'94全日本GT選手権 Rd.5 MINE Date 10/22 10月22~23日 GT インサイド・レポート No. 5 For FMOTOR4 23.#35 タイサン・スターカード962C 29mmのリストリクターの効き目は相当なようで、チームによれば最高出力も400馬 力を大きく下回っているはずだという。さらに第3戦で優勝したため今回30kgのウエ イトハンデが課されており、パワー不足に追い打ちをかけている。 午前中の予選1回目はまず近藤真彦がコースイン。5ラップしてベストタイムは1分 33秒78(チーム計測)。タイヤがまだ温まっていない状態でのタイムだった。マシンを 降りたマッチはパワー不足を訴える。「最終コーナーではシルビアにもついて行けるか どうか、という状態。このマシンのアドバンテージ? このコースで? と言っても ね……高速コーナーは速いけど、ここにはそういうコーナーはあまりないし。スロー コーナーは苦しいし。それに最終コーナーは登り坂になっているからなおさらだし。第 1コーナーは安定していますけどね」 この後ステアリングを引き継いだA・レイドがタイムアタックを開始。1分30秒696 をマークした。しかしマシンを降りたレイドはブレーキのフィーリングが軽いことを訴 える。また、右側のターボのブーストが上がらないというトラブルも出ていた。 24.#9 acomポルシェRSR 「ここでは菅生よりハンドリングが少し苦しい。低速コーナーでアンダーが出るんだ。 菅生では完走していればトップと同ラップでゴール出来たけど、ここでは無理だね。1 ラップで2秒も離されてしまうから。ウエットとドライとどっちが良いかって? 両方 あるのが良いね。皆がタイヤ交換に入るような荒れたレースになれば僕にもそれだけチ ャンスも生まれるからさ」(M・マルティニ談) 25.#5 BLITZ SUPRA 昨日の午前中の走行がシェイクダウンだったブリッツ・スープラ。1回目の予選は2 ラップしたのみでピットへ。ダンパーの交換作業に入った。昨日出たエンジンの吹け上 がりの問題と、ギヤレシオが合っていない問題もほぼクリアされた。現在サスペンショ ンを中心としたセットアップが急ピッチで進められている。チームによれば、「方向性 は見えた」という。 26.TV中継のゲスト解説は黒澤琢弥 今回のテレビ中継では黒澤琢弥がゲストとして解説を行う。そこで、黒澤は今日午前 の予選から、早速ピットを歩き回っての”取材”を開始していた。「本当は午後から来 てくれれば、いいと言われたけど、ちゃんと1回目から見ようと思って。GT選手権は 第3戦の富士で1回だけ走ったけれど、実は細かいレギュレーションとか分からなく て。影山君にいましっかり聞いてきました。でも、サーキットってドライバーとして来 ないと、緊張感が無くてやだなぁ」 27.#34 松田秀士 午前は4周しか走ってないよ。フェラーリをサーキットで初めて乗ったけど、やっぱ り面白い車だね。パワーがあるし、ストレートも速いよ。でも、F40はセッティング 幅が狭いね。少しでも外すとガクッとタイムが落ちるんだ。午前中はちょっとアンダー が出てたけど特に問題なし。午後はもう少しタイムが上がるね。できればNo.40の隣 りに並びたいな。 '94全日本GT選手権 Rd.5 MINE Date 10/22 10月22~23日 GT インサイド・レポート No. 6 For FMOTOR4 28.来年のGT選手権は全6戦で 好評のうちに幕を閉じようとしている全日本GT選手権は、来年、4月にSUZUK A、5月にFUJI、6月にハイランド、8月にFUJI、9月にSUGO、10月に 最終戦のMINEの、全6戦が行われることになるだろう。 29.予選2回目タイム(暫定) マシン ドライバー タイム 1 #39 TOYOTA SUPRA J・クロスノフ 1’42.935 2 #24 コクピット 館林GTR 袖山誠一 1’43.700 3 #40 タイサン スターカードF40 O.ララウリ 1’45.755 4 #25 FEDEX 300ZX-LM 影山正美 1’48.268 5 #14 CCIあめんぼうシルビア 大井貴之 1’49.761 6 #2 ZEXELスカイライン 鈴木利男 1’50.110 9 *72 IPF WAKO’S M3 牧口規雄 1’54.066 30.#40 O・ララウリ 「80%の出来かな。サスペンションについてはやっとどうにか満足出来る状態になっ た。でもブレーキがまだ納得行かないんだ。ハードブレーキング時のリヤの姿勢変化を ダンパーでうまく調整したいんだけどまだ出来ていない。まだまだ細かい点でやるべき ことはたくさんあるんだ。ひとことで言って時間がない。それに尽きるよ」 31.太田哲也 「今回はオスカーがナンバーワンということで、好きなようにやらせようというチーム の方針なので僕は端から見ていることが多いんですよ。コメント出来ることもあまりな いなあ。午後の予選で2ラップしたら雨が降ってきてスピンしちゃった」 32.#35 近藤真彦 「タイムはどんどん上がっている。表賞台には登りたいね。明日は32秒台の前半で走 ることが出来れば優勝が狙えると思うし、後半なら3位争いだろうと思う。32秒台の 後半で走り続ける自信はありますよ。ライバル? 富士と違ってここではまわりが皆速 く見えますよ。でもレイドが調子良さそうだし、良いところに行けるんじゃないかな」 33.またも“猫の目天気”のいたずらにあったGT予選 午前中に行われた1回目の予選はドライコンディションでスタートした。開始早々 J.クロスノフの#39 TOYOTA SUPRAが1分29秒台のタイムを叩きだ した。他のチームはこのタイムを目標にタイムアップを狙って果敢にアタックを行う が、30分過ぎから雨が降り出し、クロスノフのタイムを上回るチームは現れなかっ た。午後の2回目の予選でのタイムアップを各車は狙っていたが、開始直前にまたも激 しい雨が降り出したため、午前中のタイムで予選順位は決定されることとなった。 34.予選総合タイム(暫定) マシン ドライバー タイム 1 #39 TOYOTA SUPRA J・クロスノフ 1’29.628 2 #40 タイサン スターカードF40 太田哲也/O.ララウリ1’30.171 3 #10 Johnson SKYLINE 飯田章 1’30.448 4 #35 タイサン スターカード962C A・レイド/近藤真彦 1’30.696 5 #100 ADVAN PORSCHE 高橋国光/土屋圭市 1’30.774 6 #34 タイサン スターカードF40 鈴木恵一/松田秀士 1’31.078 *70 外国屋スカイラインGTS-R 石橋義三/水野文則 1’37.059 35.土屋圭市にはやはり“ドリキン”の名がふさわしい!! 2回目の予選で激しい雨が降る中、土屋圭市は雨のセッティングを確認するために果 敢にコースに出ていった。マシンがややアンダーステアであるため有り余るポルシェ・ ターボのパワーでアンダーをねじ伏せて、コーナーというコーナーでは4輪ドリフトの 連続でクリアして行く。雨の中熱心に見守るファンからは歓声が上がった。土屋圭市は ドリキンの健在ぶりを証明した。“ドリキン”によると、レースでは2位、3位狙いで 闘うという。「スープラだけは抜けない。コーナーの立ち上がりと、コーナーの連続す るインフィールドではまったく歯が立たない。ただし、スープラ、スカイライン、フェ ラーリもブレーキがきついから、ブレーキが垂れてくる後半、150km過ぎかな、勝負 をかける」という作戦であるという。