ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP '95全日本GT選手権 Rd.2 FUJI GT RACE GTインサイド・レポート No. 3 1995/ 4/27 FMOTOR4版 ---------------------------------------------------------------------------- 8.本番レース仕様R33“スーパーGTR”完成 クラブ ルマン・カラーでシーズン・オフのテストを走り、GTC鈴鹿にはJOMOカ ラーに塗られて登場したR33 1号車はテストカーとしての使命をまっとうし、現在 バラバラに分解され綿密な検査が行われている。SUGOテストでは、新たに完成し た本番レース仕様のR33 2/3号車を使って行われた。新しいJOMO号の2号車はル マンGT1仕様で完成し、トランクルーム上よりエアを取り入れるオイルクーラーを 新たに装備されていた。3号車は暫定仕様としてN1ベースのエンジンとHパターン のミッションを装備してSUGOテストに参加し、福山英朗がシェイクダウンを行っ た後、新人の近藤真彦と粕谷俊二の練習に使われた。2号車は、テスト後N-GT1 仕様に改装されてGTC富士に参加する。 9.R33カルソニック スカイライン シェイクダウン '95GTC開幕のGTC鈴鹿を制した、ディフェンディング・チャンピオンのホシノ レーシングのR33が完成、SUGOテストでシェイクダウンに成功した。ニスモのR 33GTが一体式のビルシュタイン・ダンパーを使う(5月には調節タイプも完成)の に対してホシノレーシングのR33は分離タンクを持つ調節式のレース専用ダンパーを 使ったサスペンションを持っていることが最大の相違点である。 10.トラストスープラGT登場 4月4日にTIサーキットでシェイクダウン行ったトラストのルマンGT1仕様 スープラGTも、SUGOテストに姿を見せた。“TIショック”の原因であった カーボンブレーキの熱は完全に対策されており、従来はRブレーキ用クーリングエア とオイルクーラー用クーリングエアの両方をRホイール前のダクトから取り入れて いたが、このダクトはブレーキ専用となり、右サイドステップにオイルクーラー専用 ダクトが新設されている。まだセッティング中であるため1分25秒台で留まってし まったが、ダイナミックな走りは集まったファンを魅了した。 11.4月27日FUJIテスト情報……トムス スープラGTが1分33秒台をマーク! 昨日の午後、トムスとトラストの2台のスープラGTは富士スピードウェイにおい て合同テストを実施した。トムスの走らせたN-GT1仕様は、GTC鈴鹿の時に比 べるといくつもの追加されたクーリングダクトやフロントスポイラー、リアのディ フューザーの仕切板等によってスタイルが大きく変わっている。もちろん彼らの目 論見は、ダウンフォースを増やして最終コーナーのスピードをアップすることにある が、このテストに持ち込まれた暫定仕様でも1分33秒台を易々とマークした。しか し、ストレートスピードは約270km/h止まりであり、よりダウンフォースを増やして 最終コーナーのスピードを上げて(当然ストレートも)本番のGTC富士にやってく ることだろう。 トラストは順調に周回をこなし、暫定的なギアレシオ(最高速が300km/hしか出な い)にもかかわらず1分32秒台をマークしていたが、テスト終了直前に最終コー ナーでT.ダニエルソンがクラッシュしてしまった。原因はマシンではないようであ るが、トラストの'95年ルマン・プロジェクトは見直しを迫られることとなってし まった。連休明けには発表されることだろう。 ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP '95全日本GT選手権 Rd.2 FUJI GT RACE GTインサイド・レポート No. 4 1995/ 4/27 FMOTOR4版 ---------------------------------------------------------------------------- 12.開発が進むポルシェ993GT2 テイクワンの993GT2は、ブリヂストンの大径の新タイヤに合わせるため、先週 富士スピードウェイでテストを行った。ギアレシオは最高速を約290km/hに設定、6 速全てを使って富士スピードウェイのコーナーにトルクバンドを合わせることを狙っ ている。問題はイースター・ホリデーの関係でサスペンション・パーツの入荷が遅れ ていることであり、他の993GT2ユーザー達も同じ悩みを抱えている。マツダコレ クション・ポルシェを走らせる東名スポーツでは、早々とパーツの入荷をあてにせず 自分達でサスペンションパーツの製作を開始している。2台目の993GT2が3週間 前に到着したチームタイサンは、パーツの到着も早く、既にサスペンションを完全に ピロボール化する作業を終了している。ちなみにタイサンの993GT2は、2号車が ルマンGT2仕様であるが、N-GT1仕様の1号車は、少なくともこのGTC富士 まではルマンGT2仕様に改造されることはないようだ。 今週中には、チームタイサン全体でテスト走行を行うことだろう。 13.“熱烈歓迎” トランピオタイヤ GTC参加決定! N1耐久選手権で活躍中のRAZO TRAMPIO GTRがGTCに参戦するこ とが決定した。残念ながら今回は完全なGTスペックのマシンではないが、今年製作 したばかりのR33スーパーGTRをN1仕様からN-GT2仕様に改装して参戦す る。彼らは4月30日に仙台ハイランドで行われるN1耐久シリーズに参加した後、直 接富士スピードウェイに駆けつけてGTC富士に備える。 もちろん彼らと共にトランピオタイヤもGTCに参戦することが決定した。 GTアソシエイション事務局 インサイドレポート担当 古屋 知幸 = MGG01235=