでスピンし一時9位にまで落ちた橋本はファステストラップを更新しながら追い上げ5位に入った。
第5戦は8月17日、再びここ鈴鹿サーキットの東コースで開催される。
Text: Yosinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum