VITA筑波シリーズ第1戦決勝は3月23日(日)に筑波サーキット15周で行われ、予選でコースレコードをマークしてポールポジションからスタートの兒島弘訓(ZENKAIRACING)が一度もトップを譲ることなく序盤からリードを広げて独走、優勝した。
午前10時の予選に続いて決勝は12時50分にコースイン、55分にフォーメーションラップが開始された。朝から好天気に恵まれた筑波サーキットは暖かいを通り越して暑いといいたくなるような気温24.8度、路面温度38.9度のドライコンディションだ。
19台と最近になく多くのエントリーを集め、全車がスターティンググリッドに整列。この台数だと最後列のあたりは最終コーナーにかかっており、旋回しながらスタートを切ることになる。
レッドライトが消灯してレーススタート。ポールシッターの兒島の出足がよくトップで第1コーナーへ進入。続いて蹴り出しがよかったのが3番グリッドから発進のいむらせいじ(VITAゼロワン)で、加速で2番手スタートの山本龍(お先にどうぞVITA)の前に出て2位に浮上する。山本はやや加速が鈍いか4番手スタートの西濱康行(ETA白波ワークスVITA)も第1コーナーでインを狙うが、ここは山本がディフェンスする。さらに6番手スタートのYOSHIO ISHIKAWA(東京IRCニルズvivoVITA)もスタートで大沢良明(ビーンズSPM VITA)を仕留めて5位に上がっている。兒島は2位いむらをじわじわ引き離してオープニングラップを終了、その差は0.982秒。3位山本はそこから0.303秒の差。4位西濱、5位ISHIKAWA、6位大沢の順で続く。
兒島は1分3秒台で周回し2位いむらとの間合いを2周目1.552秒、3周目2.352秒と拡げる一方で、いむらの背後には山本がテール・ツー・ノーズ状態で続き3周目0.219秒の差。いむらはディフェンシブにならざるを得ず、兒島はどんどん逃げていく。
後方ではISHIKAWA、大沢、堀井雄斗(ファーストガレージVITA)の5位グループが0.7秒差のワンパックになって争っているほか、8位の中島正之(ビーンズ3年目vita)を先頭に、OGINEE(ORCワコーズ VITA)~山口真(ユニバーサルツインVITA)~佐藤考洋(TIPO ETA VITA01)~菱田真也(DeepRacing VITA)までの5台がそれぞれ0.4秒の間隔で連なっていて、気が抜けない展開だ。
レースは8周目に入り後半戦。ここまでにトップ兒島は2位いむらとの差を4.995秒まで拡大、いむらは山本をなんとか振り切り0.748秒の差。各車膠着状態の中で順位が入れ替わったのが9位グループで、10位を走っていた山口が第1コーナー出口でスピン。すぐに復帰するもののポジションを落とす。
後半戦に入っても兒島はペースを緩めずいむらをさらに引き離し、13周目でその差は7秒以上になり独走状態。そしていったんはいむらに離されたかに見えた山本がその差をじわりと縮め0.544秒差で終盤戦へ。
ファイナルラップ。兒島は最後まで手綱をゆるめず7.9秒まで差をつけてフィニッシュラインを通過し優勝。ポール・ツー・ウインの完勝だ。2位いむら、3位山本とスタート直後に決した順位を守り切って、表彰台を獲得。4位西濱、5位ISHIKAWAと続き6位大沢というトップ6になった。
VITA筑波シリーズ第2戦は5月25日に開催予定だ。
Photo: Asako SHIMA