全日本F3000

F3000:プロミス&レイナードRT第1戦

                              1992年3月10日
1992年全日本F3000選手権シリーズ第1戦「2&4鈴鹿」
ポール・トゥ・ウインで開幕戦を制する
今年の新車、レイナード92D・無限をシーズン・オフに精力的にテストしてきたプロミ
ス&レイナード・レーシングチームとロス・チーバーは、92年のチャンピオン獲得を目
指し万全の体制で開幕戦に臨んだ。
[3月7日:予選]朝から快晴に恵まれた鈴鹿サーキット。しかし、ホーム・ストレー
トで追い風となる強風が吹いていた。予選は午前と午後に40分ずつ2回行われた。1回
目の予選時間が半分消化して、各チームのタイムアタックが盛んに行われる中、25番
のロス・チーバーはいよいよタイムアタックに入った。すでにコース上では何台かのマ
シンがアタックを続けていたが、チーバーはクリアラップで最高の走りをする事ができ
た。一発勝負のタイムは1分42秒897。同じ予選A組で走る2番手服部尚貴選手より0.7
秒近く速く、予選B組のトップA・G・スコット選手より1.7秒近く良いタイムを1回
の走行で達成したのであった。午後の2回目の予選では、自己のタイムを上回ることが
できず2番手に止まったが、他のどのドライバーもチーバーを上回ることはなく、開幕
戦の決勝レースをポールポジションからスタートすることになった。「良いチームで良
いマシンに乗って、最速タイムが出せなければそれは自分の責任だ。そのためにコンセ
ントレーションを高めた。スプーンカーブで燃圧低下(横Gによりガス欠状態)が起き
ちょっとタイムロスしたが、悪くないタイムに満足している」と、チーバー。
[3月8日:決勝]決勝レース当日も好天に恵まれる。しかも今日は風がほとんどない
ので暖かく感じる。やがて薄曇りとなるが、絶好のレース日和であることに違いはない。早朝に行われたウォーミングアップ走行で25番ロス・チーバーは2番手の1分46秒502
を出す。トップタイムは逃したが、終始平均してトップグループのタイムを出しており、決勝レースへ向けて不安材料はない。決勝レースのスタートは会心の出来だった。そし
てトップのポジションをキープして1周目を終える。しかも2番手につけたフォルカー
・ヴァイドラー選手に0.7秒の差をつけていた。2番手との差は5周目には8秒にまで
広がり、チーバーの独走体制は固まった。それでもチーバーはペースを緩めることなく
ファステストラップを次々に更新しながらリードを広げ続けた。結局ゴールまでチーバーを脅かす者は一人として無く、ポール・トゥ・ウインとファステストラップ記録で、開
幕戦を完全制覇したのであった。また、この勝利は、昨年9月29日の第9戦以来鈴鹿サーキットでの3連勝ということになる。
ドライバー&チーム監督コメント
●ドライバー/ロス・チーバー(Ross Cheeber)
 今日は路面コンディションが非常に滑り安い状態で難しいレースだった。しかし、マ
シンの状態は良く、コンスタントなペースで走ることができた。単独でレースを走ると
言うのは、コンセントレーションを保つのが大変で、色々なことを考えてしまうものだ。自分としては、ファステストラップを取ろうとかを考えるのではなく、ひとつのコーナーを毎周同じスピードで走ることに専念した。その結果が、レース中のファステストラッ
プにつながったと思う。幸先の良いスタートが切れてとても嬉しい。チームも最高の仕
事をしてくれた。
●チーム監督/本間勝久(Katuhisa Honma)
事前のテストでは他のチームも良いタイムを出していたので、予選前はチーバーも緊
張気味でした。しかし、全体的には大変落ち着いてレースウィークを戦ったと思います。ポールポジションを取ったり、レース中のファステストラップを記録したりと、パーフェクトなレース展開に見えるかもしれませんが、マシンの仕上がり具合はまだ6~7割と
いうところです。まだこれからもやっていくことはあるので、もっと速く走れるように
仕上げて行きたいと思います。昨年はなかなかポイントが取れず苦しい前半戦だったの
で、今回は確実にポイントを取ろうと考えていました。その結果優勝し、シリーズポイ
ント9点を獲得でき、幸先の良いスタートを切ることができました。チームもこれから
まだまだ前進して行きますので、これからも応援をお願い致します。
レースデータ
●開催日/3月7日(予選)~8日(決勝)
●開催地/鈴鹿サーキット(三重県):1周5.86403Km
●主催者/(株)鈴鹿サーキットランド、鈴鹿モータースポーツクラブ(SMSC)
●観客数/予選日:14000人決勝日:53000人
●天 候/予選日:快晴、気温10℃/決勝日:薄曇り、気温11℃、湿度48%
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提供:プロミス株式会社営業企画部F3000推進事務局
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