Formula Nippon

FN:第1戦富士決勝 オリベイラの猛追実らず。トレルイエが磐石の走りで初戦を制す

富士スピードウェイで行われた2007全日本選手権フォーミュラニッポン第1戦の決勝は、ポールシッターの#1ブノワ・トレルイエ(モバイルキャスト チームインパル)が後続をまったく寄せ付けない磐石の走りで65周を走り抜いて優勝、2連覇に向けて幸先のいいスタートを切った。
2位には#2松田次生、3位に#4ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラと終わってみれば予選トップ3と全く同じ顔ぶれがそのままフィニッシュすることとなった。

(観客動員数:19,300人)

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14時25分、フォーメーションラップが開始された。ここで最後尾の#12佐々木孝太がエンジンストールしたが、 すぐに再始動して隊列に加わる。
スタートでは上位3台がポジションキープで1コーナーをクリアしていくが、その後方では#36アンドレ・ロッテラー、#19本山哲らがジャンプアップに成功、それぞれ4位、5位でホームストレートに戻ってくる。

しかしロッテラーは最終コーナーを立ち上がったところでいきなり失速、1コーナーを回りきったところで自らランオフエリアにクルマを止め、あっけなく戦列を去った。
これで4位に繰り上がった本山だったが、こちらもペースが全くあがらず、とうとう15周を走ったところでピットに戻ってクルマを降りることとなってしまった。

トップグループでは、トレルイエが安定したペースで2位との差をコントロールする中、3位のオリベイラが序盤からハイペースで飛ばし、何度も松田に仕掛けていく。

その度に松田は巧みにこれを押さえ込んでいたが、41周目のダンロップで周回遅れをかわす際に姿勢を乱してしまい、オーバーラン。これによってオリベイラが2番手に浮上した。

20周目に#7片岡龍也が入ったのを皮切りに徐々に4位以下がピット作業を済ませる中、上位3台はトレルイエが41周、松田42周、オリベイラは45周まで引っ張ってピットに向かった。

インパルの2台がピットインする間にハイペースで飛ばしてギャップを広げ、彼らが冷えたタイヤでペースを上げられない間に自分のピット作業を済ませてしまおう、というのがオリベイラと彼のチームスタッフの目論見であった。

しかし作業時間がインパルの2台が15秒3に対し、16秒9を要したうえ、路面温度が上がったことでインパル勢のアウトラップがハイペースだったため、この作戦は実らず、オリベイラは再び松田の後ろでコースに復帰することとなった。
しかも松田との差は4秒以上、トレルイエに対しては10秒以上ギャップを広げられている。

しかしここからオリベイラは猛追を再開。
前の2台が28秒9から29秒台前半で周回を重ねる中、48周目にこのレースのファステストとなる1分28秒475を叩き出し、 その他のラップも28秒5から29秒フラットを連発して、見る見る間に上位2台とのギャップを削り取っていく。
一時は松田のコンマ8秒後方まで迫り、トレルイエに対しても5.3秒差まで迫った。

ところが。
60周を終えたところでオリベイラが一気にペースダウン。
彼のアグレッシブな走りにとうとうクラッチが耐え切れなくなったのだ。
一旦縮まった差はどんどん開いていく。

結局昨年王者のトレルイエは、ピットストップによる順位ダウンを除いては1度もトップを脅かされることなく、2位に5.8秒、3位には14秒1もの大差をつけて65周を走りきり、連覇に向けて大きな一歩を踏み出した。

次戦は鈴鹿サーキット。4月15日決勝だ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum



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