ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
1997 GT INSIDE REPORT
Round 2 FUJI GT RACE 29 April '97
Preview Report プレビューレポート FMOTOR4版
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'97GTC第2戦 富士GTレース大会
連勝なるかGT-R! それともスープラの逆襲?!
ニューNSX登場!!GT戦線に波乱は起きるのか?
予想通りに開幕戦鈴鹿は、97スープラのカストロール・トムス・スープラ(No.37)
の関谷正徳/鈴木利男組がポール、そして決勝を制したのがZEXELスカイライン(No.
2)の鈴木亜久里/E.コマス組とGT-Rとスープラが激突したレースだった。
レース後、関谷はセッティングのミスを悔やみ、もっと速いマシンであることを
暗に訴えていた。一方、勝ったコマスはすでに96スカイラインGT-Rのアドバンテー
ジがほとんどないことをつぶやき、ニューマシンの登場を待ち望んでいる。この言
葉を額面通りに取れば、第2戦富士はスープラ有利という予想になる。さらに、ZEXEL
スカイラインのコマス、カルソニックスカイライン(No.12)の星野一義はル・マン24
時間レースの予備予選参加のために欠場し、それぞれ代打のドライバーが担当する
ことになる。このように状況としてもスープラだが、開幕戦もマイナートラブルの
多さでGT-Rに独走を許しているだけに、このあたりが勝負の綾となるのではないだ
ろうか。
今回がデビューになる新NSXは、エンジンを無限が、シャシー製作は童夢という日
本のトップ・コンテンダーが開発に携わっている。これまでのル・マンGT2仕様の
NSXとは全く別物と言っていいだろう。特にアンダーパワーと言われていたNAエンジ
ンは、2,940ccから3,450ccにアップし、スカイラインやスープラに大きく劣ること
はないだろう。そして、空力性能が良く、ミドシップ・レイアウトというシャシー
のアドバンテージを活かしてトップに食い込むことは十分に考えられる。ドライ
バーもavex童夢無限NSXが黒澤琢弥/山本勝巳、RAYBRIG NSXは高橋国光/飯田章と
GTCやフォーミュラなどで活躍している有力ドライバーが名を連ねている。
そして、もう1台話題のニューカマーはランボルギーニ・ディアブロGTR(No.88)
だ。昨年までのディアブロは市販車両をベースにGTマシンに改造されていたが、今
季のマシンは、GTRという名前の示すとおりランボルギーニ社が最初からル・マンや
FIA GTなどGTレースに使用することを前提に製作したものだ。その1号車がGTCに投
入されることになった。チームとしても、ドライバーに和田孝夫/和田久組という
実力のあるコンビを投入し、今年は優勝を争うと言っている。
シルビアvsMR2vsポルシェ!3ローターRX7も侮れず
話題のオープントップ、ルノースパイダー&REロードスターがデビュー
GT300クラスは、RS☆Rシルビア(No.19)が先勝。早くも昨年のポルシェRSR中心の
展開に変化が出てきた。昨年から速さを見せていたシルビアだが、今季はターボを
搭載してトップスピードがアップ。安定感が増した。第1戦もチャンピオンのタイサ
ンスターカードRSR(No.26)とのマッチレースを制しての勝利だけに、その実力はフ
ロックでないだろう。ターボだけに優勝によるハンデ30kgを搭載しても、そう大き
な戦闘力低下にはならないだろう。
一方、巧みに逆転のシナリオを進め、最後の最後でペナルティとガス欠で勝利を
逃してしまった間のあるタイサンスターカードRSRだが、戦闘力はシルビア、MR2に
劣るものではないことを証明した。RS☆RシルビアもつちやMR2(No.25)ともにハンデ
ウエイトを背負うだけに、この富士では雪辱を狙ってくるだろう。
しかし、混戦のGT300では、主役がこの2台だけとは限らない。一発の速さは抜群
のものがありながら、マイナートラブルで勝利を逃してるつちやMR2にとっては、そ
ろそろその真価を発揮すべき時だろう。そして、ダークホースと言っては失礼だが、
RE雨宮SuperG RX7(No.7)は要注意な1台だ。今季は3ローターのロータリーエンジン
を投入し、そのぶっつけ本番レースとなった第1戦で、トップを走るRS☆Rシルビア
を序盤追い回したパフォーマンスは侮れない。オイル漏れというマイナートラブル
でリタイアしただけに、第2戦は万全な体制で挑むはず。
話題のマシンとしては、オープントップのマシンが2台登場する。1台はSiFo Spider
Ver.GT(No.57)。このマシンはルノー・スポール・スピダー(英語読み:スポーツ
・スパイダー)のフランスで行われているワンメイクレース仕様をベースに、クリ
オ・マキシのエンジンを搭載したもの。そして、もう1台はユーノス・ロードスター
のシャシーにロータリーエンジン、13Bを搭載したKAGEISEN RACINGTEAMの科芸専:
REロードスター(No.17)だ。このマシンは整備士課程の専門学校生と講師が協力して
製作したもので、新たなチャレンジなだけに応援したいところだ。また、第1戦は
準備不足でトラブルの連続ながら完走を果たしたフェラーリF355(No.27)も、今度は
もうワンランク上の走りを見せてくれるだろう。
Report by GTインサイドレポート班
◎予想エントリーリスト(4月28日現在)
[GT500] 18台
No. マシン ドライバー エントラント タイヤ
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2 ZEXELスカイライン 鈴木亜久里/M.アピチェラ NISMO BS
3 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘/田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS
4 アルファコンピューターポルシェ 金海辰彦/駒 光武 SUZUKI BANKIN DL
5 5ZIGEN SUPRA 田嶋栄一/M.グーセン TEAM 5ZIGEN DL
8 パワークラフトTRDスープラ B.ガショー/P.ベルモンド パワークラフト BS
10 シャトレーゼ・ポルシェGT2 飯田 薫/R.ファーマンJr. TEAM TMS DL
12 カルソニックスカイライン 本山 哲/水野文則 HOSHINO RACING BS
13 エンドレスアドバンGTR 木下みつひろ/菊地 靖 エンドレススポーツ YH
18 avex童夢無限NSX 黒澤琢弥/山本勝巳 無限+童夢PROJECT BS
30 綜合警備 PORSCHE 山田洋二/茂木和男 TEAM TAKE ONE BS
36 カストロール・トムス・スープラ M.クルム/P.デ・ラ・ロサ TOYOTA Castrol TEAM BS
37 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳/鈴木利男 TOYOTA Castrol TEAM BS
38 カストロール・セルモ・スープラ 竹内浩典/金石勝智 TOYOTA Castrol TEAM BS
39 デンソースープラGT 影山正美/谷川達也 TOYOTA TEAM SARD BS
75 NISSAN 300ZX-GTS 立川祐路/高橋 毅 Team Le Man YH
88 JLOC ディアブロGTR 和田孝夫/和田 久 JALOC CORSA YH
100 RAYBRIG NSX 高橋国光/飯田 章 チーム国光with MOONCRAFT BS
556 KURE R33 影山正彦/近藤真彦 NISMO BS
[GT300] 23台
6 ワイズダンロップBP MR-2 加藤寛規/藤田孝博 KRAFT DL
7 RE雨宮SuperG RX7 山路慎一/松本晴彦 RE雨宮レーシング DL
11 ムラウチ カメイ スカイライン 石森浩元/鈴木錦治 Mファクトリーレーシング BS
16 YB BMW 318iクーペ 関根基司/井入宏之 Team Power Magic YH
17 東京科芸専:REロードスター 野上敏彦/輿水敏明 KAGEISEN RACING TEAM DL
19 RS☆Rシルビア 織戸 学/福山英朗 RS-Rレーシングwith BANDOH YH
20 アイ・オート GAB ポルシェ 高橋健二/須賀宏明 アイ・オートレーシングチーム YH
21 ダンロップ-BP-BMW 一ツ山康/木下隆之 HITOTSUYAMA RACING DL
25 つちやMR2 土屋武士/長嶋正興 土屋エンジニアリング YH
26 タイサンスターカードRSR 鈴木恵一/新田守男 TEAM TAISAN Jr. YH
27 TEAM FCJ フェラーリ 太田哲也/A.オロフソン TEAM FERRARI CULB of JAPAN YH
28 TEAM FCJ フェラーリ 山崎正弘/杉山正巳 TEAM FERRARI CULB of JAPAN YH
45 フレンド日東シーサイドシルビア 湯浅 毅/花井聖明 SIGNAL YH
51 コブラポルシェ 石原将光/池谷勝則 コブラレーシングチーム YH
55 Castrol RX7 深沢寿裕/長島正明 SPORTS FACTRY RACING YH
57 SiFo Spider Ver.GT 玉本秀幸/おくやま道子 ecurie SiFo YH
70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三/小宮延雄 チーム外国屋 YH
71 シグマテック911 星野 薫/城内政樹 シグマテックレーシングチーム DL
72 WAKO'S BMW M3 牧口規雄/浅見 武 牧口エンジニアリング YH
79 ナックウエストシルビア 杉山正則/青柳裕易 NAC WEST DL
81 ダイシンシルビア 大八木信行/萬雲恒明 TEAM DAISHIN BS
91 バーディークラブ・MR-2 松永雅博/三原じゅん子 ファーストレーシングチーム YH
910 ナインテンポルシェ 袖山誠一/見崎清志 910 RACING DL
*このエントリーリストはGTインサイドレポート班の取材により作成
されたものです。公式発表ではありませんので、ご注意ください。
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マスメディアの方へは別途資料がございますので、古屋までメール
でご連絡ください。
◎第2戦富士チケット購入のご案内
各種前売り券、好評発売中!!
下記のプレイガイドまたは販売店でお求めください
【入場料金】
決勝前売り券 ●大人:5,250円●ペア:9,450円
決勝当日券 ●大人:6,000円●中小学生:無料
予選日当日券 ●大人:3,000円●中小学生:無料
パドックパス ●前売:15,000円(入場料込)●当日:10,000円(2日有効/入場料別)
駐車料金 ●4輪:1,000円●2輪:500円(当日のみ有効)
【チケット発売所】
チケットぴあ(03-5237-9999)/チケットセゾン(03-5990-9999)/
CNプレイガイド(03-5802-9999)/ローソン(関東地区)/
レーシングチケットセンター/赤木屋プレイガイド/丸井チケットぴあ/
神奈川交通営業所/富士スピードウエイ/Mr.クラフト(東京・恵比寿)/
NISMO(東京・大森)/IMPAL(東京・三鷹)/TOM'S(御殿場)他
*一部で取り扱っていないチケットもあります。
【お問い合わせ】
チケットインフォメーションダイアル(TEL:03-3409-2365/平日10:00-17:00)まで。
◎タイムスケジュール
5月2日(金)練習走行日
GT練習走行1回目 9:30~11:00
GT練習走行2回目 13:00~14:30
GT練習走行3回目 15:30~16:30
5月3日(土)予選日
F100カート予選 8:20~ 8:40
ザウルスRd.2予選 9:00~ 9:20
F-TOYOTA Rd.2 9:40~10:00
☆GT予選1回目 10:20~11:20
F100カート決勝 11:53~12:10 (6Laps)
*ザウルスRd.1決勝 12:48~13:05 (10Laps)
*F-TOYOTA Rd.1 13:38~14:05 (15Laps)
☆GT予選2回目 14:20~15:20
スーパーカート予選 15:40~16:00
*:4/6の順延レース
5月4日(日)決勝日
☆GTフリー走行 8:30~ 9:00
スーパーカート決勝 9:25~ 9:40 (6Laps)
ザウルスRd.2決勝 10:15~10:40 (10Laps)
☆ピットウォーク 10:50~11:40
F-TOYOTA Rd.2決勝 12:10~12:40 (15Laps)
☆GTウォームアップ 13:10~13:25
☆GT決勝レース 13:40~15:40 (67Laps)
◎テレビ放送
5月10日(土)16:00~17:15
テレビ東京系全国6局ネット
テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/テレビせとうち/
ティーエックスエヌ九州
以上
GTアソシエイション事務局
GTインサイドレポート班
古屋 知幸 = QYB04322 =