全日本F3000

レイトンF3000鈴鹿タイヤテスト情報(2)

     LEYTON HOUSE RACING TEAM
        PRESS IMFORMATION
           F3000タイヤテスト
         1990年4月27日 金曜日
            鈴鹿サーキット
 今日も快晴のもとテストが行われた。2日続けて快晴に恵まれたテストデーは実に
久しぶりだった。路面温度も30度を軽くオーバーし、5月末の実戦を想定するには
かっこうのコンディションとなった。
 昨日は満足に走れなかったクリスチャン・ダナーは、いち早くコースイン。昨日の”
遅れ”を取り戻すべく、積極的にラップを重ねた。関谷正徳は昨日のテスト終了後、
マシンの総チェック中にデファレンシャルにトラブルが生じているのを発見。大事を
とって今日の走行をキャンセルすることをチームでは決断した。
 ダナーは走り始めてからアンダーステアに悩まされた。対策を施していくうちに、
少しずつアンダーステアが消えてはいくものの、決定的な解決策は発見できずにいた。
さらに終盤、エンジンがバラツキ始め、そのチェックに時間を費やすことに。結局エ
ンジンを点検している間にチェッカーフラッグが出され、午前のセッションは終了と
なった。
 ダナーのフィーリングは「アンダーステアは最後まで残った。しかし改善の糸口は
つかんだのではないかと思う。午後もコンディションが良さそうなので、午前中に見
いだした方向でセッティングを煮つめていくことになるだろう」とのことだった。
 2時から午後のセッションがスタート。午前に続いてダナーひとりのテストとなっ
た。走行を始めてから15分ほど過ぎた頃にダナーはスプーンカーブでコースアウト、
サンドトラップにマシンをスタックさせてしまった。
 マシンに致命的なダメージはなかったものの、深い砂利でウィング、アンダーボディ
などを傷めて交換することになり、その作業に1時間ほど費やした。
 再スタート後、ダナーは午前中からのアンダーステア対策に集中した。主にウィン
グバランスの追求を続け、昨日の関谷同様細かくピットイン/アウトを繰り返しなが
らウィングセッティングを行った。15周目に1分51秒28までタイムを詰め、本
日の自己ベストをマーク。ダナーも「少しずつ良くなってきた」と報告。さらにセッ
ティングを煮つめていった。
 残り時間もあと10分と少なくなってきた頃、予選用タイヤを2セット、トライす
ることになった。1セット目で50秒台をマーク。2セット目はステアリングがソリッ
ドになりタイムアップはならず。悪天候に邪魔されなかったにもかかわらず、様々な
理由から予定されていたテストプログラムを消化できなかったことを認めざるを得な
い今回のテストであった。5月13日の西日本レースの前に行われるエキストラのフ
リープラクティスで、残りのプログラムを消化し、今回テストできなかった対策パー
ツの真価を試すことになるだろう。
●鈴鹿F3000タイヤテスト タイムデータ
順 ドライバー シャシー/エンジン/タイヤ 午前      午後
-----------------------------------
1 松本  恵二   L-T90/M/DL  1分48秒81  1分46秒13☆
2 星野 一義     L-T90/M/BS  1分50秒41  1分46秒86☆
3 小河  等   L-T90/M/BS  1分50秒49  1分47秒06☆
4 和田 孝夫   L-T90/M/YH  1分47秒59☆ -------
5 M.マルティニ L-T90/M/DL  1分50秒24  1分47秒80☆
6 中子  修   L-T90/M/BS  1分51秒10  1分48秒01☆
7 E.ベルタッジァ L-T90/M/BS 1分51秒78  1分48秒28☆
8 片山 右京   L-T90/C/BS  1分49秒31  1分48秒34☆
9 M.S.サラ  L-T90/M/DL  1分49秒64  1分48秒57☆
10 V.バイドラー L-T90/M/BS  1分50秒93  1分48秒79☆
11 高橋 国光   L-T90/M/YH  1分51秒21  1分49秒04☆
12  岡田  秀樹      LH90B/C/DL  1分51秒07  1分49秒11☆
13 鈴木 利男   L-T89/M/BS  1分51秒42  1分49秒76☆
14 黒沢 琢弥   R-90D/M/BS  1分52秒15  1分49秒76☆
15 中谷 明彦   L-T90/M/BS  1分51秒74  1分49秒85☆
16 R.ラッツェンバーガーL-T89/M/DL1分50秒13☆-------
17 J.ハーバート R-90D/M/BS  1分51秒52  1分50秒32☆
18 R.チーバー  L-T90/M/DL  1分50秒37☆ 1分51秒52
19  長谷見昌弘     L-T90/M/DL  1分50秒65  1分53秒48)☆
20 C.ダナー   LH90B/M/BS  1分52秒89  1分50秒88☆
21 J.クロスノフ L-T90/M/DL  1分50秒89☆ 1分52秒80
22 佐藤 浩二   R-90D/M/BS  1分53秒23  1分51秒04☆
23 影山 正彦   L-T89/M/BS  1分51秒98  1分51秒20☆
24 松田 秀士   L-T89/C/DL  1分51秒46☆ -------
25 池谷 勝則   L-T89/M/YH  1分52秒62☆ 1分56秒02
26 金石 勝智   L-T90/M/BS  1分52秒81☆ -------
27 岩城滉一    L-T90/M/DL  1分54秒65  1分54秒30☆
28 太田 哲也   R-90D/M/DL  1分55秒06  1分54秒47☆
注)☆はベストタイム
L:ローラ LH:レイトンハウス R:レイナード C:コスワース M:無限
BS:ブリヂストン DL:ダンロップ YH:ヨコハマ
  提供:レイトン・インターナショナル


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