'94全日本GT選手権 Rd.5 MINE Date 10/22 10月22~23日 GT インサイド・レポート No. 7 For FMOTOR4 36.#39 ジェフ・クロスノフ 「ポールポジションを取れて満足している。マシンの調子は良くて、ライバルに比べる とコース全体でアドバンテージがあるよ。バランスも良くなっているし、ギヤ・レシオ も合っている。ストレートも速いしね。今回で2戦目だけど事前のテストでチームがす ごく良い仕事をしてくれて、トラブルの出た箇所をうまく解決してくれた。良いテスト が出来たと思うよ。ポールポジションを取れたことがそれを証明している。明日? も ちろんレースだから分からないけど今度は完走出来ると思うよ。F40は速いけどタイ ヤが苦しいんじゃないかと思うよ。僕はね」 37.#35 A・レイド 「午前中にターボのベアリングが壊れるというトラブルが出たけどランチタイムの間に 直してくれたので今はパワフルになっている。ポール・タイムは1分29秒6だけど僕 は昨日1分29秒1を出しているんだ。それもセッティングが決まらない状態でね。今 はマシンはその時より良くなっているので明日は行けると思う。マッチは4か月もレー シングカーに乗っていなかったけど日に日に速くなっている。明日はもっと速くなるだ ろう。僕等は優勝を狙えると思うよ。明日の作戦としては最初からトップに立ってピッ トに入るまでに出来るだけリードを広げておきたい、というところだ」 38.#9 M・マルティニ 「1、2速のレシオの関係でスタートは苦しいんだ。たぶん何台かに抜かれてしまうと 思うよ。それに今回はスカイライン勢が速いから厳しいレースになりそうだ。天候も荒 れてくれた方が僕にはチャンスが出てくるけど、晴れになりそうだし。僕にとっては苦 しい戦いになりそうだな。でもレースは判らないからね。ベストを尽くすだけだよ」 39.#34 鈴木恵一 「イタリアから持ってきたクルマに乗っているんだけど、セッティングはだいぶ決まっ てきた。前後スプリングを柔らか目のものに変えて、キャンバーが5度なんで信じられ ない角度がついていたんだけどそれを3度に変えた。ダンパーもいじった。心配なのは ミッションなんだ。でも僕等はそれを注意して走れるけどね。秀ちゃんも僕も丁寧にギ ヤ入れて走っているよ。明日は淡々と走るつもりなんだ。レースは終わってなんぼだか らさ」 40.#100 高橋国光 「今日はほとんど仕事していないなぁ 午前も午後も4、5周しか走ってないから車の ことは圭ちゃんに聞いてよ」。先週のF3000で久々の表彰台に上がった54歳は、 今日も元気だった。「マシンはいいよ。午前はギアの問題があったけど、メカニックが 昼の食事もしないで交換してくれたから午後は大丈夫。そんなことより雨はしょうがな いけど、サーキットが静かすぎるな。景気のいい音楽でも流してくれないと困るよ」と GTA会長としての苦言を呈する余裕も。 41.ドリキンビデオで盛り上がる”チークニ”ピット 午後の雨の予選の中を走行した土屋圭市のADVAN PORCHEには、プロモー ションに使う映像を撮るためビデオカメラが積まれていた。予選後のピットでは早速、 ドリキンビデオの上映会が始まった。「ストレートは前の車のウォータースクリーンで 全然前が見えないんだよ。ほら、そこから突然車が現れるんだ」と土屋は解説者に早変 わり。ギャラリーと化したメカニックやチーム関係者は、雨の中、右に左にドリフトす る車からの風景に「ウワーァ」と歓声上げていた。 42.#1 カルソニックスカイライン チャンピオンに最も近い位置にいるチームであるカルソニック。チーム内の緊張感も 適度に高まっているようだ。監督の宮坂氏は言う。「今日の予選もほとんどが雨だった し、満足のできる走行をしていません。だからといって、守る走りとか、がむしゃらに とかそう言うことはしたくありませんね。いつものようにきちっと走って、最後に結果 を出せれば良いわけですから。いつものとおりですよ。うちは4駆ですから、明日は雨 のほうが有利ですよ。でも、今シーズン闘って、マシンに結構疲労がきているし、不安 材料はないわけはありません。また、ハンデウエイトも辛いです。この点は、ドライ バーの影山がよくやっていますよ。自分たちのペースを守って、最後にきちっと結果を 出せればそれで良いと思ってますよ」 43.#2 ZEXELスカイライン 予選2回目にピットに戻ってきたZEXELスカイラインのエンジンからは、いやな 感じの音がしていた。予選終了後、エンジニアの岸氏は「低回転でミスファイアを起こ したようです。水を吸い込んだだけでしょうから、それほど深刻な問題ではありませ ん。前回、SUGOで悔しい思いをしましたからね。対策はきちっとやってきていま す。マシンのセッティングもだいぶ良い方に行っていますし、懸案のブレーキも大丈夫 ですよ」と決勝に向け、前向きなコメントをしてくれた。 44.決勝に向け、必死の修復を行った2台 午前の予選中にクラッシュした#88 レインX・アート・カウンタックと*70 外国屋スカイラインは、午後の予選をキャンセルしてマシンの修復を行った。外国屋ス カイラインはFRPの補修材を使って、割れたフロントエアダムを直していた。深刻な ダメージはない模様で明日の決勝は元気な走りを見せてくれるだろう。一方、カウンタ ックは、右のサスペンションを壊してしまい、アームを溶接し直すなど以外と大がかり な修理となった。それでも、午後5時頃には大まかな修理を終え、こちらも決勝は大丈 夫なようだ。