全日本F3000

F3-Rd.9:鈴鹿F3000決勝レース速報

●全日本F3000選手権 第9戦
 ミリオンカードカップレース・ラウンド3鈴鹿
 決勝レース 速報
◆チーバー、今季2勝目!
  ポイントリーダーに躍り出る!
 午後1時30分、快晴の空の下、今年3回目の鈴鹿サーキットでのF300
0レースのフォーメーションラップが開始された。
 シーズンも押し迫り、パドックではすでに来年に向けてのストーブが赤々と
燃えている。
 グリッドに24台のマシンが並び、シグナルが赤から青に。スタートはクリ
ーンに決まったようだが、ポールのチーバーがわずかに出遅れた感じ。だが、
2位の服部を押さえて1コーナーに入る。全車ダンゴ状態でS字コーナーを抜
ける。
 1周目、スコットがスローダウンしてピットイン。
 1周目のトップはチーバー。2位以下は服部、アーバイン、鈴木、関谷、ア
ピチェラ、星野、ラッツェンバーガー、フレンツェンの順。
 1、2位はわずかに逃げているものの残りはテール・ツー・ノーズ。2周目
もこの順位は変わらず接戦が続く。
 2周目、伊藤がストップ。
 上位12位までが1分51秒台。
 4周目、5周目と、12位までは接戦。その中で4周目終了後に黒沢がピッ
トイン。再スタートしたがペースが上がらず。
 逃げるチーバー、追う服部。その後方で3位のアーバインに鈴木が仕掛け始
める。
 1位から15位までが1分51秒台の凄絶な戦い。
 中団でも、テール・ツー・ノーズの接戦が続き、どこで接触してもおかしく
ないようなバトルが続く。ワンミスで大きく順位が下がってしまうような状況
だ。
 順位の変動こそないものの、上位13位までがトップから10秒以内に入っ
ている。
 3位のアーバインに鈴木が迫り、その後方に鈴木。さらに関谷、アピチェラ、
星野まで、ラッツエンバーガー、フレンツェン、影山、ダニエルソン、マルテ
ィニ、サロとここまでがダンゴ状態。裏のストレートでもマシンを左右に振り、
あちこちで駆け引きが続く。
 この接戦も、シーズン後半になり、それぞれのマシンの熟成が進んだためだ
ろう。
 アーバインが押さえるかたちになり、トップ2台が楽になってしまいそうだ。
 10周終了後、チーバーと服部の2台の後が少し開き、その後はまさに接戦。
ちょっと目が離せない。いまだ15位あたりまでは、まるでオープニングラッ
プのように間隔が詰まったまま。わずかに6位アピチェラと7位星野の間が開
き始めたか……。
 だが、星野もすぐに追いついて、13周目には差を詰める。
 13周を終わったメインストレートで、影山が突然スローダウン、マシンを
止めた。黒沢は2回目のピットイン。
 14周が終わり、1位チーバー、2位服部の差は1秒439に開く。2~3
位の差は、さらに開き、3位アーバイン、4位鈴木、5位関谷、6位アピチェ
ラ、7位星野までが相変わらずダンゴ。8位のラッツエンバーガーとの差は少
し開き始めている。
 注目は3位~7位の接戦か。だが、ここも膠着状態に。26周目あたりから
アーバインがわずかに逃げ始めた。アーバインだけが1人1分49秒台に突入。
 19周目、アピチェラが関谷を抜いて5位に浮上した。
 20周目、12位を走行していたマルティニが立体交差下でコースアウトし
たが、即座にレースに復帰。
 20周目、再び鈴木が3位のアーバインにチャージをかけ始める。裏のスト
レートではテール・ツー・ノーズに。そのままシケイン、22周目のストレー
ト……S字で仕掛けるがアーバインがこれを抑える。コーナーからの立ち上が
りでは、わずかにアーバインのピックアップがいい。
 22周目、この攻防に後方からアピチェラが参加。3位争いは3台の戦いに。
 毎周、裏のストレートでアーバインのスリップを狙う鈴木。
 24周目、鈴木はメインストレートでアーバインのスリップに潜り込み、1
コーナーで仕掛けるが、アーバインが抑える。ストレートでは離されぎみにな
るアピチェラも、2コーナーからダンロップにかけてが速い。
 25周目、S字で鈴木はマシンを左右に振る。その後ろにピタリとアピチェ
ラ。この攻防のために、トップ2台は逃げるかたちに。また6位の関谷が3~
5位の攻防に追いついてきた。アーバインが抑えているために、3位以下の差
が詰まっている。
 27周目、鈴木が1コーナーでアウトにマシンを振って抜こうとしたが、ア
ーバインがインを固めて抜かせず。
 順位はチーバー、服部、アーバイン、鈴木、アピチェラ、関谷、星野、ラッ
ツエンバーガー、カルカッシ、フレンツェン、サロ、マルティニ。フレンツェ
ンは27周を終了したところでピットイン。
 アーバインが次第にペースを上げて、鈴木以下に差をつけ始める。
 トップのチーバーは、ほぼ独走状態に。先ほどまでの緊張がほぐれてしまっ
た感じで、各車が単独走行状態となってきた。
 32周目、再び鈴木がアーバインとの差を詰め始めるが届かず。
 33周目、2位を走っていた服部がスプーンでスピン。縁石の上でカメノコ
状態! ここでマシンを降りた。
 これで1位チーバーと新しく2位になったアーバインの差は14.320秒。
 34周目、5位の関谷もコースアウト! 130Rの模様。
 レース終了直前になって上位に異変が連発し、星野もポイント圏内に!
 35周を走りきって、チーバーが今季2勝目!
 2位アーバイン、3位鈴木、4位アピチェラ、5位星野、6位ラッツェンバ
ーガーの順でフィニッシュした。
 優勝したチーバーは、ウィニングラップの途中、スプーンでマシンを止め、
服部をサイドポンツーンに乗せて戻ってきた。
 これでシリーズポイントはチーバーが25点でトップ。2位にアーバイン
(24点)、3位に星野(23点)、4位に鈴木利男(22点)、5位にアピ
チェラ(20点)と大接戦となってきた。
  すがやみつる(SDI00104)/RIJ/鈴鹿


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